久しぶりに『クイズ ミリオネア』を観てみたら
そこに一般出場者の姿は無く、
解答者、全てが芸能人になっていてビビッた。

そして、同時に思う。
 
 
 
「チョーつまんねぇ」
 
 
 
 
 
 
 
 
ミリオネアといえば、以前は芸能人も2組だか3組だかが
毎週解答者として出場していたけれど
解答者の殆どは一般からの出場、いわゆる“素人”で、
その素人が、「1000万獲ったら何に使う?」という質問に
「火事で焼けた家を建て直す資金の一部にします」とか
「潰れそうな店を改装します」とか、
ある意味“生活を賭けて”出場していたものだ。
かと思えば、
「1000万獲ったら新しいトラクターを買いたい」なんて、
そんなゆるめの夢を語る農家のおじちゃんもいたりして、
観てる側のオレとしては火事で焼け出された人は応援するけど、
農家のおじちゃんに対しては、

「トラクターは賞金じゃなくて、頑張って金を貯めて買え!!」
 
そんな風に言っていたものだった。

しかし、そうはうまく事が運ばないのがミリオネア。
焼けた家を再建したい人じゃなくて
トラクターが欲しい人が解答者席に座ることになったりする。
参加者全員が持つ「己の欲求」、それだけがその場を支配していて、
ソレは生活苦だろうがなんだろうが関係ない。
各素人が金欲しさに「ワレがワレがワレがワレが」と
煩悩剥き出しになるのがミリオネアで、
観てるオレは、その煩悩剥き出しの素人を、
時には心から応援し、時には激しく罵倒しながら観ていたものである。
恥も外聞もなく煩悩剥き出しになってる素人の姿が面白かったのだ。

しかし、今のミリオネアにはソレが無くなった。
おそらく出演するだけでギャラ的なモノが発生しているであろう
芸能人たちが解答者席に座っても、ちっとも面白くない。
ギャラ的なモノが発生してる人間が解答者席に座っても
煩悩剥き出しの素人のように
いちかばちか的な心意気があまり感じられないから面白くないのだ。

もっと煩悩を、と。

今のミリオネアに足りないのはソレである。
 
 
 
 
 
 
 
 
煩悩といえば、昔『100万円クイズハンター』って番組があった。
柳生博の「ゴールデンハンマー」でお馴染みのあの番組。
あの番組は煩悩剥き出しで面白かった。

出場者はナゼかおばちゃん率が高く、
そのおばちゃんたちが、他の出場者が獲得した
商品を横取りしようと煩悩剥き出しでクイズに答える。
せっかく商品を獲得しても、

「じゃ〜、緑の温泉宿泊券」

なんて他の出場者に横取りされてしまって、
横取りされた方はまたクイズに答えて

「赤の温泉宿泊券っ!!」

司会の柳生も「取り返した〜!!」、大興奮である。

もはやあの番組はクイズなんかどうでもよかった。
クイズの問題なんかどうでもよかった。
問題なのは温泉宿泊券で、
ソレを獲ったり獲られたりしてる
おばちゃんたちの煩悩剥き出しの醜い姿が面白かったのだ。

「どうして温泉宿泊券ごときにそこまで熱くなる!?」

おばちゃんたちの恥も外聞もない姿に、オレはそう思ったものだ。
そして、ソレを面白がって観ていた。

やはりクイズ番組はこうじゃなくちゃ、と思う。
煩悩剥き出しの素人が出場してこその、クイズ番組。
 
 
 
 
 
 
 
 
しかし、
今ではそういう素人参加型のクイズ番組もかなり減ってしまった。
残ってるのは『アタック25』くらいのものか。

アタック25、あの番組も煩悩度が高くてイイ。
なんせ、クイズに沢山正解してパネルをとっても、
1問か2問の問題で簡単に状況がひっくり返されるのだ。
今まで積み重ねた努力が水の泡になる一瞬。
獲った方も獲られた方もそりゃぁ煩悩剥き出しの醜い顔をしている。
なんせ、パネル1枚につき1万円の賞金が出るからみんな必死だ。
必死になりすぎて、問題を最後まで聞かずに早とちりしたりする。
早とちりしてクイズに不正解して、立たされたりしてる。

