創作絵本　　絵無シ。

2003年6月11日

　
　
僕はお部屋から出ちゃいけないんだって。
　
　
　
　
　
たぶん、僕はもうすぐ死ぬからだと思う。
　
　
　
　
　
おとうさんもおかあさんも
僕が寝たあと、いつも泣いてたし、
熱もあって体がふらふらするから。
　
　
　
　
　
お部屋から出ないから
僕にはおともだちがいないんだ。
　
　
　
　
　
でも、寂しくなかったよ。
　
　
　
　
　
おとうさんが、
おもちゃをいっぱい買ってきてくれたし、
お部屋の窓からいろんなものが
いっぱい見えたんだ。
　
　
　
　
　
それにね、
きのうの夜、おうちの外に1つだけ咲いていた
青いお花を僕のお部屋につれてきたんだよ。
　
　
　
　
　
昨日から雨がふってて、
青いお花が寒そうだったから
僕のお部屋に連れてきたんだ。
　
　
　
　
　
おとうさんはお仕事でいなかったし、
おかあさんはもうすぐ赤ちゃんが生まれるから
おうちにいなかったんだ。
　
　
　
　
　
だから、こっそりおうちを抜け出して
僕のお部屋に連れてきたよ。
　
　
　
　
　
少し雨にぬれたけど平気だよ。
　
　
　
　
　
僕はおともだちがいなくて
僕のお部屋に入ったのは
この青いお花がはじめてだったから、
青いお花とはいっぱいお話したよ。
　
　
　
　
　
はじめてのおともだちだからね。
　
　
　
　
　
でもね、今日の朝、
青いお花に「おはよう」って言ったら
返事がないんだ。
　
　
　
　
　
青いお花はなんだかうつむいたままで
ぜんぜん元気がなかったんだ。
　
　
　
　
　
　
きっと、僕のおうちにつれてきたからだと思う。
　
　
　
　
　
だから、
また、こっそりおうちを抜け出して、
青いお花が咲いてたところに
青いお花をつれて来たんだ。
　
　
　
　
　　
そして、
いっぱい穴を掘ってまた植えた。
　
　
　
　
　
昨日の夜は僕のお部屋に泊まったから、
今日は青いお花のところに
泊めてもらおうと思って。
　
　
　
　
　
お外は今日も雨だけどね、
もう、そんな事はどうでもいいんだ。
　
　
　
　
　
なんだか体がぐるぐるしてきたから。
　
　
　
　
　
なんだか、すごく疲れてきたから。
　
　
　
　
　
だからね、
今度は僕がずぅっとここにいようって思ったんだ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
なんだか眠くなってきたから
そろそろ僕もお花になりたいな。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
来年はきっと、
この場所には青いお花がふたつ咲くよ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　　
♪愛よりも青い海　この胸に抱きしめて
　愛よりも青い海　いつも心に抱いて・・・

　ただひとつの歌を　歌うために生まれた
　ただひとつの愛を　歌うために生まれた
　
　
b．g．m
　
『愛よりも青い海』
　
　　　　　　　〜　上々颱風
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
＊＊＊＊＊＊＊秘密メモ。謎だらけ＊＊＊＊＊＊＊
　
　
●美紅様。
わははは、ゲボリゲッチ、
ケイ様に気に入っていただけてウレシイです！！
もう、ガンガンに使ってください！！
もう、間違いなんていいっす！！
フィーリングで！！
　
　
　