基本的にオレは、ウンコが好きである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ、いやいやいやいや!!

オレが好きなのは、
物体としてのウンコの事じゃなくて、話としてのウンコの事。
トーク・アバウト・ウンコ。

ベツにオレは、スカトロジストってワケではない。

オレが思うに、ウンコってのは、
凄まじい笑いのパワーを秘めている。
なんちうか、もう、その名前だけで笑えてしまうというか。
オレは、そういう話になると、
小学生みたいに無条件に大笑いできちゃうし、
ものすげぇ盛り上がれてしまう。ウンコの話で。
 
 
 
 
 
まぁ、だからと言うワケではないのですが、
今日は、ウンコに関するお話である。
ウンコに纏わるエトセトラである。
トーク・アバウト・ウンコ。

そういうのが苦手な方は、
申し訳ありませんが、この先は読まない事をオススメします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日、休みだったオレは、
同じく休みだったマサの家に遊びに行った。
手には、途中コンビニで買ったおにぎりやお菓子、
そして、割り箸などが入った袋を持っている。

オレは、マサの家の裏側に車を停めて、
マサの家を囲んでいるブロックの塀のまわりをぐるりとまわって
家の中に入ろうとする。
と、その塀のすぐ横に、ある物体を発見。
 
 
 
 



 
そう、ウンコ。
 
 



 
 
 
しかし、そのウンコ、ただのウンコじゃぁない。

白い。
白いのだ、ウンコが。
いつからそこに落ちてたのか解らないが、
乾燥してんだかなんだか、石膏みたいな色になっている。
 
 
「おお、白いウンコなんて、久しぶりに見た!!」
 
 
妙な所に感動するオレ。
 
昔はよく、そこらじゅうに白いウンコが落ちていたものである。
散歩してる犬がウンコして、ソレを、
飼主が処理をせずに放置したままにしてしまう為に、
ウンコが乾燥して、白くなる。
白いウンコは、飼主のマナーが広がった今となっては、
滅多にお目にかかれないモノなのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 




ゲル:「マーサーくーん、あーそーぼー」
 
 
オレは、マサの家の玄関の前に立つと、
ワザと小学生のような声を出してマサを呼ぶ。
するとすぐに、
「恥ずかしいからやめてくんねぇかな?」と、マサが出てきた。
オレは、そんなマサに、ウンコのことを教えてやった。
 
 
ゲル:「オメェんちの壁の横に、ウンコ落ちてるよ」
 
 
するとマサ、
 
 
マサ:「嘘っ!?マジで!?」
 
 
マサの家は、もうすぐ3人目の子供が生まれる為に、
ソレを機会にと、二世帯住宅に改造したばかりである。
言わば、生まれ変わったばかりで、キレイな家。
そのキレイな家の横に、ウンコが落ちてるのだ。
マサは、慌ててサンダルを履いて、そのウンコを確めに行った。
オレもすぐ、ソレに続いた。
 
 
 
 
 
 
 
 




マサ:「え?これ、ウンコ?」
 
 
オレが発見したウンコを見たマサの反応は、そんな感じであった。
 
 
マサ:「白くてカパカパなんですけど」
 
 
そう、そのウンコは白くてカパカパだ。
だが、確かにウンコである。
オレには自信があった。
 
 
ゲル:「ああ、乾燥して白くなってるけど、ソレはウンコだよ」
 
 
オレは、きっぱりと言い切る。
しかしマサは、白いウンコを目の前にしながら、
「え?この白いのがウンコ?」といった表情であった。
オレは、そんなマサに言う。
 
 
ゲル:「ウンコって、乾燥すると白くなるんだよ」
 
 
マサは、「棒無ぇかな?棒」などと言って、
道端に落ちていた棒を拾ってくると、その白い物体を突つき始めた。
 
 
ゲル:「オメェ、ソレは確実にウンコだよ!!
    突っつくんじゃねぇよ!!
    アラレちゃんじゃねぇんだから!!」
 
 
オレは、マサを諭す。
しかしマサは、ソレを突っつくのをやめない。
すると。
 
 
 
 コロッ
 
 
 