日曜日お昼に、立たされてる姿が全国に垂れ流されるのである。
その姿は、哀れだ。

ジツは以前、ウチの姉がアタック25に出場したことがあるのだが、
やはり姉も、パネル欲しさに必死になるあまり立たされてしまった。
児玉清に
「緑の方、あと1問ご辛抱いただきます」なんて言われて、
その姿はジツに哀れであった。
立たされてる姉の姿を後ろの応援者席から見つめるオレは、
激しく落胆したものだ。

なんせ姉は、出場が決まってからオレたち応援に行く家族に
「賞金で超高級料理をご馳走してあげよう」
そんなことを言っていたものだから、
緑の席の後ろに陣取るオレたち応援家族は、
 
 
 
 
 
「超高級料理はどうすんだ〜〜〜〜〜っ!!」
 
 
 
 
 
煩悩剥き出しである。 
 
 
 
 
 
きっと、ブラウン管に映し出されたオレの姿も
煩悩剥き出しで醜いことだっただろう。
 
 
 
 
 
しかし、クイズ番組ってのはそういうもんじゃないだろうか。
素人の人間とソレを応援する人間が、
煩悩剥き出しで、恥も外聞も捨てて欲望の赴くまま必死になる。

クイズ番組ってのは、だから面白いのだ。
クイズの内容なんてどーでもいい。
あくまでも泥臭く、
欲望剥き出しで少しでも商品を、少しでも賞金を、と
煩悩剥き出しになる人間の姿が、
そしてソレを争う緊迫感が面白いのだ。
 
 
 
 
 
でも最近は、そういうクイズが減って
どこのTV局でも、クイズ番組に
毎日見るようなお笑い芸人とかタレントばかりを起用している。

お笑い芸人が、
ソレが仕事とはいえクイズにボケてみせたりしても
そんなのはクイズとも呼べないし、
クイズに正解しようがしまいがギャラが発生してるタレントが
緊迫感がないままクイズに答えてみても、まるでつまらない。

なんか少し、残念である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
本日はバレンタイン。

女性の皆様は、
甘いチョコに想いを添えて、愛する方に贈ったりしたのでしょうか。
また、男性の皆様は、沢山のチョコを貰ったりしたのでしょうか。
  
そういうワタクシメはといいますと、
今年のバレンタイン、貰ったチョコの数は・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
2個!!
 
 
 
 
 
 
 
 
そのうち、母親から1個!!
 
 
 
 
 
 
 
 
まったく、
これでいいのか33歳(独身)といった感じではありますが。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、それはソレとして。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
女性の皆様は、
バレンタインデーとなると職場の同僚の男性なんかに
義理チョコをあげたりしなくちゃいけなかったりして、
ヒジョーに大変なことと思います。

いちいち個人個人にチョコを買って贈ってたのでは
金銭的にも時間的にもヒジョーに大変。

そこでよく会社なんかの組織の中では、
女性の皆様がお金を出し合って代表の方がチョコを買いに行き、
ソレを、バレンタインデー当日に男性陣に配ったりします。
「女性陣みんなからです〜」なんつってね。
 
 
 
 
 
ウチの職場でも今日の昼休み、そんな光景が見られたのですが。
 
 
 
 
 
オレ思うんですけど、
アレを待ってる男の姿ってはマヌケったらありゃしないですね。

や、「アレ」ってのは何かってね、
その、女性陣がチョコを配ってる時に、
自分の順番が回ってくるのを期待して待ってる男の姿。

なんかさ、女性が「女性陣みんなからです〜」なんつって
チョコを1人1人に配り始めると、男性陣みんな、
内心ではホントはスゲー期待してんのに、
自分がチョコ貰えるかどうか不安でいっぱいなのに、
ソレを包み隠して平然とした顔してるでしょ。

