卒業文集。
2003年3月8日中学校の卒業文集を読んでみた。
特別、頭がよかったワケでも、
特別、不良で有名だったワケでもなかった
当時の少年オレは、
卒業に際して、どんな文章を残したのだろうか。
『修学旅行』
まあ、
ありきたりなタイトルだ。
三年間を通せば、
もっとイロイロ印象深い事もあっただろうに、
『修学旅行』という、
極めて文章にしやすい題材を選んでいる。
どうやらオレは、この辺からすでに
楽をしたがる人間だったようだ。
『修学旅行。
書きたい事はイッパイあるが
そうするときりがないので
特に印象深い事を書こう』
なんとなく、ムカツク書き始めである。
なにが「印象深い事を書こう」だ。
カッコツケテ。
修学旅行全体を
「ここに行って、あそこに行って」と
書くのではなく、
修学旅行の中から、印象深いポイントを選んで
そのことを詳しく書こうとするのは、
今、オレが書いてる、
この日記のような文章に通ずるモノが
あるかもしれない。
『修学旅行のメインは東京ドーム。
初めて入る東京ドームは広くてきれいだった。
(中略)
売店のおんなの人もきれいで、
太田君は好きだと言っていた。』
ベツに初めてじゃなくても、
東京ドームは広くてキレイだ。
ドームが縮んだなんて話は聞いた事がない。
そして、卒業文集上で
太田君の恋話を暴露している。
ゴメンな、太田君。
『0対0で迎えた8回の裏
クロマティがバックスクリーンに
特大のホームランを打った。
球はぐんぐん伸びて、
客席の中に飛び込んでいった。
すごいホームランだった。』
そういえばいたよなぁ、クロマティ。
もちろん、
『魁!!クロマティ高校』の事ではない。
ジャイアンツの49番。
史上最高の助っ人とか言われてたなぁ。
(↓クロマティ)
http://www.geocities.co.jp/Colosseum/3206/basu.htm
確か、
あの時の試合は、巨人対広島戦だったんだよな。
『それにしても、』
それにしても何だ?
『クロマティのケツはでかかった。』
ケツかよ!!
『クロマティのケツは、
脂肪でブヨブヨしているのではなくて、
筋肉で盛り上がっていた。
ズボンの生地がぴったりと
ケツにはりついて、僕の席から見ても、
その筋肉の盛り上がりがわかるくらいに
すごかった。
僕の知ってる人で
一番すごい筋肉を持っている友達は
山本君だが、クロマティは
山本君の5倍くらいのケツの筋肉だった。
(中略)
やっぱり、プロ野球選手はすごかった。
僕も頑張ろうと思った。』
・・・・・・
何を頑張るのさ、オレ!?
そして、何だ!?
何、
山本君とクロマティのケツを比較してるんだ!?
5倍って何だ!?
ちうか。
コレって卒業文集だろう!!
タイトルだって、『修学旅行』だろう!!
クロマティのケツばっかじゃんか!!
ガッカリである。
中学時代のオレにガッカリである。
グッバイ青春である。
そして、
『修学旅行』と題されたこの文章は
次の文章で締めくくられていた。
『次の日には、
ディズニーランドに行った。
始めはスペースマウンテン。
次はゆうれいのやつ。
おもしろかった。
また行きたいです。』
・・・・・・
「ゆうれいのやつ」って、
やっぱ「ホーンテッドマンション」だろうか。
ちうか。
卒業文集に
こんな頭ワルイ文章書いてるオレは、
中学校三年間に
いったい、何を学んできたのだろうか。
グッバイ青春。
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