ウンコの一部が崩れ落ちる。
すると、その断面に見えたのは、例の、あの色だった。
 
 
ゲル:「ほら見ろ!!やっぱウンコじゃねぇか!!」
 
マサ:「うわぁ、ホントだ!!」

ゲル:「パターン青!!クソです!!」
 
 
ウンコを前に、飛び跳ねて大騒ぎする男たち。
 
 
マサ:「なんかさ、このウンコ、
    “燃え尽きたぜ〜、真っ白になぁ〜”って感じだよな」

ゲル:「な。ほぼ、矢吹だよな」
         (※注 矢吹丈『あしたのジョー』)
 
 
ウンコを前に、熱く語る男たち。
ちなみに二人とも、今年で33歳である。
もうすぐ33歳になる男たちは、
その白いウンコを『矢吹グソ』と名付けた。
 


 
 
 
 
 
 
 


矢吹を目の前に一通り騒いだオレたちだったが、
しばらくすると、マサが冷静な顔をして言った。
 
 
マサ:「これってさ、やっぱ処理しなきゃだよな」
 
 
まぁ、そうだろうと思う。
いつまでも、ウンコをこのままにしてはおけないものだ。
 
 
マサ:「つーかさ、人ん家の前でウンコってどうなのよ?
    フツーさ、ウンコは草むらとか道端とかで
    やらせるもんじゃねぇ?
    どうしようもなくて人ん家の前で
    犬がウンコしちゃったとしてもさ、
    飼主は、ちゃんとソレを持ち帰らなきゃダメだろ!!」
 
 
急にキレだすマサ。
 
 
マサ:「アッタマきた!!
    このウンコさ、飼主の家に置いてきちゃうべ!!
    ウンコを返しに行くぞ、オラァッ!!」
 
 
興奮するマサ。
しかし、「ウンコを返しに行く」と行ったところで、
その相手が誰だか判っているのか。
オレは訊いてみた。
するとマサ、
 
 
マサ:「おお、判ってるよ〜。
    この辺の家でさ、犬飼ってるとこは1軒しか無ぇから。
    犯人は、あそこの家しか無ぇ」
 
 
聞けば、マサの心当たりとは、
マサの家から3軒隣に建ってる家であった。
その家では、座敷犬を飼ってるのだそうだ。
 
 
ゲル:「座敷犬ってさ、散歩すんの?」
 
 
オレは、ふと気になって訊いてみた。 
するとマサ、
「座敷犬だって散歩するだろ〜」と言う。
オレは、「まぁ、そんなもんか」などと思ったが、
ふと、また気になって、
「その犬はどんな犬なの?」などと、
その家で飼ってる犬の種類を訊いてみた。
すると、 
 
  
マサ:「う〜ん、なんていうんだろ。
    白くて、毛が長い犬だよ。
    キャンキャンって、声が高い犬」
  
ゲル:「何?マルチーズかなんか?」

マサ:「わかんねぇ。
    あの犬、マルチーズっていうの?」
 
 
いや、オレは知らないですけど。
マサは、そんなオレに続けた。
 
 
マサ:「あの犬さ、小さいくせにでっけぇウンコすんのな。
    なんだよ?肛門ガバガバかよ?みてぇな」

ゲル:「いや、オレは知らないけど。
    つーか、ガバガバとか言うな」

マサ:「絶対に肛門ガバガバなんだよ〜。
    つーかさ、あそこの犬さ、服着てんだよ。
    なんか、飼主が、犬に服を着せてんの」
 
 
その話を聞き、オレは、
「ああ、そういう犬もよく見かけるな」などと思う。
マサは、続けて言った。
 
 
マサ:「でもさ、服を着せてるワリにはさ、
    パンツは履いてねぇのな!!
    パンツ履かせとけっつーの!!」
 
 
むむぅ。
ソレはどうだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
しばらくすると、オレとマサの、
『矢吹、返還作戦』が始まった。

作戦と言っても、ただ、3軒隣の家の前に
矢吹をお返ししに行くだけなのだけれど。

しかし、この作戦は難航を極めた。
なんせ、直接に手で触れる事ができないので、
その運搬作業が極めて困難なのである。

オレとマサは矢吹の前にしゃがみこみ、
棒キレを持って、その棒キレの先端で、
矢吹を少しずつ、少しずつ、ずらして行くという戦法をとったが、
そのあまりにも遅々として進まぬ作業に、
ついにはマサが業を煮やしてしまった。
 