そんで、自分の番が来て女性からチョコを貰えると、
「え?いいの?」なんつって、あくまでも
“バレンタインなんか気にしてなかった風”、
“バレンタインなんかすっかり忘れてました風”、
“女性がチョコ配ってるのに全く気付いてなかった風”をね、
装ったりするワケですよ。男ってヤツは。
  
嘘つけ!!と。
オマエ、本当は貰えるかどうか不安でいっぱいだったろうが!!と。
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、かく言うワタクシメも今日の昼休み、
女性陣がチョコを配り始めたのをいち早く察知してですね、
いつもなら、昼休みのチャイムが鳴ったらソッコーで
メシを食いに外に出かけちゃうところを
いつまでも机に座って、
仕事をしてる“フリ”をしていたんですけどね。

でも、午前中の仕事なんかとっくに終ってるもんだから、
同じ資料をね、書いたり消しゴムで消したりしてんの。

女性がチョコ配ってるのを察知したんだけど、
まさか自分から「チョコをくれ!!」とも言えないもんだから、
“女性がチョコ配ってるのなんて全く気付いてない風”を装って、
いつまでも仕事してる“フリ”してんの。
そんで、書いたり消したり書いたり消したり。
もう、資料の紙なんてクチャクチャですよ。
 
でも、会社とかああいう組織においてはやっぱ、
女性も上司とか目上の人なんかから配り始めるもんだから、
最近今の職場に入った新入りのオレなんかはもう、
順番的には最後なワケなんですよね。

だから、
その間もうオレ、ずぅっと書いたり消したり書いたり消したり。
紙なんかもう、ビリビリですよ。

しまいにゃ、シャープペンを“カチカチカチカチ”、
無意識のうちに無駄に芯を伸ばしたりしててね。
女性陣が男1人1人にチョコを配ってる間、
おそらく最後であろうと思われる新人の自分は
はたして本当にチョコを貰えるかどうか心配になったりして、
そんで、急にイライラしてシャープペンを“カチカチカチカチ”。
自分もチョコを貰えるか不安になって“カチカチカチカチ”。

そんで、アレね。
自分がチョコを貰えるかどうか不安になればなるほど
意識はチョコを配ってる女性陣にいっちゃうのね。
で、仕事をしてる“フリ”はしてるんだけど
意識はチョコを配ってる女性陣にピッタリ張り付いてるもんだから、
チョコを配ってる女性陣のヒソヒソ話も、
デビルマンのデビルイヤー並みの聴力で聞き分けちゃったりたりして。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
女性:「ヤバイ。
    みんなの分、足りないかも・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
うぉいっ!!

そしたらオレじゃん!!
チョコが足りなくなって貰えないの、オレじゃーん!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
“カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチッ”
              (↑シャープペンの芯、最長記録更新)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、結局新入りのオレも無事、
職場の女性陣からチョコを貰えたワケですが。
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しかしその後、
オレのデビルイヤーはまた、
女性陣のヒソヒソ話をキャッチしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
女性:「多めに買ったつもりだったけど、ギリギリだったねー」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アレ???

ってことは・・・
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 

 

 
 

 
 
オレってもしかして、男性陣の数に数えられてなかったのかな???

