雪。

2004年12月29日 日常
 
 
タカは高校時代からの親友。
一緒に街をふらついて、
一緒にバカをやって、
一緒に大きくなった仲間。
 
トモちゃんは高校時代からの友達。
オレやタカが通ったバカ高校とは違い、
有数の進学校に通っていた秀才。
しかも、明るくてカワイイ女の子。
 
その2人が出会ったのは、
オレらの年代が高校を卒業してから。
 
タカが、トモちゃんに一目ぼれをした。
 
フラれること数回。
 
それでも諦めきれないタカはアタックを続け、
トモちゃんは、いい加減根負けしたのか、
2人は付き合うことになり、そして、結婚した。
 
幸せそうだった。
 
毎年正月には、年々大きくなる子供達2人と一緒に、
タカとトモちゃんが写った年賀状が届いた。
 
今から約1ヶ月前には、
タカは、自分の夢だった自動車整備工場を立ち上げた。
 
小さな工場。
 
タカとトモちゃんの2人で創った工場。
 
2週間くらい前に、みんなでお祝いした。
 
 
 
 
 
それから1週間後。
 
 
 
 
 
タカが事故った。
 
信号が青の交差点、直進するタカの車に、
横から飛び出してきたババアの乗るベンツがぶつかってきた。
 
車は大破。
 
タカと、同乗していた子供達は軽症で済んだが、
トモちゃんが意識不明の重体になった。
 
頭蓋骨骨折。
 
内臓も痛めた。
 
タカは、ショックで塞ぎこんでしまい、
憔悴しきってしまったと聞いた。
 
すぐにでも会いにいけばよかったが、
仕事とか、そんなクダラナイものを理由に、
オレは、なかなかお見舞いに行けなかった。
 
 
 
 
 
そして今日。
 
 
 
 
 
オレは、仕事を休んで、
タケシとお見舞いに行くことにした。
 
待ち合わせの駐車場に積もった雪を見ると、
オレは、昔のことを思い出した。
 
20歳を過ぎたころに、
いい歳して、みんなで雪合戦したこと。
 
そこには、オレや、タケシがいて、
そして、タカとトモちゃんもいた。
 
オレとタケシは、
コンビニの袋に雪を詰め込んだ。
 
駐車場に積もったばかりの真新しい雪を選んで、
コンビニの袋に詰め込んだ。
 
「雪をよ、
 ほっぺたとかに当てたらヒヤッとすっからさ、
 トモちゃん、ビックリして起きるかもな」
 
溶けないように。
 
溶けて消えてしまわないように。
 
トモちゃんを起こす為に。
 
コンビニの袋4つに、雪をかき集めた。
 
そして、タカとトモちゃんがいる病院に向かおうとして
車に乗り込んだ時。
 
オレとタケシのケイタイに、
ほぼ同時にメールが届いた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「トモ、死んじゃった」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
タカからの短いメール。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ほんの、1時間ほど前の話だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
**************
 
 
●迅様。
 
登録ありがとうございます。
只今、こちらのリンクが制限いっぱいになってるものですから、
相互リンクできずに申し訳ありません。
くだらん日記ですが、なにとぞよろしくお願いします。
 
 
 
 
 

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