友人がオレの部屋に遊びに来るとき、オレは必ず、

「汚ねぇよ」

そう断りをいれるのだけれど、
そうすると友人は必ず、
 
 
 
 
 
 
「うん、わかってる」
 
 
 
 
 
 
まったく失礼な話である。

そこは、部屋に「通される」側の人間の立場として
「そんなに汚くない」とか「俺の部屋の方が汚い」とか、
そう言ってほしいもんだが、しかし友人らは、
「相変わらず汚ねぇな」とか
「このフィギュア、邪魔だからどかして」とか、
ボロクソ言いやがる。

しまいにゃ鼻、
鼻をチーンってやって、ポイ。
そこらにポイ。
 
 
 
「ゴミはゴミ箱へーっ!!」
 
 
 
しかし、そのゴミ箱(無印のフタ付きのヤツ)の上には
本が山ほど積み重ねられていたりする。
 
 
 
「フタ開けたら、間違いなく本が崩れるぞ?」

 
 
むむむむ。
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
しかし、どうやったら部屋がキレイになるのだろう。

今、オレは、部屋のテーブルの上に置かれたパソコンの正面に座っているのだが、
そのテーブルのパソコン以外のスペースには、
そこに見えるだけでも髪の毛縛るゴムだとかブラシだとか鏡だとかライターだとか
何に使うかわかんねーリモコンだとかシャア専用ズゴックのメモスタンドとか
1/144ザクだとかエヴァ初号機のフギュアだとかライターだとか殺虫剤だとか
ライターだとかフィンガーボードとかスケボーのパーツだとかジッポーだとか
殺虫剤だとか毛穴すっきりパックだとかモンハンのフィギュアだとか
ポケットティッシュだとか手塚治虫の火の鳥だとかライターが、置いてある。

左を向けばWii、Xbox360、PSX、スーファミ、DS、PSP、
さらには初代ファミコンまであって、配線がグッチャグチャになっている。
もはやどのプラグをコンセントに差せばいいのかわからない状態。

右を向けば本だの漫画だのがぎっしり詰まった本棚がズラーッてあって、
その足元(?)には本棚に入りきらない本が重ねて積んである。

テーブルの向こうにはベッドがあるのだけれど、
枕もとの両側にもやっぱり、本。
そんで、足元にも本棚があって、そこにも本が詰まっている。
その横の棚にはまた、フィギュアだのプラモだのが並んでいる。
 
 
 
「要するに、モノが多すぎんだよな」
 
 
 
友人は言うのだけれど、ソレは、そうだと思う。
確かに、多すぎるのだ。
そして、モノが多いなら多いなりの片づけかたや
見栄えをよくする方法があるのだろうけど、ソレをオレは、知らない。
 
 
 
「とりあえず、まずはこのテーブルの上片付けろ。
 お菓子広げられないべ?」
 
 
 
パソコンが置いてあるテーブルだ。
友人は、ソレを片付けろと言う。
 
 
 
「なんでこんなにモノが散乱してんだ!!」
 
「何?散乱?」
 
 
 
友人はテーブルの状態を「散乱」と言うのだが、
オレにとって、ソレはちょっと聞き捨てならないのだ。
 
 
 
「お言葉を返すようですがねー。
 言っとくけどこれ、散乱じゃねぇからね?
 モノが散乱してるワケじゃねぇから」
 
「じゃ、なんだよ?
 この状態が散乱じゃないってなら、なんつーんだよ」
 
 
 
何ってオマエ、決まってるだろう?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「置いてあんだよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「置いてあるってオマエ!!
 こういうのを置いてあるっては言わねぇんだよ!!
 置いてあるっつーのは、こう、
 日頃使うものがちゃんと置いてあることを言うんだよ!!」

「だから、ちゃんと置いてあるべ!!
 ここに髪ゴムあって、ブラシあって、ザクあって」
 
「だからなんでこのテーブルの上にザクが置いてあんだよ!!
 ザクはテーブルの上に必要ないでしょ?」
 
「いつも目に入るとこに置いておきたいでしょ、ザクは」

「いいからどかせ!!
 ザクをテーブルからどかせ!!」
 
 
 
 
 
 
「はいはい、わかりましたー」とオレ、ザクを積み重ねた本の上に移動。
 
 
 
 
 