オレが貰ったチョコって、余りだったのかな???
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
もはや、「義理チョコ」とも言えないじゃないですか。コレ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
母親がご陽気である。

母親が、食器を洗いながらご陽気に歌なんぞを歌っている。
 
 
 
 
 
母親:「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス」
 
 
 
 
 
しかもその歌が、
かの『アメイジング・グレイス』だったりして、
息子のオレとしては60歳をバリバリに過ぎた母親が
『アメイジング・グレイス』を歌ってることに驚き、
「えっ!?英語歌えんの!?」なんて思ってしまったりしたのだが、
母親の歌をよく聴いてみると、母親は、
 
 
 
 
 
母親:「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
     ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス」
 
 
 
 
 
「アメイジング・グレイス」という1つの言葉だけを、
メロディに合わせてただ、バカの1つ覚えみたいに
繰り返しているのだった。
 
 
 
 
 
要するに母親は、英語である歌詞を知らない。
  
ただ、
「アメイジング・グレイス」というフレーズだけは知っているから、
曲に巧いこと合わせて
「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス」と繰り返すだけなのである。
 
 
 
 
 
聴いていて、「曲に合わせて1つのフレーズを繰り返すだけ」という
なんとも大胆、且つマヌケな『アメイジング・グレイス』に、
オレは、「こりゃぁ、本田美奈子もガッカリだな」
なんて思っていたのだけれど、続けて聴いていると、
母親版『アメイジング・グレイス』は
更に大胆、且つマヌケな展開を見せ、
聴いていたオレは、おもいっきりズッコケた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【※ 皆様も是非、
  『アメイジング・グレイス』のメロディに合わせて
   母親版『アメイジング・グレイス』を
   声に出して一緒に歌ってみてください】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
母親:「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
     ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     ア〜メ〜〜〜〜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なんだよ「♪ア〜メ〜〜〜〜」って。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
本来ならば、『アメイジング・グレイス』の歌詞は

「♪Amazing Grace!
  How sweet the sound
  That saved a wretch like me!」

ときて、更に

「♪I once was lost,
  but now I’m found,
  Was blind, but now I see〜」
 
と続くのだが、母親は大胆にも、
 
「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス ア〜メ〜〜〜〜
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス ア〜メ〜〜〜〜」

と、1曲まるまる
「アメイジング・グレイス」と「ア〜メ〜」だけで
歌いきってしまった。
 
 
 
 
 
オレは、すかさず

「んな、アホな!!」

そうツッコミを入れる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しかし、その時からオレの頭の中では
母親版『アメイジング・グレイス』が
いつまでもグルグルグルグル鳴り響くのだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「♪ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス
  ア〜メ〜ジィ〜ングレ〜イス ア〜メ〜〜〜〜」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
入院っつーのは、ヒジョ〜〜〜に暇である。

まぁ、体調がおかしくて入院してるのだから
大人しくしとけっつー話なのですが、
それでも、あまりにも暇なもんだからオレ、
 
 
  
「いやー、入院しちゃってさ〜
 すっげぇ暇なんだよね〜」
 
 
 
友達に電話。
 
 
 
「いやいやいやいや、
 ベツにお見舞いに来いって言ってるワケじゃないんだけどね。
 あまりにも暇だからさ〜。
 いや、ホント、お見舞いに来いっつってるワケじゃねぇから。
 お見舞いはホント気にすることねぇから。
 お見舞いに来なくてもベツに根に持ったりしねぇよ」
 
 
 
そうすると、優しいオレの友人たちは、
オレが「お見舞いに来い」とは一言も言わずとも
自ら進んでお見舞いに来てくれます(←暗に言ってるけど)
 
 
 
 
 
 
 
 
で、その友人たち。
お見舞いに行く時は
「何かお見舞いの品を持っていかなければいけないだろう」って
そう思うんでしょうね。
みんな、コンビニの袋を片手にお見舞いに来てくれるんだけれど、
その中身、
コンビニの袋の中身が100パー、エロ本だったりします。 
写真系のヤツだったり漫画だったりイロイロあるけれど、
全員が全員、お見舞いの品が、エロ本。

 
 
「入院してるとナゼか欲しくなるでしょ?エロ本」
 
 
 
いやいやいや、オレも今年で34歳ですから。
そんなにエロ本を読みたい年頃でもないんですけど。
 
 
 
