わたくし不肖ゲルタ32歳は、
非常に物持ちのイイ人間だったりします。
や、良く言えば「物持ちのイイ」なんですけど、
悪く言えば「いつまでも捨てれない」「買い換えれない」。
オレの部屋で使ってるビデオデッキは
高校生の時に初めて買ったモノを未だに使ってるし、
オレの部屋で使ってるヒーターには
『61年度新規格適合品』なんて書いてあったりして。
『61年度』ですぜ『61年度』!!
『昭和61年』つったらアナタ、何年前!?
えーと、昭和64年が平成元年だからえーと・・・
わかんねぇ!!
わかんねぇけど、とにかく古いっちう話です。
電化製品だけでなく、他のモノもそう。
オレの部屋には、昔懐かしいモノがいたるところにあったりして、
部屋の掃除をしようものなら、毎回、
持ち主のオレがすっかり忘れてしまっていた
古いモノが見つかったりして、ソレを見たオレは、
いつもいつも古き良き時代に意識が跳んじゃったりして、
掃除がなかなかはかどらなくなったりします。
昨日もそうでした。
昨日、オレは、部屋の押入れの中を整理してみたりしたのですが、
そしたら、その押入れの奥の隅っこのほうから、
とあるモノを見つけました。
ソレは、宝箱。
小学生の頃、
オレが大事に思っていたモノたちをしまっておいた、宝箱。
みなさんも小さい頃、宝箱を作った経験があるのではないでしょうか。
ベツに、他人にとっちゃどうでもいいようなモノだけど、
自分にとっちゃ大事な宝物。
そんな大事な宝物を、思い出と一緒にしまいこんだ宝箱。
みなさんも作った経験があるのではないでしょうか。
オレは昨日、その、自分自身の宝箱を発見しました。
オレの宝箱は、北海道のお土産の代表格『白い恋人』の空き缶でした。
小さい頃のオレは、その空き缶に「たからばこ」と
傷をつけて文字を書き、そして、その中に、
思い出の詰まった宝物をしまいこんでいたのでした。
オレは、その宝箱を開けることにしました。
「宝箱を開けてしまったら、
思い出が消えて無くなってしまうのではないか」
「宝箱を開けたら、いきなり煙が出てくるんじゃないか」
オレは、そんな事を考えたけど、決心してその宝箱を開けました。
宝箱を開けてみると、当然だけれど煙など出ず、
ましてや思い出は消えることなど無く、
その思い出は、ますます鮮明に蘇ってきました。
オレの宝箱の中で、まず目に付いたのは、
すでに亡くなってしまったおばあちゃんが、
昔、県外に旅行に行く度に買ってきてくれた、
おばあちゃんが訪れたその県の形をしたキーホルダー。
青森、秋田、岩手、山形、宮城、新潟、栃木・・・
オレはいつか、このキーホルダーを全部集めてそれを組み合わせ、
キーホルダーで1つの日本地図を作るんだと思っていましたが、
おばあちゃんが亡くなり、
そんな小さな夢も、いつの間にか忘れてしまっていました。
しかし昨日、オレは、そのキーホルダーと一緒に
おばあちゃんとの思い出も思い出す事ができました。
次に目に付いたのは、ブロマイド。
とある女性アイドルがにっこり微笑んでいるブロマイド。
「ん〜、このアイドル誰だっけ・・・」
オレは、ちょっと悩んでから、そのアイドルが誰だか気付きました。
岡田有希子!!
