レンタルビデオ店のカウンター。
オレの目の前には店員。
カウンターの上には4本のエロDVD。
(早くっ!!
早くしてくれ、店員さん!!)
この時オレは焦っていた。
オレは焦りまくっていた。
なぜなら、オレの後ろには・・・
3人の女子高生。
3人の女子高生である。
スリー女子高生である。
3人の女子高生、
仮に彼女たちを「トリプルドム」と呼ぶことにしよう。
そのトリプルドムがだ!!
よりによってオレが
DVDをカウンターの向こうの店員に差し出した時!!
オレの後ろに並んだのだ。
レンタルしてたDVDだかビデオを返しに、オレの後ろに並んだのだ。
(何てツイてねぇんだ、オレは・・・)
ソレは、日曜日のことであった。
「ビデオ屋行くべー」とか言う友人ヒロに
「何借りんの?」と訊いたら、
「エロビに決まってんだろ!!」
と、なんだか説得力の有るような無いようなことを
豪語されてしまったので、オレは、
ヒロに付き合ってビデオ屋に行ったのだけれど、
そしたらヒロのバカ、会員カードを忘れやがったのだ。
何を借りるかすでに決め、手に取ったところでヒロのバカ、
「あれ?カード忘れた」
カードを忘れたことに気付きやがったのだ。
あんなに力いっぱい「エロビ!!」と言っていたクセに。
だからオレは、
いつも財布に入っているオレの会員カードで借りてやることにした。
オレが借りて、ヒロに渡すことにしたのだ。
「オメェ、オレが借りてきてやっから先に車に行っといていいよ」
オレはヒロにそう伝え、ヒロが店を出た後に
他の客がいないのを見計らってカウンターに行き、
そして、ヒロチョイスの4本のエロDVDを店員に渡した時。
トリプルドムである。
トリプルドムがビデオを返しにジェットストリームアタックである。
オレは焦った。
ナゼなら、その店員は気がきかねぇ。
オレが差し出したエロDVDを積み重ねるのではなく、
カウンターの上に横に並べてピッピコピッピコ、
バーコードでピッピコピッピコやり始めたのだ。
当然、オレの後ろに並ぶトリプルドムからは、丸見えである。
女優モノ、素人モノ、マニアックモノ、
カウンターに並んだエロDVDが、
後ろの女子高生からは丸見えである。
(やべぇぜ・・・
これじゃぁオレがエロDVDを借りてるみたいじゃないか。4本も)
いや、実際に借りてるのはオレなのだが、観るのはヒロである。
借りるのはオレだけれど、ソレを家に持ち帰るのはヒロなのだ。
しかし、そんな事情を知らないトリプルドムは勘違いするだろう。
心の中で、「うわぁ〜」とか思ったに違いないのだ。
「うわぁ〜、4本も」とか。
聞こえる!!
トリプルドムの心の声が聞こえる!!
(はい、オレじゃないっすよー。オレが観るんじゃないっすよー)
心の中で訴えても、届きはしないマイ・ハート(←あたりまえ)
オレは、一刻も早くその場を立ち去りたかった。
背中にトリプルドムの視線が刺さるのを感じて、
一刻も早くその場から逃げ出したかった。
(早く!!早くしてくれ、店員さん!!
早くそのエロDVDを袋の中にっ!!)
心の中で訴えても、やっぱり届かぬマイ・ハート(←あたりまえ)
しまいにゃ店員、1枚のDVDをこちらに向け、
オレに向かってこう言うのだ。
「こちらの作品は
以前お借りになったことがあるようですがよろしかったですか?」
きっと、優しさだ。
ソレは、店員さんの優しさだ。
オレが「あ、これ、前も観た」ってならないように、
店員さんが気を使ってくれたのだ。
気を使って、こちら側にDVDを向けて見せてくれたのだ。
『拷問くらぶ 小坂めぐる』
ありがとう!!
店員さんありがとう、優しいね!!
でも、今はいいよ!!
今は見せなくていい!!
だって、そんなことしたら後ろにいるトリプルドムに
『拷問くらぶ 小坂めぐる』の字が丸見えになっちゃうでしょう!!
DVDに印刷されてるおっぱい丸出しの女優さんが、
トリプルドムに丸見えになっちゃうでしょう!!
しかも「拷問」て。
「拷問くらぶ」て。
「以前に借りたことあるけどよろしいですか?」なんつったらオレ、
よっぽど「拷問」好きに思われるじゃないか!!