しかもソレが、友達1人が2冊か3冊のエロ本を持ってくるもんだから、
10人くらいの友達がお見舞いに来ると、
オレの病室はあっという間に
二十数冊のエロ本で溢れかえってしまうのですね。
しかも、繰り返しお見舞いに来てくれるヤツもいたりして、
ソイツ、再びエロ本を持ってくるもんだから
最終的には三十冊以上になっちゃう。
オレの病室、もはやちょっとした“エロ図書館”状態。
 
そうすると今度、隠し場所に困るのですね。
その大量のエロ本の隠し場所に困ってしまう。

ほら、病院ってやっぱ、女性が多い職場ですから。
看護婦さんがいっぱいいますから。
オレも一応、そんなエロ本を持ってることが知られると
なんだか気まずいってんで
病室に備え付けの引き出しに全部隠しておいたりするワケなんですが。
 
 
 
 
 
 
 
 
そうするとねー。
たまに突然、母親が見舞いに来てくれたりした時に困るんですよね。
なんか急に、母親が急にオレの下着類とかタオル類なんかを
持ってきてくれたりした時に、困んの。

ほら、どういうワケか知らないけど母親って、
ナゼか、そういう秘密がいっぱい詰まった引出しを
真っ先に開けようとするでしょ。
アレは一体なんなんでしょうね。
直感が働くんだか偶然なんだか知らないけれど、
ナゼか母親ってこういう時、
そこに何が入ってるか知らずに、
真っ先に秘密がいっぱいの引き出しを開けて、
そこに下着類とかタオル類を入れようとすんのね。

もう、息子としてはヒヤヒヤですわ。
母親が突然やってくるたびにヒヤヒヤですわ。
なんせ、エロ本を三十冊以上も隠し持ってたらもうソレは
軽く変態ですからね。
 
 
 
 
 
 
 
 
だから、母親が突然下着類なんかを持って突然あらわれて、
その下着類をしまおうと、
そこに何が入ってるか知らずに
エロ本がいっぱい詰まった引出しに手をかけたりした日にゃぁ、
息子としてはパニックになってしまったりします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「その引出しは開けるなぁぁぁぁぁっ!!」
 
 
「どうして?
 ここに下着とかをしまおうとしたんだけど・・・」
 
 
「いや、ほら、
 その引出しは危ねぇのが入ってんだ!!
 危ねぇぞっ!!
 その引出しから今すぐ離れろぉぉぉぉぉぉっ!!」(←パニック)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ガラガラガラ〜
 
オレの言葉を無視して引き出しを開ける母親。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ああ〜。
 ここにはいっぱい入ってたんだね・・・、本が」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「これじゃ下着は入んないよね。
 こんなにいっぱい入ってたんじゃね・・・、本が
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「・・・・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレ、軽い変態決定!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あああっ、痛い!!
母親の視線が痛いっ!!

母さん、そんな目で僕を見ないでくださいっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレは昔からお経が好きだった。般若心経。
「かんじーざいぼーさーつ
 ぎょーじんはんにゃーはーらーみーたーじー」ってヤツ。

いや、「般若心経が好き」と言ってもオレはベツに
信心深いとかそういうワケでもなく。
ただ単に、般若心経を「なんか、カッケーよね」とか、
そんなレベルでしか捉えていないワケで。

だから、オレにとって般若心経は
好きな音楽を聴くのと同じような感覚。
たとえばガンズのアクセルが
「シャナナナナナナナ、ニースニース!!」と叫ぶのを聴いて
「おおお、カッケー!!」と思うのと同じように、坊さんが
「ぎゃーてーぎゃーてーはーらーぎゃーてー」と唱えるのを聴いて

「おおおお、
 “ぎゃーてーぎゃーてー”キタッ!!
 意味はわかんないけどとにかくカッケーッ!!」

“信心深くないお経好き”のレベルなんて、そんなもんである。
 
 
 
 
 
 
 
