体調が悪くて、コタツに寝転がりながら、
ただボゥと欄間に飾ってある姉の賞状なんかを眺めていると、
姉の賞状の隣に、
封を切っていない1カートンの煙草があるのが目に入った。
確か、もう何年も前に、オレが父親に、
父の日だか父の誕生日だかでプレゼントしたハイライトだ。
父は、5、6年前に煙草をやめている。
1ヶ月くらいの間、咳が止まらなくなって酷い思いをしたからだ。
もう、煙草は吸わないのにそのハイライトはとってあった。
「あのタバコ、もう捨てたらいいんじゃね?」
コタツで家計簿をつけていた母親に聞いてみる。
すると、母親は、
「お父さん、捨てられないんだってさ。」
バカだなぁと思いつつも、
なんだか嬉しくて仕方がなかった。
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