恋 ノ テイク・オフ。
2004年2月24日 日常2月21日、快晴。
その日、オレは大阪行きの飛行機に乗った。
「毛布いかがですか?」
優しい笑顔でオレに話し掛けてくれたのは
そう、スチュワーデス。
その笑顔を見た瞬間、例の如くオレは恋に堕ちた。
いや、
飛行機なだけに、堕ちたと言うよりも、
『恋のテイク・オフ』!!
なんだそれ。
“毛布て!!こんな暑い日なのに毛布て!!”
そう思いながらも、
『恋のテイク・オフ』してしまったオレは、毛布を借りた。
スチュワーデスとコミュニケイションをとりたかったのだ。
スチュワーデスとお話したかったのだ。
毛布を借りたオレは、
ソレを太もものあたりに被せた。
暑っ。
飛行機とはスバラシイもので、
離陸してから20分もすると、
窓の外には、早くも富士山が見えてきた。
富士山の圧倒的な姿を見ていると、
オレの頭に、ある作戦が浮かぶ。
ソレは、スチュワーデスと
コミュニケイションをとる方法。
『あの高い山はなんですか?作戦』である。
もちろん知っている。
あの高い山は富士山だ。
富士山以外にない。
しかし、そこをあえて訊くのだ。
おそらくスチュワーデスの心にも、
オレという人間を、深く印象づける事ができるはず。
そして、この作戦には、
ただコミュニケイションをとるだけではなく、
もう一つの隠された計算があった。
それは、窓際に座るオレが
「あの山はなんですか?」と小さな窓を指差せば、
スチュワーデスは、おそらく身を乗り出して、
窓の外を覗き込むはず。
その時、オレとスチュワーデスの身体と身体は、
スチュワーデスのしなやかなボディと、オレという闘うボディは、
至近距離にまで近づくのだ。
そして、
オレとスチュワーデスの視線が絡み合い、
いつの間にやらフォーリンラヴ。
やがてオンリーユー。
なんとスバラシイ作戦なのだろうか。
さすが戦略家オレと言わざるを得まい。
オレは、スチュワーデスが
オレの横を通るのを待った。
早く来い。
早く来てくれ。
そしたらオレは、
アナタのステキな香りを力いっぱい吸い込んで、
肺に入れるっ!!
と、そんな事を思っていると、
機長のアナウンスが入った。
ポ〜ン
「ご案内申し上げます。
右手に見えますのは、富士山です。」
ポ〜ン
・・・・・・
言われちゃった!!
スチュワーデスに訊こうと思ってた事、
先に機長に言われちゃった!!
・・・・・・
『恋のテイク・オフ』、失敗。
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