父ノ帰還。
2003年3月2日ピンポーン
午前3時。
玄関のチャイムがなる。
「ザビ君が帰ってきましたよ〜。」
外からオヤッサンの声がした。
なんか居ないなぁと思っていたら
どうやら友人と飲みに行ってたらしい。
「おいっ、かあちゃん、
玄関を開けなさいっ!!」
まるで、
ショボいドラマのような台詞を吐きながら
玄関の前でヤッコサンは騒いでいる。
だいたい、「かあちゃん」なんて普段は言わない。
ソレだけ泥酔しているのだろう。
「かーちゃーん!!
玄関を開けなさーい!!」
ウルサイので様子を見に行くと
玄関を僅かに開けて、頭だけ家の中に入れながら
ヤッコサンは騒いでいた。
玄関の鍵は開いていたのだ。
「玄関、開いてるよー。」
オレが答えると、
「おお、まだ起きてたのか。」
オヤッサンはそう言った。
違う。
あんたに起こされたんだ。
ピポピポピポピポピポピポーン
連打だ。
今度は、玄関チャイム連打だ。
あんた駄々っ子か。
あんた高橋名人か。
「わかったから早く入りなっ!!」
母の声。
「はいよ。」
やっと家に入るオヤッサン。
とりあえず、
オレも安心して部屋に戻る。
と。
ドターン
物凄い音。
その音がなんなのか想像はついたが
あとは母に任せてオレはすぐに寝た。
そして、ついさっき。
起きて部屋を出てみると、
玄関にはイビキをかいて寝ているオヤッサン。
帰宅時と同じ格好のオヤッサン。
毛布一枚すらかかってない。
そこに、
母の怒りの凄まじさを見た。
どうなるオヤッサン!?
コメント