 
マサ:「うわぁ!!全っ然進まねぇ!!」
 
 
そりゃぁそうだろう。
こんな作業では、3軒先までウンコをずらすのでさえ、
結構な時間がかかるというものだ。
するとマサは、オレが持ってきたコンビニの袋に目をつけた。
 
 
マサ:「その袋に手を入れてさ、
    手袋代わりに使うってのはどう?
    そうすりゃ、
    ウンコをダイレクトに掴めるから早いだろ」
 
 
まぁ、確かにそうだろう。
 
 
マサ:「ゲルタ、やってよ」
 
 
アホか!!
なんでオレがやらなきゃイカンのだ!!
そもそも、オレにはウンコなんてどうでもいいのだ。
ソレがマサの家の前にあろうが、オレは知った事ではないのだ。
 
 
ゲル:「イヤだよ!!オメェが自分でやれよ!!」
 
マサ:「オレだってイヤだよ!!」

ゲル:「だったらオレだってイヤだよ!!」
 
 
『コンビニ袋作戦』は、企画段階で失敗に終った。

するとまた、マサが、
矢吹を運ぶアイデアを出した。
 
 
マサ:「オレらが使ってる棒をさ、
    こう、箸代わりにして挟んで運ぶってのはどう?」
 
 
おおお、ナイスアイディア!!
なかなかいいアイディアじゃないか!!
 
 
マサ:「ゲルタがやってよ」

ゲル:「だから、なんでオレがやらなきゃいけないんだよ!?」
 
 
結局マサが、矢吹を運ぶ事になる。
 
マサは、2本の棒キレを器用に箸代わりにすると、
慎重に慎重に、そして、ゆっくりと、矢吹を挟む。
そして、ゆっくり、ゆっくりと上に持ち上げる。
 
 
マサ:「おおおお、掴めた!!ウンコ掴めた!!」
 
ゲル:「すげぇ!!
    ウンコって挟めるんだな!!」
 
 
喜ぶ男たち。

そしてマサは、ゆっくり、ゆっくりと慎重に、
棒キレで挟んだ矢吹を落とさないように、
3軒隣の家に向かって足を動かす。
1歩、2歩、3歩・・・
そして、次の足を前に出そうとした時。
 
 
 
 ポロッ
 
 
 
マサ:「あああああ!!ウンコが折れたっ!!」
 
 
あろう事か、棒キレで挟んだ部分から、
矢吹が2つに折れてしまったのである。
 
 
ゲル:「バカ!!
    オメェ、力が入りすぎてんだよ!!
    もっと優しくやらなきゃダメじゃんか!!」
 
 
2つに分かれて地面に落ちる矢吹。
 
 
ゲル:「ああああ、ほら見ろ!!
    オメェがちゃんとやらないから、
    ウンコが2つになっちゃったじゃんか!!
    運ぶの、2個になっちゃうんだぞ!!」
 
 
そうだ。
そうなのだ。
折れてしまったことによって、
運ぶべき矢吹が2つに増えてしまったのだ。
言わば、細胞分裂のようなモノである。
 
 
マサ:「しょうがねぇべ!!
    いいから、早く運ぶぞ!!
    ゲルタはそっちのウンコ担当な!!
    オレはこっちの担当!!!」
 
ゲル:「イヤだよ!!
    オメェが両方やれ!!」
 
 
ウンコのことで揉めだす男たち。
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
すると突然、
「ねぇ、何やってんの?」と、声が聞こえた。

その声の主は、マユちゃん。
マサの奥さんである。
マサには勿体無いようなカワイイ女性で、
しかも、とても優しい。
マユちゃんは、玄関のドアを開けて顔を出すと、
オレ達の方を見ながら言った。
 
