友人と街中を歩いていたら
外国人女性に話し掛けられた。
 
 
 
「Excuse me」
 
 
 
出た。
「エクスキューズミー」だ。
オレの人生で2度目の「エクスキューズミー」体験である。
ちなみに1度目は、中学の時の英語の先生だ。
 
 
“うわ、おっぱいデッケーッ!!”
そんな事を考えながら足を止め、
彼女の「エクスキューズミー」に答えようとする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「●△♪§Φω◎◆∞∈ FukushimaStation?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さっぱりワカンネェ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そうだ、オレは英語が全然出来なかったのだ。
 
だいたいオレよ、
高3の最後のテスト、英語は何点だった?
 
8点じゃないか。
 
2問しか当たってなかったじゃないか。
 
追試でも35点だったのに。
 
そんなオレに、
「エクスキューズミー」に答える資格などナイのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しかし、冷静に考えると、
最後に、「フックシマスティション」って言ってた気がする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
待て。
 
諦めるのはまだ早いぞ、オレよ。
 
つまり、この、おっぱいがデッケー外国人のオネイサンは、
福島駅に行きたがってるワケだ。
 
となると、オレは、
福島駅までの行き方を教えてやればいいのだな。
 
なんだ、簡単じゃねぇか。
 
そんなん、オレの英語力でも充分通用するぜ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「オゥイェ、オゥイェ、オゥイェ」
 
 
 
外国人チックな相槌をし、
オレは、オレが持つ英語力をフルに引き出して、
オネイサンに教えてやった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「Go ahead!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
困惑気味のオネイサン。
 
友人に訊いてみる。
 
 
 
ゲル:「合ってる?」
 
  
友人:「合ってる合ってる。」
 
 
 
ならば、もう一言。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「Far away!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「●△♪§Φω◎◆∞∈●△♪§Φω◎◆∞∈」
 
 
 
オネイサンは、何かを言い残して、
笑顔で立ち去っていった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
きっと、オネイサンの旅の思い出には、
「Fukushima」の「Nice Guy」の姿が、
深く刻み付けられた事だろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さすが、グローバルオレ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「グローバル」って何ですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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