今週末にウチの県で行われる選挙の応援の為に先週、
ウチの県に総理大臣がやってきて県内の各地方を回ったのだけれど、
その中には会津も含まれていて、オレは、
「山口県出身の総理が、会津の住民になんて言うのだろう。
 そして、会津の人たちはどういった反応を示すのだろう」
そう、注目していた。

山口と会津は、
幕末の戊辰戦争において長州藩と会津藩として戦って以来、
未だに仲が悪い。
というか、負けた側の会津がその敗戦を未だに引きずっていて
一方的に恨んでいる感じがあるのだけれど、
そんな中に山口県出身の総理が選挙の為に演説に来たのだ。
自然と、まわりからはその発言内容に注目が集まったのだけれど、
結果、総理は、あっさりと謝罪の言葉を述べた。
 
 
 
 
  
「我々の先輩方が、会津には多大なご迷惑をおかけしました」
 
 
 
 
 
これってどうなんだろう。

「我々の先輩方」というのはもちろん、
戊辰戦争で会津と戦った長州藩士のことで、
総理は、会津藩と戦ったその長州藩士の行った行為のことを
「迷惑」と言ってしまった。

これってどうなんだろう。

長州藩と会津藩は、意見の違いから
戦争という歴史をその1ページに刻んでしまった。
もちろんそこには、
互いに藩の益するところを望んだという背景もあるのだけれど、
その根本にあるのは「日本の未来の為に」という
当時の武士の熱い想いがある。
長州だって会津だって、そのやり方が違っただけで、
根本にあるのは共通したその想いからのはず。
結果、長州藩と同盟を組んだ側が勝って
日本は近代化していくわけだけれど、
総理は、そんな想いから起きた戦争をあっさりと「迷惑」と言った。
自分の故郷の偉人や、理想の為に血を流して死んでいった
たくさんの故郷の藩士たちの行いを
あっさりと「迷惑」と言ってしまったのである。

中には、「潔い」といった意見もあるし、
総理の謝罪に会津の人の中には
拍手を送った人もいることは事実だけれど、
なんか、どうにも腑に落ちない。
それは、その謝罪の裏には、
すぐそこに迫った「選挙」というものが見え隠れするからで、
もし、その謝罪がそれを睨んだものであるとするならば、
それは、郷土を愛する山口県の人々や会津の人々、
そして何より、郷土を誇りに想い、
たくさんの血を流して死んでいった長州、会津の両藩士に対して
あまりにも失礼なことではないのだろうか、と思えるのだ。

「選挙の為の謝罪」
 
もし、それが本当にそうであるのだとすれば、それは、
総理自身が言う「美しい日本」とは、
あまりにもかけ離れていることのように思えるのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

タリー
タリー
2007年4月17日21:52

>「選挙の為の謝罪」
 
>もし、それが本当にそうであるのだとすれば、
>それは、総理自身が言う「美しい日本」とは、
>あまりにもかけ離れていることのように思えるのだ。

ゲルタさん、かっこええっす。惚れ直しました。(照

ゲルタ
ゲルタ改
2007年4月18日20:55

●タリー様。

いやいやいやいや!!
全然かっこよくないっすよ!!
もう、ぐだぐだぐだぐだ文句ばっか言ってますから(笑

ベルッチ
ベルッチ
2007年4月20日18:19

難しい問題ですよねー。
歴史的テーマに触れるのは誰でもいつの時代もセンシティブな問題ですね。
代表的な立場の方の発言ともなるとなおさら、どう発言しても賛否両論ありますからねー
そういったシチュエーションだったら案外あっさりでよかったのでは?と個人的には思ってしまいますが・・
ただ、現総理の家系も遡れば東北に所縁ある歴史をお持ちなようですし、ひとえには言えないようですね。
あと私も、先日アル・ゴアの「不都合な真実」をみて、結局政治家だなーと思いました。しかもアメリカの。(苦笑)

ゲルタ
ゲルタ改
2007年4月21日9:56

●ベルッチ様。

難しいですよねー。
歴史が絡むといつも、問題が尾をひいたりしますよね。
や、会津の人もいつまでも引きずってんな、って感じも
あるんですけど(笑

ああ〜、ゴア氏!!
かなり話題になりましたよねー。
やっぱり政治家って感じなんですね。
公開された時は、「子供の将来を考えて環境問題がどーたら」って
そんな感じで訴えてましたけどね。
やっぱ政治家なんですよね。アメリカの(笑
この、「アメリカの」ってのがタチ悪そうですよね(笑

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