考エル人。

2003年4月7日
昨日の朝。 

 
 
 
「オマエ、
 鍵くらい、ちゃんとかけとけよ〜!!」
 
 
 
 
 
そんな叫び声と同時に
オレの日曜日は始まった。
 
 
朝起きて、トイレのドアを開けたら
甥っ子のショーヘーが便器に座っていたのだ。
 
 
 
 
 
「アハハハ〜。」
 
 
 
 
 
ショーヘーの笑い声とともに、
オレの中に眠っていた
忌まわしい過去がヨミガエル。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
数年前のある日。
確か、季節は今頃だったか。
 
 
オレは、職場で激しい腹痛に襲われていた。
 
 
トイレに篭っていたのだが、出ない。
アイツが出そうなんだが出ない。
 
 
もしかすると、
アイツが出やすい体勢があるのではと、
腹に手を当てて、腹をサスッテみたり、
洋式の便器に横向きに座ったり、
反対側を向いて座ってみたりしていた。
 
 
ソレでも出ない。
 
 
諦めて、
身体を前かがみにして、
片腕で頬杖をして便器に座っていると、
 
 
突然、目の前が明るくなる。
 
 
ビックリして顔を上げると、
目の前には、同僚のサト君の凍りついた顔。
 
 
そう。
オレはトイレの鍵をかけ忘れていたのだ。
 
 
 
 
 
サト:「あ、ゴメン!!」
 
 
 
 
 
サト君はドアをイキオイヨク閉めると
トイレを出て行った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
結局、アイツが出ないまま仕事場に戻ると、
サト君がゲラゲラ笑いながら
トイレでの出来事を皆に喋っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ゲルタ君が考えながらウンコしてた!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「ゲルタ君が便所で
 『考える人』みたいになってた!!」 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
それからしばらくの間、
 
 
 
 
 
オレは皆に、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『ロダン』と呼ばれた。
 
 
 
 
 

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索