歯科医院ニテ。
2003年11月13日オレが通う歯科医院は、
なかなか雰囲気がいい。
建物全体は明るい白で統一され、
常にゆったりとした音楽が流れている。
助手さんのピンクの白衣(?)もステキだ。
そしてなにより、
その歯科医院は、
小さな子供の診察も受け入れているせいか
院長と副院長の夫婦、二人とも、とても優しい。
そんな、歯科医院での出来事。
オレは、いつものように待合室で
ただボゥと天井を眺めていたのだが、
その待合室に入った時から
自分に送られている視線には気付いていた。
オレが座っている長椅子の右の方から
送られてくる視線に気付いてはいたのだが、
ただ、なんとなく無視して天井を眺めていた。
そしてしばらくすると、
オレの視界の隅っこに人影が映り、
声をかけられた。
「ゲルタくんだよね。」
声の方を見てみると、
そこに立っていたのはQちゃん。
元カノ。
Qちゃんとは、オレが高3の時から、
社会に出て少しの間まで、
1年ちょっと付き合っていた。
Qちゃんというあだ名は
実際に呼ばれていたあだ名で、
オバQに似てるとか似てないとか、
そんなところからつけられたあだ名。
もちろん、毛はフサフサしている。
オレ達は、
とくに大きな喧嘩する事もなく付き合っていたが
1年ちょっとで別れる事になった。
理由はオレ。
オレは働き始め、
Qちゃんは、仙台の専門学校に通い始める。
社会に出たオレは、
環境の変化にイッパイイッパイになってしまって
少し、まいってしまっていた。
そこに追い討ちをかけるように持病が悪化する。
60?近くあった体重は
40?くらいまでに落ちて、オレは簡単に壊れた。
誰とも話したくない。
誰とも関わりたくない。
そして、
Qちゃんからの電話に出なくなってしばらくした時、
Qちゃんから別れの手紙が届いた。
それ以来、2人はなんの関わりも持ってない。
10年ぶりくらいだろうか。
久しぶりに見るQちゃんは、
相変わらずちっちゃかった。
お決まりのように、
「元気?」などと型どおりの挨拶をする。
そして、お互いの近況などを話した。
ただ、ありきたりの会話をしていた中、
オレはベツの事を考えていた。
謝りたい。
もう、10年も経っているけど、
電話に出なかった事を謝りたい。
しかし、口に出る事は、
誰々が結婚したとか誰が子供を産んだとか、
そんな事ばかり。
思っている事を口に出せずにいると、
Qちゃんは助手さんに呼ばれて、
診察室の中に入っていった。
そして結局、
オレは、10年前の事を謝る事が出来なかった。
Qちゃんが診察室に入ってから10分くらいして、
今度はオレが呼ばれて、診察室に入った。
入ってすぐ、Qちゃんが治療中の椅子を探す。
奥から2番目。
そして、オレが座らせられた椅子は
1番奥の、Qちゃんの隣だった。
椅子に座ってしばらくすると、
副院長の女性の先生がやってきた。
「はい、ゲルタ君、こんにちは〜」
先生は今日も優しい。
優しいというか、
小さな子供を相手に診察してる感じが
自然と染み付いているようだった。
「はい、ゲルタ君、
お口をあ〜んって開けてね〜。」
言われたとおり、あ〜ん。
「はい、もっと。
あ〜〜〜〜〜〜ん。」
あ〜〜〜〜〜〜ん。
「あ〜ん」
30歳なのにあ〜ん。
恥ずかしかった。
子供のように扱われている事が
ものすごく恥ずかしかった。
「は〜い、
じゃ、削りますよ〜。
痛かったら教えてね〜。」
キュィィィィィィン
「は〜い、
じゃ、よ〜くお水でブクブクしてね〜。」
ブクブク!!
ブクブクって!!
だがオレは、言われるままブクブクした。
「は〜い、
じゃ、またお口をあ〜んってしてね〜。」
あ〜ん。
「もうちょっと大きく
あ〜〜〜〜〜んってできるかな〜?」
・・・・・・
せ、先生っ!!
今日は。
せめて、今日だけは!!
その喋り方をヤメテもらえませんか!?
隣に元カノがいるんです!!
「はい、あ〜〜〜〜〜〜〜〜ん。」
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。
キュィィィィィィィィィン
シュゴォォォォォォォォォォ(←バキューム)
シュゴッ(←バキュームが舌で詰まる)
だから、元カノがいるんだって!!
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●実果様。
登録アリガトウゴザイマス!!
今、こちらのリンクがいっぱいなもので
モウシワケありません。
くだらん日記なのですが、
ヨロシクお願いします!!
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