「何か歌えよ」の声に応じて、
カラオケもマイクも無い店でオレは、
親友が好きな、ノリのいい古い歌を歌って、親友を祝福した。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   『Wine & Roses #2』
         ― RED WARRIORS ―
 
 
 
   Oh,I wanna hold you
   Because I love you
   おまえがすべて Oh,Yeah
   Oh,I wanna hold you
   Because I love you
   そばにいるだけで
 
   艶めく胸元をチラつかせて
   キャンドルに灯をつけてるおまえが
   Oh,Yeah Yeah Yeah
   イタズラな目つきで俺に
   今日も嫌味ばかり言うのさ Baby
   Ah Ah Ah Ah ・・・・・・
   今夜は二人だけでお祝いさ
   夜景の見えるホテルのSweet Roomで
   Oh,Yeah Yeah Yeah
   いつもの罪ほろぼしさ
   大した事もしてやれないけど
   Ah Ah Ah Ah ・・・・・・
 
   せめてバラの香りと
   ワインをグラスに注いで
   とびきり素敵に Oh,Happiness
   King Sizeのベッドで
   月夜にウインクしながら
   I love you so,I love you so
 
   シケた暮らしも今は忘れてさ
   明日の朝 目覚めの時までは
   Oh,Yeah Yeah Yeah
   いつもの罪ほろぼしさ
   一年でたた一度だけでも
   Ah Ah Ah Ah ・・・・・・
 
   せめてバラの香りと
   ワインをグラスに注いで
   とびきり素敵に Oh,Happiness
   Silent映画みたいに
   時を越えてしまおうぜ
   I love you so,I love you so
 
   せめてバラの香りと
   ワインをグラスに注いで
   とびきり素敵に Oh,Happiness
   King Sizeのベッドで
   月夜にウインクしながら
   I love you so,I love you so
 
   Oh,I wanna hold you
   Because I love you
   おまえがすべて Oh,Yeah
   Oh,I wanna hold you
   Because I love you
   そばにいるだけで
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いつのまにか手拍子が起こり、
 
それがだんだんと大きくなり、
 
みんな、自然と席を立って親友のまわりを囲み、
 
最後は、そこにいた全員が、
 
酒を運ぶオネイサンや
カウンターの中のバーテンさんもが、
 
グラスや、
酒瓶を持った手を高く掲げての大合唱となった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こんな、映画の中みたいな出来事は初めてだったし、
 
いままで見た、どんな映画よりも感動して、
 
その熱さに身体が震えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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