世界柔道での日本の2人のエースの微妙な判定での負けを、
柔道経験者であるオヤジにぶつけて意見を求めてみると、
オヤジは皮肉な笑みをうかべる。
そして、その口からは実に意外な言葉が返ってきた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「柔道はもう、ずっと前に日本の武道じゃなくなったから」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
思えば、柔道が世界で行われるスポーツになって久しいワケだけれど、
その間にこの柔道という競技はさまざまな変化を遂げてきた。
ソレはいい事とも言えるし、逆に悪いこととも言えるワケだが、
柔道発祥の地である日本にとって不幸だったのは、
日本においては古来よりの武道だった柔道が、
完全なる“スポーツ”になってしまったこと。
柔道が世界に広がっていくうちに、本来、
柔道という競技の根底にあった“武道の精神”というモノよりも、
1つのスポーツとして、
“勝敗を分けるポイント”が重視されるようになったことだ。

そして、「有効」とか「効果」とか、この、世界で行われている
ちまちまちまちまポイントを稼ぎ
判定で決着をつけるスポーツ柔道においては、
柔道の発祥国である日本は
全くの“柔道後進国”になってしまったといってもよいのではないか。
 
 
 
 
 
「ユウコウ」、「コウカ」と
型どおりの日本語を、繰り返し口に出す審判。

勝っても負けても対戦相手を敬うことなく型どおりに頭を下げる選手。
 
 
 
 
   
ソレがいいことか悪いことかはベツとして、
“柔道”は、日本国内においてのみ“柔道”であり“武道”であって、
今、世界で行われているのはきっと、“柔道”ではない。

今、世界で行われているのはきっと、
“JUDO”というただのスポーツにすぎないのではないのだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちなみに。

これは全くの余談なのですが。

柔道経験者のウチのオヤジは、
自分はめちゃくちゃ柔道が強かったと豪語する。
対戦相手に負けた記憶が無いと豪語するのだが、
そんなオヤジは、柔道に関して様々なエピソードを持っている。
 
 
 
 
「1つの大会で、対戦相手2人の関節を抜いてしまった」とか。
 
「柔道が強かったために相撲部にスケウトされ、
 助っ人として相撲の大会に出場したら優勝してしまった」とか。

「柔道は強かったのだけれど
 昇級試験を受けるのをサボってばかりいた為に
 ずぅっと白帯のままで、
 当時、『青森最強の白帯』と呼ばれた」とか(←本人談)
 
 
 
実際、オヤジは相当に柔道の腕はたつようだ。
今より若いころには、
頼まれて臨時で柔道の先生みたいなこともしてたし、
オレがまだ若いときに、
オレが悪さをしたりするとオヤジはきまって
オレを一本背負いで投げた。

一発目にオレをビンタ。
そしてオレがひるんだところを一本背負い。

その技のキレや相当のモノ。

オレだって空手をやっていた人間だから
対戦相手の強さに関してはそれなりに肌で感じ取ることができる。
ウチのオヤジ、相当強い。

投げられまくったオレは、今では受け身の達人だ。
 
 
 
 
 
そんなオヤジなのだが、
なかでもオレを驚愕させたのはこのエピソード。
オレが度肝を抜かれたのはこのエピソード。
  
ソレは。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「大会に出場して、
 試合前にウンコしてたらいつの間にか試合が終っていた」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オヤジ、ウンコの為に不戦敗。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オ、オヤジ・・・

試合で戦う前に、すでにウンコに負けてるじゃないか・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【 教訓 】

『どんな武道の達人も、ウンコにはかなわない』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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