朝から暇だった昨日。
もう暇すぎて、
オレは、朝からボヤ〜ッとレィディオなんかを聴いていた。
ローカルのFM局。
レィディオからは、
誰かがリクエストした流行の音楽が次々と聴こえてくる。
「え〜、次のリクエストは、
福島市のラジオネーム○○さん、16歳。
曲は、音速ラインで、街風」
DJは、16歳の女の子の甘酸っぱい恋愛話を読んだあと、
音速ラインの街風を流す。
イキオイのあるサウンドに乗せた言葉の塊が、
レィディオから聴こえてきた。
オレは、この曲をリクエストした16歳の女の子は、
今頃レィディオの前に釘付けになっているのだろうなぁ、などと
ぼんやり思っていた
「え〜、この番組では、
みなさんからのリクエストを募集してます。
かけて欲しい曲をハガキかFAX、
または、eメールでリクエストしてくださいね」
曲が終わった後、DJは、
レィディオからよく聴こえてくるフレーズを言う。
「リクエスト募集」
オレは、ソレを聴きながら、
「リクエストしてみたところで、
本当にリクエストした曲はかかるのだろうか?」
そんなことを考える。
はたして、リクエストはどのくらい来るものなのだろうか。
オレが何か曲をリクエストしたら、
はたしてその曲は、レィディオから流れてくるのだろうか。
オレは、自分がリクエストしたい曲は何かを考えると、
放送局のホームページを開いた。
eメールでお気に入りの曲をリクエストするのだ。
放送局のホームページを開いて、タイムテーブルを確認する。
オレは、そのタイムテーブルに沿って、
片っ端からリクエストすることにした。
まず、リクエストするにあたって大事なのは、選曲である。
やはり、季節感の感じられる曲を選びたいものだ。
「今の時期と言えばなんだろう」
オレは、ソレを考えると、
今の時期にピッタリであろう曲を選んだ。
そして、次に大事なのは、メッセージを添えること。
オレが思うに、こういったリクエストの場合、
10代の若者のリクエストが採用されることが多い気がする。
10代の若者の、甘酸っぱい青春の悩み。異性への淡い想い。
そういったメッセージを添えると、
リクエストが採用される確率が高くなるような気がする。
だからオレは、嘘を書いた。
16歳。
しかも女子。
オレは、16歳の女子になりきってメッセージを書く。
淡い乙女の恋心。
オレは32歳の男子であるが、
その時ばかりは16歳の女子になりきってメッセージを書いた。
そして、ラジオネームをつけて、送信。
オレはそれから、
ただただレィディオの前に釘付けになっていた。
「ヘイ、DJ!!
オレのお気に入りのナンバーを聴かせておくれよ!!」
そんな想いで。
そして、1時間が過ぎた時。
「はい、次はeメールですね」
DJの声がした。
「福島市にお住まいのイグアナの娘さん、16歳から〜」
きたきたきたきた、イグアナの娘!!
それ、オレ!!
イグアナの娘、オレ!!
「私の片想いの彼は、野球部です」
DJは、オレが16歳の女子になりきって綴った
淡い想いを読み上げる。
オレが16歳の女子になりきってついた嘘は、
レィディオのスピーカーを通すと、
とびきり甘酸っぱく聴こえてきた。
「〜そんな彼の為に、この曲をリクエストします」
DJが、オレのメッセージを読み終える。
そして、間髪入れずに、オレがリクエストした曲の名前を告げた。
「それでは、
イグアナの娘さんからのリクエストで〜
岩崎良美〜
タッチ!!」
♪呼吸を止めて一秒あなた真剣な目をしたから
そこから何も訊けなくなるの星屑ロンリネス
星屑ロンリネス。
オレは、スピーカーの前にへばりつき、
リクエストが採用される喜びを噛み締めながら、
今度は自分自身を偽らずにリクエストしようと思っていた。
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●ボブ様。
お気に入り登録、ありがとうございます!!
只今、こちらのリンクがいっぱいなものですから
相互できずに申し訳ありません!!
下品でくだらん日記ですが、
どうぞ、よろしくお願いします!!
オレも、楽しみに拝見させていただきます!!
●saki様。
お気に入り、ありがとうございます!!
しかも、メッセージまでいただいてしまって!!
ありがとうございます!!
リンクがいっぱいで相互できずに申し訳ないのですが、
どうぞ、よろおしくお願いします!!
場違いだなんてとんでもない!!
よろしくお願いします!!
コメント