 
そんなオレが入院中、“写経”を始めることにした。

写経ってのはアレ。
般若心経を写し書くアレのことである。
 
や、さっきも言ったとおり「信心」なんてものは殆ど無いのだが、
般若心経にあるその精神性というか、
そういうモノに興味があったオレは、写経を始めることにした。

般若心経は、「生」とは「空」であると説く。
「空」、すなわち何もないこと。

オレの人生、今までバカとエロばかりであったので、
ここらでひとつ、バカもエロも全ての煩悩も捨てて
「空」の境地で生きていくのも悪くない、そう思ったからである。
そしてその入り口にオレが選んだのが、写経なのである。
 
 
 
 
 
 
 
 
で、入院中、実際にやってみたのだが。

まず、墨を磨る作業に疲れてしまった。

いや、今の御時世、初めから墨汁や筆ペンなどとという
便利なモノが売っていて
墨などはシコシコ磨らなくともいいワケなのだけれど、
やはりそこはオレ。意外と凝り性。

「“写経”という行為は精神の修業なのだから、
 墨汁や筆ペンに頼ることなどはけしからん!!」

そんなことを考えてうっかり墨を作ることから始めてしまい、
それだけで精神がボロボロに疲れ果ててしまった。
で、やっと墨が磨りあがったところに、
あのワケわかんねー漢字がいっぱいである。
数えてみたら、ワケわかんねー漢字が270文字くらいある。
墨を磨った腕は疲れてプルプル震えてるし字は細けぇし、
オレのイライラは頂点に達した。
 
 
 
 
 
 
 
 
「何が写経だふざけんなバカッ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
いや。
これだからダメなのだ、と。
オレのこういう性格がダメなのだ、と。
オレは自覚している。
そして、そんなオレの性格に必要なのは心を落ち着ける行為、
全てを捨て「空」になる行為、
すなわちソレが“写経”なのだと。
オレは理解している。
 
 
 
 
 
 
 
 
だからオレは、プルプルする腕に鞭うって写経を続けたのだが、
すると、写経をしているオレの姿を見かけた若い看護婦さんが、
オレに話し掛けてきた。
 
 
 
「何してるんですか〜?」
 
 
 
オレが心を落ち着かせて「写経です」と答えると、
若い看護婦さんは、「何のために?」と更に訊いてきた。
だからオレは、写経と、写経をすることの意味、
そして、般若心経とは何かということを
懇々とその若い看護婦さんに聞かせてやった。
懇々と。
そして、屑々と。

人生とは「空」であるのだ、と。
 
 
 
 
 
 
 
  
すると、今までソレを熱心な感じで聞いていた若い看護婦は急に、
オレに対して、言った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ジジ臭いね」
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
誰がジジイだコラァッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレはそっと、筆を置いた。
 
と、同時に、そしてごく自然に、
看護婦に対するセクハラをあれこれ考え始める。
オレ、もはや煩悩の塊。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ちっ。
 あの看護婦、ぜってぇチンコって言わせてやるぜっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オレが「空」になる日は遠い。
 
 

 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
何ぃぃぃっ!?
不二家が賞味期限切れの食品を使用ぉ???
全く許せねーですな!!
プンスカ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あれ?話題が古いですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ、皆さんどーもお久しぶりです。

しばらく入院していたせいですっかり時勢に疎くなってしまい、
ひとり、時代の流れに
ポツネンと取り残されてしまった感のある浦島野郎、ゲルタです。
乙姫なんかブッ殺せ!!
鯛やヒラメは食っちまえ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
まぁ、それはソレとして。
 
 
 
 
 
 
 
