今日は節分ですね。

オレが住んでる街の隣にある二本松市というところでは、
節分の豆まきの時にかける声は、
「鬼は〜外、福は〜内」じゃなくて、
「鬼〜外、福は〜内」って言うそうです。
「オニは〜そと」じゃなくて、「オニ〜そと」。

ナゼかと言えば、ソレは、
昔々、その二本松市の辺りを治めていたのが
「丹羽(ニワ)光重」と言う殿様だった為、
「鬼は〜外」って言うと「お“ニワ”〜外」となり、
「殿様は外に行け」という事になってしまう為に、
それでは殿様に対して失礼だという事で、
「ワ」を抜かして「鬼〜外」になったらしいです。
そして今も、二本松市の人は「鬼〜外」と言うらしいです。

こういった地域の文化とか伝承って、ちょっと面白いですよね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、そんなプティ情報はいいとして。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日の夜。
すなわち節分前夜。

2階にある自分の部屋で毬藻なんかをボーッと見てたオレの耳に、
突然、下の階から親父の声が聞こえてきました。
 
 
 
 
 
 
 
「鬼は〜外!!福は〜内!!」
 
 
 
 
 
 
 
ええええっ!?
もう!?
もう豆蒔いてんの!?

早いからっ!!
1日早いからっ!!
まだ節分じゃねぇからっ!!
 
 
 
 
 
 
 
オレは毬藻どころじゃなくなって、部屋で1人、爆笑していると、
また親父の声。
今度は前よりも、更に大きい。
 
 
 
 
 
 
 
「鬼は〜外っ!!!!福は〜内っ!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
おいおいおいおい、マジで?
何?1日勘違いしてんの?
もうソコまでボケちゃったの!?
 
 
 
 
 
 
 
心配になったオレが下の階に見に行ってみると、
ソコには、部屋の中央に突っ立って、
両手を後ろに組み、まるで応援団のような姿勢で
「鬼は〜外、福は〜内」と繰り返す親父の姿。
 
 
 
「何やってんの!?節分は明日だよ!?」
 
 
 
オレがそう訊いてみると親父、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「いや〜、
 明日さ、『鬼は〜外、福は〜内』って
 ちゃんと言えなきゃ恥ずかしいからな。
 『鬼は〜内』とか言っちゃったら恥ずかしいだろ?」
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今のほうが
よっぽど恥ずかしいんですけど。 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
親父は、ヤメテくれというオレの声も気にせず、
「鬼は〜外」と繰り返し、さらには
「今度は投げ方の練習な」と、投げ方の練習を始めました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「明日はオレ、江川で投げようかな」 
そう言って、シャドーピッチングを始める親父。
 
 
 
いやいやいや、フツーに豆蒔いてくれればいいですから。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「やっぱり、まさかり投法で投げようかな」
そう言って、ヘンなカッコをする親父。
 
 
 
村田な?
村田兆治な?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そりゃっ!!タイフーンッ!!」
そう言って、足を上げて、腰をグイッと捻る親父。 
 
 
 
野茂な?
野茂英雄な?
でも、「タイフーン」じゃなくて「トルネード」な。
イメージ的には惜しいけど。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「いや〜、やっぱりダメだな。
 上から投げると肩が痛くてしょうがねぇわ。
 ここはアレだな。
 阪急のサブマリン・・・」
 
 
 
山田な!?
山田久志な!?
 
 
 
ちうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
フツーに豆蒔いてくんねぇかな。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今日の夜が少し怖いです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

nophoto
dai
2006年2月3日12:52

撒き方を練習するなんてさすがですね!

果たして今日の夜はどーやって撒くのでしょうか!?

結果を楽しみに待ってますね^^

べるの
D.K.Verno
2006年2月3日20:12

ステキお父さんですねぇ…
自己満足でも見事な投球をキメていただきたい!

蒔きっぷり報告楽しみにしてます☆

ゲルタ
ゲルタ改
2006年2月4日8:36

●dai様。

結局オレ、仕事があったために、
親父の豆まきを見ることができませんでした。
でも、家の中が豆だらけでした。
もう、「それって蒔きすぎじゃね?」ってくらいの豆でした。
きっと、「福は内」を欲張ったのだと思います。
 
 
 
●D.K.Verno様。

やー、オレ、仕事で親父の豆まきを
見ることができませんでしたー。すみません。
きっと親父のことだから、
練習の成果を発揮したと思われます。
蒔いてあった豆がいっぱいだったから、
つい、調子に乗って、豆を蒔きすぎたのだと思います。

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