ウチの会社の出勤簿は毎朝ハンコを押すタイプの出勤簿なのですが、
この出勤簿を管理するのも、会社でのオレの重要な仕事のひとつです。
みんな、忘れないで押してるか。
みんな、間違えないで自分の出勤簿に押してるか。
オレは、ソレを毎日チェックしてるワケですが。
でも、たまーに、出勤してんのにハンコ押すの忘れたり、
自分の出勤簿じゃない、人の出勤簿にハンコ押しちゃうヤツっているのですね。
今日、すっごい大人しい女の子であるトッちゃんが、これをやってしまった。
トッちゃんは、
自分の出勤簿じゃなくてナミの出勤簿に間違えてハンコを押してしまったのです。
いや、ハンコを間違えて押したところで、
ベツにそんなにたいしたことじゃないワケで、
管理してるオレが修正してやれば済むだけの話なんですが、
トッちゃん、真面目だから、オレに泣きそうな顔して
「どうすればいいですか?」なんて来るのです。
いやいやいや、そんなのベツに大したことじゃないから、と。
そんなの、トッちゃんが間違ってハンコ押したナミの出勤簿の上に紙を貼って、
ナミにはそこに押してもらえばいいだけの話だから、と。
で、オレは早速、トッちゃんが間違ってハンコを押してしまった
ナミの出勤簿の今日の日付の欄に、糊で紙をペタペタ貼ってやったワケですが。
そこに、間違えてハンコを押されてしまった女、ナミが出勤。
このナミという女は、非常にガサツなヤツでして。
出勤簿にハンコを押すのも、いつもガサツに押しやがるもんだから、
糊がまだ乾いてない状態でガサツにハンコ押されたらたまったもんじゃないので、
ハンコを押そうとしたナミに、オレは注意したワケです。
「そこ、紙を貼ったばっかだから、
ハンコ、優しく押してね。糊がまだ乾いてないから」
そしてオレは、こう続けました。
「そこ、デリケートだから」
そしたらなんか、ウケた。
まわりにいた女性陣が、一斉に笑った。
オレはベツに面白いことを言ったつもりもないのでかなり面食らったのですが、
すると、女性陣はこういうワケです。
「デリケートって!!あはは!!」
ああ、そこでウケたのか、と。
オレはベツにウケを狙ったワケではないのですが、
オレが言った「デリケート」って言葉が、
ナゼか不思議とその時は、女性陣にウケたのです。
するとなんちうか、人間てのは欲が出るもんですね。
無意識のうちに言った一言がウケたりすると、
まわりからもっと、笑いをとりたくなるってもんです。
まわりをもっと、笑わせたいと思うもんです。
「風はオレに吹いてるぜ!!」
そんなん思ってしまうものです。
オレも、明らかにそうでした。
意識しないで言った「デリケート」って言葉が女性陣にウケると、
もっともっと女性陣に笑いを、と。
もっともっとオレが楽しい男であることをアピールしたい、と。
欲。
女性陣にウケたいという、欲。
そんな欲望にかられてしまってマワリが見えなくなったオレは、
そこで、うっかり、余計なひと言を言ってしまいました。
「そこ、デリケートゾーンだからよ!!」
・・・・・・
そんなことがあったのが、今朝の話でございます。
今日一日、女性陣の視線がどんなに冷たかったことか。
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