ズバ。

2003年7月14日

　
　
本日は休みで御座いまして、
例の如くボウリングで御座いました。
　
　
ガツガツ投げていると、
そこのボウリング場専属のプロが
やって参りまして。
　
　
こう仰いました。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「さっきから
　キミが投げてるのを見てたんだけどね、
　フォームもキレイだし、
　投球のリズムも完璧だし、
　キミのセンスはズバ抜けているよ。」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
いいですか。
　
　
プロが仰ったんですよ。
　
　
プロが「ズバ抜けている」って仰ったんですよ。
　
　
「抜けている」じゃないんですよ。
　
　
「ズバ」「抜けている」んですよ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
フハハハハハハハハハハハハハハハハ！！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
やぁやぁ、プロよ。
　
　
君、
なかなかイイ目をしてるじゃないか、プロよ。
　
　
んん〜、ジュース飲むかね、ジュース。
　
　
やぁ、やっぱワカル人はワカルんだね。
　
　
オレの「ズバ抜けた」ボウリングセンスが。
　
　
ちうか、
隠し切れないのだね、オレの溢れる才能は。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
さらに。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「私は、ボウリング塾っていって
　レッスン代いただいて
　個人レッスンもやってるんだけど、
　その塾生になって欲しいくらいだよ。」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
おおおお、
　
　
やっぱ欲しいかね、オレが。
　
　
「ズバ抜けたセンス」の、このオレが。
　
　
んん〜、ドラフトだったら何位かね？
　
　
一位指名じゃないと入らないけどな。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
しかも。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「キミが使ってるボール、重いでしょ？
　キミには重過ぎると思うんだ。　
　ウチに安くていいボールあるけど、
　余裕があったら買っておいた方がいいよ。
　そして、ちゃんとレッスンすれば
　キミは、まだまだ伸びるはずだよ。」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
おおおお、そうかね。
　
　
オレはまだまだ伸びるかね。
　
　
やっぱ新しいボール買ったほうがイイかー。
　
　
確かに今のボウルはちょっと重すぎるからな。
　
　
やっぱり買おうか。
　
　
14ポンドのヤツ。
　
　
そんで、レッスン受けようかね。
　
　
まぁ、我流でも∞に伸びるけどな。
　
　
なんせ、「ズバ抜けてる」からな。
　
　
教えたいなら、
教えてもらってあげても構わないがな。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
・・・・・
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
はっ！！
　
　
『レッスン代』
　
　
『マイボール代』
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
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母さん、
　
　
もしかして、僕は今、
　
　
ボウリング場に踊らされていますか？
　
　
　
　
　
　