トリプルドムに、
よっぽどの「拷問くらぶ」好きに思われるじゃないか!!
っつーかオレ、「拷問くらぶ」借りたことあんのか?(←覚えてない)
や、いいから!!
そんなんはどーでもいいから!!
たまたまオレとヒロの選球眼がダブッただけで、
そんなんはどーでもいい!!
はい、よろしいですよろしいです!!
前にも借りたけどもう1回借りるんです!!
「拷問くらぶ」をもう1回借りたいんです!!
オレは、店員に「よろしいですか?」と問われ、「ハイ」と答える。
すると店員は、「承知いたしました」と言った。
その時オレは、「これでやっと逃げれる」と思った。
ジェットストリームアタックから。
背中に刺さるトリプルドムの視線から。
しかし。
店員はヘンなとこに気をきかす。
店員はまたも、オレに向かって言うのだ。
DVDをカウンターに並べたまま今度は、
オレに向かってこう言うのだ。
「4本ですと通常料金で1200円になりますが、
5本レンタルされますと、
セット料金になりまして1000円になりますからお得ですよ?」
ありがとうありがとう!!
優しいね!!
店員さん、ホントに優しいね!!
でも、知ったことじゃねーよ!!
1200円だろうが1000円だろうが知ったことじゃねーよ!!
金を払うのはヒロだ!!
オレの知ったことではない!!
早くっ!!
一刻も早くっ!!
オレの後ろが見えるでしょう?
女子高生が3人もいるでしょう?
だから、早くっ!!
そのエロDVDをっ!!
その袋の中にぃーっ!!
「承知しました」と店員さん。
店員さんは、やっとDVDを袋に入れる動作に入った。
さっきまで横一列に並べられてたエロDVDを、
縦に一枚一枚積み重ねる。
そして、片方の手で袋を開き、
もう片方の手でその積み重ねたDVDをワシ掴みに・・・
するはずだったのだが。
ガシャガシャガシャッ!!
DVD、落下。
4枚のDVDを片方の手で掴もうとした店員さん、
「す、すみませーん!!」
うっかり手を滑らせたのか、DVDを掴み損ねてブチまけてしまった。
そしてその一枚が。
カウンターを飛び越え。
あろうことか。
こちら側の床の。
オレの後ろのトリプルドムの足元に。
落ちてしまったのだ。
『拷問くらぶ 小坂めぐる』
(な、なんてツイてねぇんだ、オレは・・・)
コメント
てか、その後が気になるのは、私だけではないはず!!!
笑い疲れてしまいました…(^_^;)
そして…ご苦労様でした!
夢で良かった・・・・(笑)。
スカート付きとかけてるんですね!巧い!!
「拷問くらぶ」シリーズでは天乃みおが好・・・でもなくて!
こないだのケータイ音楽話に便乗ネタを書かせていただきました。
ネタ提供ありがとうございました(笑)
もう、無言で拾いましたよー。
トリプルドムも無言です。
なんか、ドムの目が見れませんでした。
●なる様。
ありがとうございます!!
ほんと、すっごい疲れました。
数分の出来事なのにすごい長く感じられて。
ああいう時ってのはナゼか時間が長く感じられるんですよねー(笑
●レッドアイ様。
もう、アホみたいな。
アホみたいな4コママンガみたいですわー。
ツイてない時ってのはとことんツイてないもんですわー。
●シマリス様。
あははははははは!!
すごい夢ですね!!
しかし、そんなビデオ屋があったら、
フツーのビデオを借りに来たトリプルドムのような人には
会わないでしょうからいいかもしれませんねー。
ただ、すっごく入りにくいでしょうけど(笑
●おまさ様。
あははは、逆に気を使ってしまうんですね!!
オレはもう、トリプルドムと目を合わせられなくて、
無言で拾ってそそくさと帰りました。
ドムたちも無言でしたけど、後で絶対に
「キモイ」とか言ってると思いますよー。
●御邪華様。
ありがとうございます!!
そうなんです。
スカート=スカート付き。
しかも3人=トリプルドム。
そんな図式で黒い三連星に(笑
●リオ様。
ぎゃははははは!!
さすが!!さすがリオ様!!
天乃みおを御指名とは!!
リオ様のケータイ音楽のお話、
オレも懐かしくて涙モノでした!!
SHOW−YA大好き!!
バックトゥザファイヤ〜♪