 
「本の上に置くな!!捨てろ!!」

「バカかオメー、捨てれるワケねぇだろオメー」

「ってか、その本も捨てたら?
 だいたいそんなに本あって、読むの?」

「読みますよー。
 っつーか、本は捨てらんないでしょ。
 この紙の集合体にはあらゆる知識が詰まってるのよ?
 オマエは知識の源を捨てられますか?って話だよ」

「でもソコに、明らかにエロ本あるよね?ソレは知識ですか?」

「知識ですよ?
 言っとくけどオメー、教科書から得る知識よりも、
 こういう本の女の子のアンケートコーナーとかから得られる知識の方が
 大人になってから意外と役に立ったりすんのよ?知ってた?」
 
 
 
そうなのだ。
『エロ本はグラビアよりも活字を追え!!』
これは、オレの持論だ。
 
 
 
「つーか、さっきからきになってたんだけどそのリモコン」
 
 
 
友人は今度はテーブルの上のリモコンに噛み付く。
 
 
 
「電池入ってないでしょ?電池のフタないじゃん?
 使ってないんだよね?」

「使ってないね」

「じゃ、なんでここにあんの?
 てか、これは何を動かすためのリモコンなの?」
 
「わかんねぇ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そんな、何に使うかわかんねぇリモコンなんか捨てちまえっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「何に使うかわかんねぇリモコンだから捨てられねぇんだろうが!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
結局この日、オレの部屋はひとつも片付くことはなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ただひとつ、変化があったとすれば、
ザクが本の上に移動したくらいのものである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コメント

heineken
2009年8月19日22:38


確かに用途不明のものは棄てられないですね!ましてはリモコンなんて。
捨てたあとに必用になったら即ゲームオーバーです。、



スカル1−1
2009年8月19日23:18


 自分の部屋も似たようなものです。

 ただ、ゲルタさんと違うところは、オイラの部屋に直近の5年間で本人以外人が入った事がないことでしょうか?

 凄まじいのが、おびただしい映像メディアの数。

 ビデオテープだけで200本以上は確実にあるし、それにLDとかDVDとか含めれば・・・いや、数はもう不明でいいです・・・正直考えたくありません。

 しかも、まだ増えてるし・・・。

 ゲーム機も、ファミコン・PCエンジン・ドリキャス・サターン・レーザーアクティブ・PS・PS2・XBOX360×3台・スーパーファミコンがデジタルアンプに繋がってます。

 映像メディアは別室に退避させてますが、ハードは映像・音響関係が部屋を占拠してます。

 それに、大きなデスクトップパソコンに25.5インチのPC用液晶モニタ。

 ・・・自分も片付けなければ・・・。

+
2009年8月20日11:19

「そんな、何に使うかわかんねぇリモコンなんか捨てちまえっ!!」
「何に使うかわかんねぇリモコンだから捨てられねぇんだろうが!!」

高度な言葉遊び、あるいは哲学のようですね。
気持ちいいです。

マルクル
2009年8月20日20:08

よかったー!仲間がいた!w

自分なりにキレイに片付けても周りに
「散らかってるね」って言われちゃうんですよねー

あ、モンハン昨日から頑張ってますw
いつか一緒にやりましょー^^

ゲルタ
2009年8月20日20:25

●heineken様。
 用途不明のモノを捨てるのはコワイですよねー。
 しかしとっておいても、なかなか使う日が来ないという。
 ホームセンターで買った棚なんかを組み立てるのに専用で付属してる
 薄っぺらなスパナとか、なんか、とっておいてしまうんですが、
 しかしまったく使わないんですよねー。
  
 
 
●スカル1-1様。
 Xbox360、3台ですか!!(笑
 あああ、ビデオテープも結構困りますよね。
 なんか、かさばって。
 オレもNHK人形劇の三国志のビデオテープとかとってあるのですが、
 ワリと邪魔なんですよね。見ないし(笑
 
 
 
●あきぴん様。
 ありがとうございます!!
 やや、お恥ずかしい!!
 しかしもう、大変です、オレの部屋。
 片付けたいと思っても、
 どこから手をつければいいのかがわからないですし・・・
 
 
 
●マルクル様。
 そうなんですよね。
 自分では結構キレイにしたつもりなんですけど、
 マワリから見るとそうではないという。
 逆に聞きたいですね、「どうしたらモノがたまらないの?」って。
 お、モンハンお初めになられましたか!!
 いつでも声おかけください!!おトモいたします!! 

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