ギャップ。

2008年9月28日 日常
ギャップ。
 
 
 
 
 
 
「人」という多面体の一面だけを見て
その人をある程度知ってるつもりになっていると、
別の一面を目の当たりにした時にかなり面食らうもんである。

例えば、メイク。

女性が時々、自分自身のことを
「すっぴんは見せられない」とか
「メイクをしてないと誰だかわからない」だとか、
そんなことを冗談で言ってるのを聞いたりすることがあるもんだけれど、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
本当にわからない時って、ある。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日だ。
昨日のことだ。

昨日オレは、昼飯を買いにコープに行ったのだ。

で、パンだのなんだのをカゴに入れて、
あ、「飲みモノも買おう」だなんて棚を見ているといきなり、
「ゲルタさん、こんにちは」と声をかけられた。

で、声の方向を見てみるとそこには
Tシャツにパーカーをはおり下にはスウェットを履き、
買い物カゴにはさんまとのりたまをいれた
なんだかものすごく生活感にあふれたカッコをしてる女性がいて、
オレに向かってなんだか、
「久し振りですね」とか言ってんだけど、オレにはソレが誰だかわからない。
オレはなんだかイキオイで
「あ、どうも」
そんなん言ったりしてたのだけど、これが誰だかわからない。
でも、あっちはオレに
「最近も映画行ってるんですか?」とか
「まだフィギュア集めてるんですか?」とか言って、
オレについていろいろ知ってるようだから、なんだかオレは気持ち悪くなった。
 
 
 
(どうして?どうしてオレを知っている?)
 
 
 
オレの過去のどこかで、この女性と接点があったのだろうか。
その接点はイイ接点?それとも悪い接点?
そんなことを考え出すと思い当たる節がいっぱいあって、
オレの頭はどうにもこうにも泥沼になっちゃったりしたのだけれど、
でも、今更「誰でしたっけ?」とも言いだせず、
オレはテキトーに話を合わせながら悩んでいたのだけど、
しばらくするとその女性の口から「お店」というキーワードが出て、
そこで、オレはその女性が誰だか初めて気づいた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ああ、飲み屋のオネイサン!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まるでわからん。

オレの頭の中でのオネイサンは、
ドレスを着ててガッチリメイク、まるで生活感など感じさせないのに、
目の前にいるオネイサンはまったくラフなカッコ。
しかもカゴの中身はさんまとのりたまなのだ。

まったくわからん。

いや、オネイサンだって毎日を生活しているワケだから
常にドレスじゃないだろうし、メイクをしてない時もある。
さんまだって食うし、ほかほかご飯にのりたまだってかけるさ。

でも、オレが知っているオネイサンとはまるで違うから、まるっきりわからん。

顔とか全然違うしね。
そこまで顔が変わればもう特殊メイクだろ、くらいのイキオイで。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オネイサンは、なぜか一人で盛り上がっていた。

「キャー、こんなとこで見られると恥ずかしー」

ソレを聞いてオレは、
「だったら声かけなきゃいいのに」なんて思ったりする。
 
 
 
 
 
「ワタシ、まさか誰かに会うだなんて思ってないから、
 もう、どーでもいいカッコで来ちゃいましたよー。
 そしたら、会うんだもん~。恥ずかし~」
 
 
 
 
 
オネイサンはそんなこと言っていたのだが、
でも、男とは案外、
「いつもキメてる女性の気の抜けた姿」とか、
「私服が意外にダセェ」とか、
そういうギャップに、ズッキンドッキンしたりするもんだ。

オレは、
「オネイサン、さんま食うんだ・・・」
だなんて、ドレス姿のオネイサンがさんまを食う姿を想像しただけで、
だいぶズッキンドッキンであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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