 
マユ:「なんか盛り上がってるね〜」
 
 
まぁ、確かに、盛り上がってると言えば盛り上がってる。
 
 
マユ:「ねぇ、何やってるの?」
 
 
オレとマサは、口々に事の次第を説明した。
 
 
ゲル:「いや、マサん家の前に矢吹が落ちててさ、
    ソレをこう・・・」
 
マユ:「矢吹って何?」
 
マサ:「あ、ウンコウンコ。
    ウンコが落ちてたから、それを移動してたのよ」

 
ソレを聞くと、マユちゃんは呆れたといった表情になって、
一度、家の中に入ると、
今度は小さな園芸用のスコップを持って出てきた。
 
 
2人:「あああああ!!その手があったか!!」
 
 
マユちゃんのスコップを見て、なるほど、と思う男たち。
ナゼ、スコップの存在に気が付かなかったか。
 
マユちゃんは、持ってきたスコップで、
ヒョイヒョイと、2つに分かれた矢吹をすくい上げた。
そして、道端の草むらまで持っていくと、ポイと捨ててしまった。
 
 
マサ:「あああ、ダメだよ!!
    捨てんじゃねぇよ!!
    それ、飼主んとこに置いてくるんだから!!」
 
 
マユちゃんの行動に、慌てるマサ。
 
すると、マユちゃんの顔から、表情が消えた。
オレは、今までに一度も見たことのない表情。
優しくて、いつもにこやかな普段のマユちゃんからは
まったく想像できない表情。
 
 
ゲル:「あれ?怒ってるのかな・・・?」
 

慌てるオレとマサ。 
なんだかおっかねぇ・・・
 
 
 
 
 
するとマユちゃんは、
氷のように冷たい視線でオレたちを見て、言った。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マユ:「あんたら、バカじゃねぇの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
た、確かに・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

モフモフ
モフモフ
2006年3月8日12:51

(=゜ω゜)ノちょわっす!
…ウンコが好きってw
一瞬、物体好きかと思ったじゃないの(笑)
白いウンチョスなんて珍しいよね!
子供の頃なんてしょっちゅう見てたのに。
ゲルタさんの友達もユニーク♪
あ、鳥撲滅…ウチの近所の公園にいる
鳩の大群もヨロシクっす(>Д<)ゝ”

ミニー
ミニー
2006年3月8日13:31

でた!白いウンコ(°∀°)ノ
あたしも小学生の時、そいつを見かけたら弟と爆笑してました。
ええ、小学生の頃ですけどね。
ほんと最近は見かけないですねぇ。
ゲルタさんはウンがあるってことで。
…ああ、こんなオチですいません(_ _;)

べるの
D.K.Verno
2006年3月8日13:35

あはははははははは!!
…いきなり爆笑失礼です。

傍目にどう考えてもくだらない(再び失礼)ことを
真剣にやっちゃうなんてすばらしい!
私、そういうの大好物です(笑
むしろ仲間に入りたい?←ぉぃ

nophoto
xYUKIx
2006年3月8日16:22

ゲルタさんって30歳超えてらしたんですね!
もっとお若いかと思ってました(勿論いい意味で
って、こんなコメントだけですみません;

チエゾー
2006年3月8日22:46

また踏んだのかな?って思いました。笑

ゲルタ
ゲルタ改
2006年3月9日8:31

●モフモフ様。

ええ、ウンコ大好きです。話だけなら(笑
白いウンコ、珍しいですよね。
昔はよく、そこらじゅうに落ちてたもんです。
思えば、日本もキレイになったもんですよね。

あ、近所の鳩の大群ですか?
了解、全部まとめて食ったります!!
 
 
 
●ミニー様。

ですよねー。
白いウンコなんかあったらもう、1日中爆笑できたもんです。
ほんと、最近ないんですよね、アレ。
や、無いなら無いでいいんですけど(笑
おお、オレにはウンがある?
へへへ、宝くじでも買ってこようかな・・・
 
 
 
●D.K.Verno様。

ありがとうございます!!
やー、ウチら、常に一生懸命ですから。
ウンコにも一生懸命!!
あ、是非是非!!
是非とも一緒にウンコ運びましょう!!
 
 
 
●xYUKIx様。

コメントくださってありがとうございます!!
そうなんですよー。
来月にはもう、33歳になります。
全然、実年齢くらいに見られたことないんですけどね。
 
 
 
●チエゾー様。

あははははは!!
踏んでない踏んでない!!
踏んでないっす!!
そんなにしょっちゅう踏んだらもう、オレは歩くのを辞めます(笑

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