姉さん、事件です。
 
 
 
 
 
ウチの職場に今日、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
不審者が入り込みました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
不審者です!!
あー、不審者です!!

や、何をもって「不審者」と判断をくだすのか
「不審者であることの基準」は曖昧ではありますが、
セキュリティが厳しくて部外者は入り込めないハズのウチの会社に
なんか知んねーけど入り込んだのですから、
ここは「不審者」と呼んでも差し支えないでしょう!!

不審者です!!
不審者が入り込んだのです!!

しかも、オレが違う階にある余所の部署から帰ってきて
その情報を聞いたとき、その不審者はまだ、
この大きな社内のどこかに潜んでるという情報が!!
 
 
 
 
 
「ぬおおおおおっ!!」
 
 
 
 
 
そんな情報を聞いて、
このオレの血が騒がないハズがなく。
 
 
 
 
 
「ヘイ!!オレが見つけ出して必ずお縄にしてやるぜ!!」
 
 
 
 
 
そんなん言ってオレ、
小銭を投げるマネをしていたワケですが。

そこで、同じ職場の女、ナミ。
 
 
 
 
 
「銭形平次っすか」
 
 
 
 
 
そう、1円玉しか投げないけど。
 
 
 
 
 
「えー、1円玉じゃ効かないよね?
 1円玉じゃ当たっても痛くないよね?」
 
 
 
 
 
だってしょうがないじゃーん。
財布に、
504円しか入ってなかったんだからしょうがないじゃーん。
 
 
 
 
 
「500円玉あるじゃん、500円玉!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
投げられるワケねぇだろうがっ!!
500円玉をっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、そんなことを言いつつオレ、
完全に不審者をお縄にしてやる気まんまんだったワケですが。
 
しかし、いくらお縄にするっつったって、
相手の人相がわからなくちゃお話にならない。

なんせ、大きな建物の中にたくさんの人がいるワケですし、
出入りの業者もいるワケですから、
その容姿などを知らなければいけない。

っつーことで、「どうなんだ?」と。
その、不審者と思われる人物は「どういった姿なのか?」と。

で、伝わる話を聞いてみたワケですが。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【証言1】「どうやら、中年の男らしい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふむ、中年男か。
っつってもまぁ、オレも年齢からすれば軽い中年だから、
なんだか漠然としすぎた話だな。

もっとこう、具体的な証言はないものか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【証言2】「白髪まじりらしい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なるほど。
その情報は侵入者を絞り込むのにはだいぶ有益な情報だ。

だがしかし、もうちょっと具体的な証言はないものか。

そう、たとえば服装。
侵入している不審者の服装とか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【証言3】「どうやら、青いジャージの上下を着ているらしい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なるほど、青いジャージか・・・
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
ん?青いジャージ?
青いジャージの中年男?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さっき階段ですれ違いましたけ・・・ど?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
えー!!アイツ!?
アイツが不審者!?
 
 
 
 
 
「えー、ゲルタさん、不審者見たの?」
 
 
 
 
 
おう、見た見た!!
今の話からすると、たぶんアイツが不審者!!
 
 
 
 
 
「なんで捕まえないんですかー」
  
 
 
 
 
だってわかんねーじゃん!!
不審者だってわかんねーじゃん!!
 
 
 
 
 
「でも青いジャージでしょ?
 入館バッジしてなかったんでしょ?
 おかしいと思わなかったの?」
 
 
 
 
 
いや、そう言われればそうだけど・・・
 
 
 
 
 
「何にも思わなかったの?」
 
 
 
 
 
えー、長そで着てて暑くねーのかなぁっては思ったけど・・・
 
 
 
 
 
「でもフツー、そこで捕まえないにしろ、
 怪しいと思ったら話しかけなきゃダメじゃーん」
 
 
 
 
 
いや、話しかけたよ?
怪しいとは思わなかったけど、オレも一応話しかけたんだよ?
なんか、シカトぶっこかれたけど!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その後、ウチの会社に無断で侵入した不審者は
屋上につながる階段の下に隠れてるのを見つかり、
まったく抵抗する様子もなく、警察に連れていかれました。

それはソレでよかったのですが、
ただ、ウチの会社でおきた今回の「不審者侵入事件」は、
社内にたくさんのお金が置いてあって、
厳重なセキュリティ網をしいていたはずのウチの会社にとって、
ソレはソレは大きな問題を、残しました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そういえばゲルタさん、不審者に話しかけたんでしょ?」
 
 
 
 
 
うん、話しかけたよ。
 
 
 
 
 
「なんて話しかけたの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「こんにちはー」って。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「フツーに挨拶だね」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

境内石
境内石
2008年7月1日23:07

先に謝っておきます、ごめんなさい。
てっきり不審者=ゲルタさんを誤認したっていうオチだと思いました!(爆
というか、目撃されたら普通逃げますよね、、、いつまでも隠れてるとか・・・そのおっさんもよっぽど金が欲しかったのかなぁ。

みさと
みさと
2008年7月2日14:34

ゲルタさんも会社も被害無く
侵入者が御用になったようでよかったですー。

社員さんがそんなに沢山いる会社なら
誰が不審者かなんて、すぐには分からないですよね。
私も普通に挨拶しちゃうと思います(笑)
でもほんと、物騒な世の中なのでお気をつけください^^

さかち
さかち
2008年7月2日21:13

ゲル兄、自首するなら早目に・・・

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