昔、アイドルでありながら恋人とのいさかいを嘆いて
飛び降り自殺してしまった人気アイドル岡田有希子のブロマイド。
「恐ぇよ!!岡田有希子恐ぇよ!!」
オレは、彼女のブロマイドを裏返しにして
また宝箱にしまいこみました。
オレの宝箱には、その他にもいろんなモノが入っていました。
色がついてない透明なおはじき、
貝殻、キン消し、チョロQ、蛇の抜け殻・・・
みんな、昔のオレが宝物としてしまいこんだモノ。
ソレは、昔と同じように、宝箱の中で眠っていました。
宝箱を漁っていると、オレは、その中に1通の手紙を見つけました。
可愛らしいスヌーピーの封筒。
中には同じく、スヌーピーの便箋。
ソレは、ラヴレター。
昔、オレが同級生のヨーコちゃんに書いた、ラヴレター。
確か、小学5年生の時に、
大好きだったクラスメイトのヨーコちゃんに渡そうとして書いた
ラヴレターでした。
オレは、ヨーコちゃんがスヌーピーが好きだという事を知ると、
小遣いをはたいてスヌーピーの絵柄の封筒と便箋を買い、
ソレに自分の想いを書き込んで、ソレを渡そうとしたのでした。
でも、結局、渡せなかった。
恥ずかしかったのだかなんだか知らないけれど、結局渡せなかった。
小学生の時のオレの淡い想いは、
この歳になるまで、宝箱の中にずっと眠っていたのでした。
しかし、そのラヴレター。
歳のせいかなんなのかは知りませんが、
オレ、どんなことを書いたのか覚えてませんでした。
スヌーピーの便箋に何か書いたことは覚えてるけれど、
内容は覚えていない。
きっと、小さい頃から文章を書くのが好きで、
小学3年生の時にはすでに、
『連続殺人が起きるけれど最後には犯人が自首する』という
斬新な推理小説を書いていたオレ、
そのラヴレターにも、なんかすごい事を書いたのだろう、
きっと、ロマンチックな事を書いたのだろうと思い、
そのスヌーピーの便箋を開いてみました。
そしたらソコには。
「好きです」
たった一言、
「好きです」
ギャァァァァァァァァァァァァッ!!
死ぬっ!!
純真すぎて死ぬっ!!
オレはまた、そのラヴレターを宝箱にしまいこむと、
誰の目にも触れないよう、押入れの奥の隅っこに戻したのでした。
コメント
「好きです」ってシンプルだけど、一番心に響く手紙なんじゃないかな〜と思いました。
今だったら、もっと不純なことを書いちゃうそうですけど、ね?!
あと、県の形のキーホルダー。
僕も旅行に行くたびに買って、日本地図を作ろうとしてました。
5枚くらいで断念しましたが。
これからもちょくちょく覗きに来ますので、よろしくお願いします。
キン消しもタンスの引き出しにいっぱいはいっています。
なんとなく捨てられないですよね〜
ゲルタさんと同じで、「好きです」って書いたラヴレター、の返事の手紙・・・・
フラれた手紙でしたが、なんか好きだった子の字を見て、ジーンときてしまいました。もう戻れぬ、過ぎ去った日々・・・・・
美しい思い出というものは、生きる力になりますね。
「捨てるのが苦手」で「出てくるまで忘れている」人です。
それともう一つ驚いたことに、
私もおばあちゃんからもらう都道府県のキーホルダー、
密かに集めてました。同じく地図でも作るつもりで。
使いもしないでただ持っててもしょうがないとは思うものの、
思い出とセットになってるから捨てられないんですよね〜。
中退だけど。
今度はどんな感想を言うのでしょう?そんな楽しみも箱にしまいつつ。隠して、隠して!!
コメントありがとうございます!!
確かに今だと、もっと不純なこと書いちゃいそうですねー。
なんか、頭を使いすぎて気持ちをストレートに言えなかったり。
おお、まさる様も県の形のキーホルダーを買ってましたか!!
アレ、合わせてみると、
微妙に大きさが違って結構合わなかったりするんですよね(笑
や、こちらこそよろしくお願いします!!
●か〜ん様。
おおお、54年製!!
スゴイですね!!
オレが6歳の時ですよ、そのテレビ!!
キン消しは捨てられないですよね。
昔、躍起になって集めてたぶん思い入れが深いから、
なかなか捨てられないです。
●あんちゃん様。
わー、「好きです」のお返事の手紙を発見しましたかー。
フラれちゃった手紙・・・切ない・・・
なんか、当時は切なかったけど、
今となっては微笑ましいですよね。
●あかぴー様。
おお、あかぴーさんもおばあちゃんから地図のキーホルダーを!!
あれ、やっぱ日本地図を作りたくなりますよね。
おばあちゃんから貰ったってだけ、
余計に捨てられませんよね。
●由比様。
マジすか!?
岡田有希子さんが高校の先輩なんですかー!!
オレ、すっごい好きだったんですよー。
あの事件はショックでした・・・
●みう様。
もう、昔のオレは純粋でした。
しかし、いつの間にかこんなにドス黒く・・・
今度は、とっつぁんになってから宝箱を開けてみようかなぁ。
その時も、今と同じ気持ちだといいです。
こんなサイトを見つけてしまいました。
都道府県キーホルダー
http://www.geocities.jp/keyholdernew/