原チャリが壊れた。
つい、1分前までは、
ドゥルルルルルといい音を響かせていたのに、
今ではただの鉄の塊になってしまった。
オレが小さな子供の時に生まれた原チャリだから、
もう、部品がない。
いままで、
壊れては直し、壊れては直しを繰り返して、
なんとか騙し騙し乗ってきたけど、
今回はもう、なにをやってもエンジンは黙ったまま。
もう、どうしようもない。
ただただ、悲しむしかない。
どこの工場で生まれたのだろう。
最初にコイツを買ったのは誰だろう。
30年近くの間に、
何人の人の間を渡り歩いてきたのだろう。
今に至るコイツの長い道のりの中で
オレとはたった2年ちょっとの付き合いだったけど、
オレは、どのオーナーよりもちゃんと乗れていただろうか。
最後の最後に行き着いた先がオレの手元で良かったと
コイツは思ってくれるだろうか。
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