ワッショイワッショイ。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
頭の中に急にどーでもいい曲がポッと湧き出てきて、
いつまでもいつまでもグルグルグルグルグルグルグルグルと
ヘタすりゃ一日中繰り返し繰り返しヘビーローテーションすることって、ある。

いつのまにか口ずさんでしまって、
口ずさんでしまったことに「え？ナゼにこの曲歌ってんの？」って、
自分で自分にビックリする。
そんなことって、ある。
　
今日のオレ、『お祭りマンボ』。

美空ひばりの『お祭りマンボ』。

アレが朝からグルグルグルグル。

朝ごはんを食べてる時にいつの間にか
「♪景気をつけろ」だなんて頭の中に流れてるのに気が付いて
「朝から祭りかよ」なんて思って笑っていたのだけれど、
車を運転してる時も、
買い物してる時も、
しまいにゃ美術館で絵を観てる時に出さえ頭の中で
「♪景気をつけろ　塩まいておくれ」だなんてグルグルし始めるもんだから、
これはたまったものではない。

しかもアレだ。
オレ、『お祭りマンボ』で知ってる歌詞ってのは
「♪景気をつけろ　塩まいておくれ
　ワッショイワッショイワッショイワッショイ
　ソーレソレソレお祭りだ～」って、そこんとこだけで、絵を観てる間も
そこんとこだけオレの頭の中でグルグルし始めるもんだからもう、
いくらなんでも「景気つけすぎ」、「塩まきすぎ」ってもんで、
こりゃぁもう、絵画の鑑賞どころではない。
　
　
　
（おいおい、絵を観る時ぐらい落ち着こうぜ、オレ！！）
　
　
　
しかし、オレの頭は相変わらず塩まきっぱなしで、でもって、
さすがにそこだけグルグルされると（っつっても自分の頭なんだけど）、
いい加減うんざり、ちうか、
他の部分を歌えない自分がだんだん腹立たしくなってきて、
そして、「景気」と「塩」以外の部分が気になって気になって、
オレ、美術館から帰ってきてすぐに『お祭りマンボ』、調べてみたワケですが、
そしたらこの曲、オレは知らなかったのですが、
ただ「ワッショイワッショイ」やってる元気な曲ではなかったということに
初めて気づいて、オレ、驚きました。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　　　　　　『　お祭りマンボ　』　　　　　美空ひばり
　
　
　
　
私のとなりのおじさんは
神田の生まれのチャキチャキ江戸っ子
お祭り騒ぎが大好きで
ねじりはちまきそろいのゆかた
雨が降ろうがヤリが降ろうが
朝から晩までおみこしかついで
ワッショイワッショイ
ワッショイワッショイ
景気をつけろ塩まいておくれ
ワッショイワッショイ
ワッショイワッショイ
ソーレソレソレお祭りだ～
　
　

　
　
　
　
　
（※１番の歌詞で江戸っ子のおじさんが登場したワケですが、
　　次のメロディで、事件がおこります。）
　
　
　
　
　
　

　
おじさんおじさん大変だ
どこかで半鐘が鳴っている
火事は近いよスリバンだ
何を言ってもワッショイワッショイ
何をきいてもワッショイワッショイ
ワッショイワッショイ
ワッショイワッショイ
ソーレソレソレお祭りだ～
　
　
　
　
　
　
　
　
（※近くで火事がおきたというのにワッショイワッショイやってるおじさん。
　　まったくもってイカシてるわけですが、
　　そんな中、祭にもう一人、イカシた人物が登場します）
　
　
　
　
　
　
　
　
そのまた隣のおばさんは
浅草そだちでちょっぴり美人で
お祭り騒ぎが大好きで
いきな素足にしぼりのゆかた
雨が降ろうがヤリが降ろうが
朝から晩までおかぐら見物
ピーヒャラピーヒャラ
テンツクテンツク
おかめと鬼が
はんにゃとひょっとこが
ピーヒャラピーヒャラ
テンツクテンツク
ソーレソレソレお祭りだ～
　
　
　
　
　
　
　
　
（※ワッショイおじさんに続いて登場したテンツクおばさん。
　　何がテンツクなのかよくわかりませんが、
　　そんな祭の中、また、事件がおこります。）
　
　
　
　
　
　
　
　
おばさんおばさんたいへんだ
おうちは留守だよ空っぽだ
こっそり空き巣が狙ってる
何を言ってもピーヒャラヒャ
何をきいてもテンツクツ
ピーヒャラピーヒャラ
テンツクテンツク
ソーレソレソレお祭りだ～
　
　
　
　
　
　
　
　
（※家に空き巣が入ろうとしてると注意されてるのに
　　あまりにピーヒャラテンツクしすぎて話を聞こうとしないテンツクおばさん。
　　そんな中、やがて、この祭りは終わります。）
　
　
　
　
　
　
　
　
お祭りすんで日が暮れて
つめたい風の吹く夜は
家を焼かれたおじさんと
ヘソクリとられたおばさんの
ほんにせつないためいきばかり
いくら泣いても帰らない　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
・・・・・・
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
お、おじさん・・・

おばさん・・・

アンタたち・・・
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
なんてマヌケなんだ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
いや、おばさんはヘソクリとられただけだからまだしも。

ワッショイおじさんっ！！

ワッショイおじさん、アンタ、家焼けちゃってるじゃないか！！
ワッショイワッショイに夢中で家が焼けてるのに気付かないってアンタ！！

ソレはあんまりだろうよ！！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
そして、この曲の最後に、ひばりはこう歌うのです。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
「♪いくら泣いてもあとの祭りよ～」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
（ウ、ウマイ・・・）