風邪をひいてしまった。
頭ガンガン、鼻水ズビズバ。
とくにツライのは鼻水で、いつの間にかにたれてくる。
鼻をかんでもかんでも、いつの間にかにたれてくる。
しかも、ソレがいつたれてくるかわからず、
そのうえ「たれてる」という感覚さえも感じさせぬまま
たれてくるのだから我が鼻水、まったくタチが悪い。
まさか、いい歳ブッこいた大人が、
スーツ姿に鼻水を垂れ流してるワケにもいかないので、
オレはポケットティッシュをちぎり、丸め、
ソレを鼻の穴にブチ込んで、
濁流のごとき我が鼻水をなんとか抑え込もうとするのだけれど、
そんなゴミのような丸めティッシュ、
我が濁流のごとき鼻水には通用せず。
すぐに湿気をおびてきて、
あっという間に駅前でもらったポケットティッシュは底をついた。
グッバイ、武富士のオネイサン。
そうするとまた、鼻水垂れ流し状態になってしまうので、
オレはトイレに駆け込み、
トイレからトイレットペーパーを一巻きかっぱらって、
ソレをちぎり、丸め、再び鼻の穴にブチ込んだのだが。
危ねぇ。
トイレットペーパーは危ねぇ。
何が危ねぇってトイレット、なんせ、水に溶けやがる。
水分にからきし弱いときてやがる。
その水分に対する弱さたるや、ウルトラマンと闘ったジャミラ並だ。
トイレットは、
我が濁流のごとき鼻水にはまさしくその場しのぎで、
オレは、それを繰り返し交換していたのだけれど、
いつの間にか。
いつの間にか、だ。
我が濁流のごとき鼻水に溶かされ、
ズタズタに繊維を引き裂かれ、
尚且つ一本のひも状になったトイレットは
我が鼻から一筋の線となり、オレの鼻の下に貼り付いた。
その時オレの顔には、
いや、鼻の穴からは、
ポヤポヤに溶けたトイレットがピローンて。
鼻の穴からピローンて。
1本のひも状になったトイレットのペーパーが出てたことになる。
しかもオレ、ソレにまったく気付かず。
オレがソレに気付いたのは仕事を終え、
駐輪場に停めてあるバイクに向かい、
バイクのバックミラーに己が顔を映した時。
オレは、鼻からピローンの状態のまま、
「オレをヤング島耕作と呼べ!!」
そんなことを言いながら仕事をしていたのだ。
鼻からピローンのくせに。
どうりでおかしいと思った。
隣の席の女子に、
「ゲルタさん、なんだかご陽気ですね」なんて言われたのは、
オレが「ヤング島耕作」を名乗ったことではなくて、
鼻からピローンのことだったのだ。
バカヤロウ。
鼻からピローンはベツに、ご陽気でやってるワケじゃねぇ。
単なる偶然だ。
単なる鼻水のイタズラだ。
しかし、
鼻水を垂れ流すにしろ鼻からピローンにしろ、
どちらとてマヌケ面には変りはなく。
オレは、軽く落ち込んだ。
コメント
好きだと思ってる人がたくさんいることもお忘れなく!!
風邪、お大事に!
いやん、ありがとうございます!!
もう、いくつになっても
マヌケが抜けきらないワタクシめでございます。
これからもどうぞ、よろしくお願いします(←文章がヘンですね)
●chie様。
島耕作っていったら、
やっぱ一番ピンとくるのは課長ですよねー。
今は専務になっちゃって。
年齢、すでに60歳らしいですよ(笑