日曜日。
駅前の通りを歩いていたら、
アーケードの下で
ボーイスカウト?カブスカウト?
なんか、そんな感じのユニフォームを着た
小学校高学年くらいの少年少女達が、
募金活動を行っていたのですよ。
クソ暑い中、
首から募金箱ぶら下げて、
「交通遺児支援の為の募金をお願いしまーす」って。
しましたよ。
もちろんしましたよ、募金。
バーンって100円入れましたよ。
財布の中には、小銭が600円あってね、
500円玉もあったんだけど、
500円はもったいないから100円にしときました。
なんだか、
クソ暑い中声を枯らして訴え続けてる子供を
見て見ぬフリして通りすぎんのって、
すっげぇ罪悪感感じるじゃないですか。
だから、
半分は交通遺児の為に、
もう半分は、自分が罪悪感を感じない為に募金しました。
で、募金終わって、
「うわ。やっべー。
オレってメチャクチャいいヤツじゃんか」とか思いながら
また通りを歩き出したら、
さっきの募金の場所から200mくらい離れた場所で、
また募金してんですよ。
さっきの少年少女よか小さい、
小学校低学年くらいの子供達が、
さっきの子と同じユニフォーム着て、
「募金お願いしまーす」って頑張ってんの。
ホントはね、さっき募金したばっかなんだから、
通り過ぎても全然イイはずなんだけど、
なんかね、ソレって気分悪いワケですよ。
クソ暑い中頑張ってるのに、
募金箱にお金入れてくれる人がいなかったら、
子供達はガッカリじゃないですか。
子供達は、「交通遺児の為」とか言っても、
ソレがどういう事か、よく理解してないと思うんですね。
子供達にとっては、
自分の抱える募金箱にお金が入る事だけが、
その活動におけるたった1つの喜びなんだと思うんです。
だからね、しましたよ、募金。
ちょっとタメライがあったんですけどね、
500円玉を募金箱に入れました。
で、また歩き始めて、
ビルの日陰になったところの角を曲がったら、
直射日光がキツイ場所で、
子供たちがまた募金やってんですよ。
もう勘弁してくれ、と。
もう、小銭は無くなっちゃったよ、と。
でもね、よく見たらその中に、
まだ小学校にもあがってないような小さな女の子がいて、
首から募金箱ぶら下げてたんですよ。
声も出さないで、
ただ突っ立ってるんですね。
直射日光の下で。
帽子もかぶらないで。
もうね、
『自分から募金活動をしてる』んじゃなくて、
『大人達に募金活動をやらされてる』感が強いんですよ。
可哀想になっちゃってね。
この子の事を無視したら、
一日中、悔やむような気がしちゃってね。
でも、財布を見たら、
ずぅっと前からとってあった、
ピンの2千円札しかなくて。
もう、何回も何回も2千円札を見てその図柄を目に焼き付けて、
「サヨナラ紫式部」とか思いながら募金箱に入れてきました。
もうね、
募金しすぎて金がなくなるなんて、
「オレはアホじゃないか」とか思ったんですけど、
帰り道、少しの満足感があったから、善しとしました。
よく聞く、
「募金するなら、自分に募金して欲しい」とか、
そういうハナクソみたいな冗談は好きじゃないんでね。
募金をしてる子供達をまとめている大人にも、
「小さい子供を炎天下のもとに立たせておくな」って
ガスッと言えたしね。
でもですね。
募金しすぎてですね。
車を停めておいた駐車場の駐車料金が払えなくてですね。
銀行に行くのには、
さっきの子供達の前をまた通らなくちゃイケナクてですね。
「さっき募金したよー!!」
「あわせて2600円も募金したよー!!」
自分の中で、そんな言い訳をしながら
子供達と目を合わせないように目を伏せて歩く自分に、
スゴク罪悪感を感じちゃったりね。
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