オスギデスッ！！

　
　
　
『ミスティック・リバー』という映画のCMには
ある映画評論家が、声の出演をしている。
　
　
　
「おすぎです！！」
　
　
　
おすぎだ。
　
　
おすぎである。
　
　
あの、ウルサイ双子の、
若干、顔がデカイほうである。
　
　
要りませんか？そんな説明。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
少し前に、たまたま
その『ミスティック・リバー』のCMを観た時、
オレは、なんとも言えない違和感と、
少しの不快感を覚えた。
　
　
　
「どうしてだろう？」
　
　
　
気になったオレは、
その違和感と不快感の元を探る為、
そのCMを録画して、検証する事にした。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
ビデオデッキは常に電源がON、
そしてオレの片手には、
常にリモコンが握られていた。
　
　
『ミスティック・リバー』のCMを録画する為。
　
　
番組でなく、CMを録画する。
　
　
ちょっと変ったビデオの使い方。
　
　
いつ放映されるか解らないCMに
素早く対応できるように、
家にいる時、オレは、常にTVの音に耳を傾け、
そして、リモコンの赤い録画ボタンに
親指と命をかけていたのである。
　
　
大袈裟ですか？
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
オレがリモコンを握り始めてから数日、
オレが見る番組が悪いのか、
なかなかそのCMを見る事はできなかった。
　
　
しかし。
　
　
そのCMを録画するのを諦めかけた時。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「おすぎです！！」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
来たっ！！
　
　
おすぎ来たっ！！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　　
　
　
　
慌てて、録画の赤いボタンをプッシュ。
　
　
ウィ〜ンと唸るビデオデッキ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
録画しろっ、ビデオッ！！
　
　
力いっぱい録画しろっ！！
　
　
オマエの存在意義を見せてみろっ！！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
そしてオレは、
『ミスティック・リバー』のCMだけを
録画する事に成功したのである。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
さっそく、録画した
『ミスティック・リバー』のCMを見てみる。
　
　
繰り返し繰り返し見てみる。
　
　
そしてオレは、
ある重大な事実に気付いたのである。
　
　
ソレは、日本のCM業界を震撼させる事実。
　
　
おすぎの知的レベルが問いかねられない事実。
　
　
そして、
日本語教育への警鐘ともなりえる事実であった。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
ここに、
その『ミスティックリバー』のCMで
おすぎが喋っている事を載せる。
　
　
すでに、そのCMを見て
気付いている方もいるかもしれないし、
文章が好きな方なら、すぐに気付くかもしれない。
　
　
今調べたら、
ネットでも話題になってたようだし。
　
　
くそっ、ここに書くのが遅かったか。
　
　
でも、
せっかくここまで書いたのだし、
あの、リモコンを握った日々を
無駄にしたくないので載せる事にする。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『　　おすぎです！！
　
　　　沢山のお正月映画の
　　　一番の秀作は、この映画です。
　
　　　何も言う事のない完璧さ。
　
　　　心うたれ、
　　　涙がとどめなく流れました。
　
　　　私のアカデミー賞なら、オスカーです。　』
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
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「とどめなく」？
　
　
　
　
　
涙が「とどめなく」？
　
　
　
　
　
違和感の正体はここだったか。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
涙は、
「とめどなく」流れるものじゃないのか！？
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
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「細かい事言ってやがる」
　
　
　
そう思う方もいらっしゃる事と思うが、
オレは、重箱の隅をつつくような男なので、
仕方あるまい。
　
　
そして、
これは意外と大事な事でもある。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
あと、
『おすぎアカデミー賞』なんていらない。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『おすぎオスカー』
　
　
　
　
　　
略して『おすオス』。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
まぁ、
おすぎもピーコも、「オス」だけにねっ！！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
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「くだらない事言ってやがる」
　
　
　
そう思う方もいらっしゃると思うが、
オレは、くだらない男なので仕方あるまい。