風。
2003年3月26日春というヤツはやっかいなヤツで
花粉と連れ立ってやってきては
オレの体を重くする。
オレはめしべじゃねぇっつの。
最近では、足を一歩運ぶのにも
こんなにも力がいるのかと思い知らされる。
それでも、春が好き。
何か始まりそうな
ウカレ具合がたまらない。
ロマンティックが止まらない。
いつもの曲がり角だって、
曲がったその先には
いつもと違う事が待ってる気がする。
いつもはクソウルセイ犬の鳴き声だって、
オレの歩幅を広げるのを助けてくれる。
薄着で歩くのがキモチイイ。
ヒュゥッ
風が吹いた。
春のウカレ具合が気に入らなくて
冬が頑張ってるのか、
自分が一年間、
忘れ去られるのがイヤなのか
その風はまだ冷たかった。
ピュゥゥゥゥッ
風は吹く。
背中を丸めて
冬をやり過ごすオレの乳首を立てて。
一年後にまた会おう。
雪と一緒にまた、乳首を立てに来い。
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