甲子園ノ楽シミ方。
2003年8月17日高校野球はオモシロイ。
試合はもちろん、
スタンドの応援を見るのもオモシロイ。
ブラスバンドが
どんな曲を使ってるだとか、
今、画面に映ったチアガールがカワイイだとか。
先日、仕事の休憩時間に
クラキと甲子園を見ていた。
いつものように、
「今のチアガール、カワイかったよな。」とか
「チアガールのユニフォームは
もうちょっとセクシーにしろ。」とか
勝手な事言いながら見ていた時。
事件は起きた。
ある高校の試合を見ていると、
カメラはスタンドの応援席を捕らえた。
そして、
おそらく、カメラマンの好みの子なのであろう、
カワイイ子が画面の中央に映し出されたのだ。
レポーターの話が入る中、
画面に映る応援のカワイイ子。
おそらく、
自分がカメラに映っている事が解るのだろう、
そのカワイイ子の隣の
そうでもない子は明らかに照れ笑いをしている。
だが、画面の中心のカワイイ子は
映っているのを意識しながらも、
カメラに視線は送らずに
試合に集中しているフリをしていた。
おそらく、
「うわぁ、
アタシ、今、テレビに映ってるー。」
とか、そんなん思いながら、
試合に集中しているフリをしていた。
フリと言い切れる。
絶対にフリなのだ。
その証拠に、
彼女の顔は、明らかに笑いを我慢していた。
彼女を捕らえ続けるカメラ。
カメラを意識しながらも笑いを堪える彼女。
ソレを見守るオレとクラキ。
彼女を捕らえ続けるカメラ。
意識しながら笑いを堪える彼女。
見守るオレとクラキ。
捕らえ続けるカメラ。
笑いを堪える彼女。
見守るオレとクラキ。
カメラ。
彼女。
オレとクラキ。
プクッ
っっっ！！！！
膨れたっ！！
笑いを堪えるあまり、小鼻が膨らんだっ！！
鼻の穴、おっ広がったっ！！
ビックリして、
無言で顔を見合わせるオレとクラキ。
2人の間に言葉は無かったが、
目を合わせるだけで会話は成り立った。
クラキくーん
クラキくーん
今の見たかーい？
鼻の穴、おっ広がったよー
ああ、
もちろん見たさゲルタくーん
鼻の穴、広がったねー
いいや、
違うよクラキくーん
“広がった”んじゃない
“おっ広がった”んだよー
ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ！！
気の毒！！
笑いを堪えた為に鼻が膨れちゃって、
ソレが全国放送の電波に乗っちゃったんだから
気の毒！！
オレはこの時確信した。
甲子園には
明らかに魔物が住んでいる。
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