アキラメナイ男。

2005年10月10日 日常
 
 
「芋煮会」とイウものをご存知だろうか。

大きな鍋でグツグツ煮込んだ、
里芋や豚肉なんかが入ったアツアツの汁を、
屋外で、気の合う仲間たちと酒を飲みながら食べる。
ソレが「芋煮会」。
おそらく、東北地方や北関東の一部などで行われているモノだと思う。
味付けは地方によってしょうゆだったり味噌だったりと様々だけど、
共通してるのは里芋と、ソレが、その地方に住む人間にとって、
この時期楽しみなイベントである、とイウことだ。

その「芋煮会」が昨日、オレ達仲間の間で行われた。
 
 
 
 
 
「芋煮会」の会場は、
すぐ近くに川が流れてる河原なんかがベストである。
オレ達は、午前中から河原に場所をとり、火を起こし、
昼前から酒を飲みながら芋煮の汁を味わった。
そして、思い出話に花を咲かせつつ芋煮の汁を堪能し、
いい感じに酒がまわってきた時に、イキナリそれは始まった。
 
 
 
 
 
ドッジボール。
 
何がどうなってソレが始まったのかはイマイチ判らないのだが、
オレ達は、誰かが持ってきていたサッカーボールを使って、
まるで小学生のようにドッジボールを始めてしまったのである。
オレ達は友人の奥さん達も含めて10人いたのだが、
ソレが2つのチームに分けられ、ドッジボールが始められたのである。

名付けて、
『恐怖!!大人がムキになってやるドッジボール大会』。
 
開幕である。
 
 
 
 
 
はっきり言って、大人がやるドッジボールは恐ぇ。

なんせ、投げられるボールが速いのだ。
しかも、使われてるボールは空気がパンパンのサッカーボール。
更にみんな、酒を喰らっていい気分。
手加減というモノを知らない。

しかもみんな、昔はちょっとアホな子だった。
今となっては恥ずかしい話だが、
昔はみんな、それなりに暴れてたヤツらである。
早い話が、サイヤ人並に戦闘民族なのだ。

大人になって穏やかになったと言っても、
ちょっとしたきっかけで目付きが変る。
しかも行動は陰険だ。
顔ばかりめがけてボールを投げてくる。
殺意が篭ってる。
「おまえ、死ねよっ!!」って言う。
相手が友達の奥さんであろうと本気でボールをぶつける。

「ああ、オレ達がこんな人間だという事を知ってれば、
 彼女もコイツのところにお嫁には来なかっただろうに」
そんな感じだ。
 
 
 
 
 
戦闘民族同士で行われるドッジボールは、熾烈を極めた。
 
オレのチームは、マサ、マサの嫁、カズ、カズの嫁、そしてオレ。
この5人で組まれていた。
カズ以外の4人が内野。
カズは1人、外野でお気楽である。

初めに狙われるのは女性。
先ほども言ったが、オレ達のドッジボールに手加減は無い。
まず最初にマサの嫁が当てられ、次にカズの嫁が当てられた。
しかも、二人とも頭に当てられた。
サッカーならばナイスヘディングだが、
ドッヂボールでは単なるアウトだ。

オレ達チームも健闘したのだが、形勢は4対2の圧倒的不利。

ナゼそうなるかと言えば、オレが、逃げる専門で、
一度もボールを受け止めようとしないからだ。

 
 
 
 
 
コレは自慢になるのだけれど、オレは反射神経がいい。
そして、その反射神経に対応する運動神経も、
自分ではいいと思っている。
しかし、いかんせんビビりなのだ。
友達が投げる剛速球にビビるから、ソレをかわす。
反射神経にモノを言わせて避けまくる。

「もしかして、オレはニュータイプなんじゃないか?」(←ガンダム

そう思ってしまうほどだ。
 
 
 
 
 
だが、そんなオレも、いつまでもそんな事を言ってられなくなった。
オレと一緒に残っていたマサが当てられたからだ。
こうなると、相手チーム4人の、オレに対する
『公開いたぶりショー』の始まりである。

相手チームは、内野と外野でパスをまわして、
突然、オレを目掛けて全力投球してくる。
パスをまわしてオレを走らせ、疲れたところを一気に攻めてくるのだ。

だが、オレはかわした。
オレの神経は反応した。

さすがニュータイプである。
さすが、高機動型オレである。

相変わらずボールを受けようとしないオレは一方的に攻められ、
そいて、ソレをかわし続けた。
 
 
 
 
 
しかし、そんなオレにも最大のピンチが訪れる。

なんせオレ、持久力が無いのだ。
スピードはあるが持久力が無い。
モビルスーツで言えば、ギャプランである。(←Zガンダム
動物で言えばチーターである。
水前寺ではない。アレは「チータ」だ。

息があがりそうなオレ。
もはやオレの喉からは、ヒューヒューと変な音がし始めている。

「もう当たってしまおうか。痛いのイヤだなぁ」

オレが、そんな事を考え始めたその時。

相手チームのタカが外野にパスしたボールが、
外野の頭上を越えて、点々と転がっていってしまった。

点々と転がっていくボールを拾いに行く、相手チームの外野。

思いがけないインターバルに、
両手と膝を地面に付き、がっくりと身体を落とすオレ。
もはや限界だった。
身体の反応が鈍くなってきていた。
そしてなにより、心が折れそうになっていた。

と、その時。

身体を落とすオレの目の前に、誰かの足が見えた。
そして、その足の持ち主は、オレの頭上から優しい声でこう言った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あきらめたら、そこで試合終了だよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ、安西先生!?(←スラムダンク
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
安西先生・・・バスケがしたいです!!(←ドッジボール
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレの前に現れた安西先生の正体は、
外野で1人お気楽だったカズであった。
 
と、
 
 
 
 
 
バインッ
 
 
 
 
 
「安西先生!!」とか言ってる間にボールを当てられるオレ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
うおおおおおお!!
安西先生みたいな事言ってねぇで敵が戻ってきたの教えろやっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その後、外野から入ったカズもすぐに当てられ、
オレ達のチームは圧倒的に負けた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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●angelkiller様。

お気に入り登録ありがとうございます!!
只今、こちらのリンクがいっぱいなものですから、
相互できずに申し訳ありません!!
下品でくだらない日記ですが、
どうぞよろしくお願いします!!
 
 
 
 
 

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