あれだけ元気だった親父が
いつの頃からか足腰の痺れや痛みを口にするようになり、
そして、一週間ほど前から突然、ほとんど歩けなくなり、
明日、入院することになりました。
医者の話では、手術すれば良くなるとのことですけど、
それはソレとして、
なんちうか、
仕方のないことですけど、家族が歳老いていく姿を見るのは、辛い。
自分が老いていくのを受け入れることは辛いことですが、
自分の家族や愛する人たちが老いていくのを見るのは、
もっと、何倍も、何百倍も、辛いことです。
オレでさえそう思うのだから、
同じ時間を一緒に過ごしてきた母の辛さはどれほどのものなのでしょう。
そして、自分の身体が動かなくなっていく
親父の苛立ちというのはどれほどのものなのでしょう。
「俺は脚が動かないだけで、病人じゃねぇぞ」
親父がそう強がって笑うほどに、
一番辛いのは親父であって、
その辛さはどれほど深いものなのかと、悲しい気持になります。
「仕事が忙しいのに悪ぃなぁ」
自分が一番辛いのに、
オレなんかに気を使う親父の姿に涙が出そうになります。
「うっせ。早く自分で歩けるようになれ」
オレがそう言うと親父は笑っていて、また、涙が出そうになります。
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