灼熱の太陽のもと、
オレは、
まるで西部劇の舞台になりそうな
カラカラに干からびて、
ひび割れた大地を彷徨っていた。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレが彷徨う理由は、菜の花。
黄色い花をつけた菜の花を手に入れる為だった。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
隣には、
ドリフの探検隊コントの時の衣装を着た
藤原紀香が、
オレの助手として同行している。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さんざん歩いたあげく、
オレと紀香は、
枯れ果てた大地に1本だけ、
黄色い花を咲かせている菜の花を見つけた。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
歓喜の声をあげるオレと紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1本の菜の花に、走り寄るオレと紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「先生、私が抜きます。」
オレを先生と呼ぶ紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
女優とは思えないほどに
大股を開いてふんばって菜の花を両手で掴み、
紀香は、菜の花を一気に引っこ抜いた。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
引き抜いた菜の花の根っこには、
干からびた土の塊が付着していた。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その時、オレと紀香は慌てた。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
菜の花の根っこに土が付着した為に
ボッコリと穴が開いた大地のその部分には、
大スズメバチの巣があったのだ。
大スズメバチは、
土の中に、巨大な巣を作っていたのだ。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
巣から、大量に飛び立つスズメバチ。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
懸命に逃げるオレと紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして、
1匹のスズメバチが、オレの喉仏にとまった。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
逃げるのをやめ、息を飲むオレと紀香。
            (夢の中で&現実で?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しかし 
紀香は、拳法の達人だった。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして 
オレは、空手の経験者だ。
            (現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
己が拳で、
自分の喉仏を打てと言う拳法の達人の紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
格好はドリフの探検隊コントだが、
ジツは拳法の達人の紀香。
            (夢の中で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
目を瞑って精神を統一し、構えるオレ。
            (夢の中で&現実で?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレは、目を瞑ったまま
己が喉めがけて自分の拳を打ち込んだ。
            (夢の中で&現実で?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
グェェェェェェッ!!
            (夢の中&現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
目をあけてみると、辺りは真っ暗だ。
            (現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
汗をじっとりとかいている。
喉が猛烈に痛い。
さすが、オレパンチだ。
            (現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
己がパンチの威力にしばらく咳き込む。
            (現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
どういうワケか知らないが、
右足のかかとにも激痛が走っている。
            (現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
スズメバチから逃げた時、
右足のかかとを痛めたのだろうか。
           (夢の中で?or現実で?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレが生きている世界は、
夢の中なのか、それとも現実なのか。
           (夢の中でor現実で)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それとも、ただの寝ボケか。
            (現実で)
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 〜 うつし世は夢 夜の夢こそまこと 〜
 
               江戸川乱歩
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
そういや、
さっきまで、紀香はオレに惚れていた。
            (夢の中で&バカ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
抱いときゃヨカッタ。
            (死ヌレ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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