 
先ほども申しましたとおり、
ワタクシ、しばらくの間入院しておりました。
やー、「またか」ってな感じなんですけどね。

なんか、腸が詰まってしまいまして。
そのせいで、おならがまるっきり出なくなってしまいまして。
そして、入院。

や、「おならが出なくなって入院」とか言うと
だいぶトンマな感じがするワケなんですが、
なんせ、おならがまるっきり出ないもんだから、
おなかが膨れて膨れてめちゃくちゃ痛いワケですね。
もう、トンマな感じですが本人にとっちゃ地獄の苦しみなワケで。
あまりの苦しみに「こりゃぁダメだろ」って生命の危機を感じて
夜中、意識を失いつついつもの病院に運ばれて
入院ということになったワケなんですが。
 
あ、でもですね。
入院してワリとすぐに、詰まっていたおならは出たんですよ。
入院した2日後くらいかな?
ワリと早い段階で、詰まっていたおならは出たの。
 
 
 
 
 
 
 
 
ソレがさー、またすっげぇおならでして。
なんつーかもう、オレ史上最凶最悪のおなら。

なにぶん、お腹の中に溜まっていたおならが一気に
放出されたワケですから、量、質共にものすげーワケですよ。
ものすげー音なんかもしちゃってね。
 
しかもソレがまた、出るタイミングが悪い。

病室に1人でいる時に出るのならまだいいんだけど、
オレ、看護婦さんがいる目の前で
オレ史上最凶最悪のおならをしちゃったワケですね。
 
生命の危機を感じてるとはいえね、
やっぱし、若い看護婦さんの目の前でおならをするというのはやはり、
33歳独身の男としてはちょっと躊躇っちゃうワケですよ。
でも、そんなオレの羞恥心などはお構い無しに
オレの中に溜まったおならは一気に噴出しちゃったのですね。
もう、コントロール不能ですわ。
肛門、コントロール不可。
 
 
 
 
 
 
 
 
看護婦さんの目の前で、「ブゥゥゥゥゥゥゥゥッ」
 
 
 
 
 
 
 
 
やー、恥ずかしいったらありゃしない。

しかも、「ブゥゥゥゥ」とか出た後に、
なんだか「スゥゥゥゥ〜」とか後を引いちゃってるしさ。
 
つーか、臭ぇし。
 
 
 
 
 
 
 
 
それでもね、看護婦さんは
「あら!!ゲルタくん、おなら出たねー!!」なんつって
オレのおならが出たことを喜んでくれましてね。
こんな最凶最悪のおならのニオイを嗅がされてんのに、
嫌な顔どころか100万ドルの笑顔で喜んでくれましてね。

つくづくね、看護婦さんってのは偉大だって思いましたね。
 
 
 
 
 
 
 
 
で、おならが出て腹痛も治まったワタクシ。

おならが出ておなかも痛くなくなったから
すぐに退院できるかなーと思ってたら、そうでもない。
なんか、いろいろ治療の為にしばらく入院することになりまして。
で、すっかり元気になったのに入院してたのですが。
 
 
 
 
 
そしたらねー、
ワタクシ今度、病院内でインフルにかかってしまいまして。
 
 
 
 
 
しかもソレが元で、肺炎になってしまいまして。
 
 
 
 
 
一時は、生命の危機を感じるほどに(←また)
具合が悪くなってしまいまして。

そんでワタクシ、入院が長引いてしまって、
昨日、やっとこさ退院してきました。
 
 
 
 
 
 
 
   

まぁ、そんな感じでいろいろありましたが、
以上、ワタクシめの近況ってことで。

しばらくの間、日記を離れていましたが、
またぼちぼち書き始めると思いますので、
またどうぞよろしくお願いします。
 
 
 
 
 
ちうか皆様、御身体にはくれぐれもお気をつけくださいませね。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こんばんは。
座りションベン推進委員のゲルタです。
  
突然ですが、アナタはこんなデータをご存知だろうか。
 
 
 
『日本人男性の4人に1人はトイレの便座に座ってオシッコをする』
 
 
 
25%。
ジツに、日本人男性の25%はオシッコをする際、
トイレのウンチコーナーの便座に座ってオシッコをするのだそうだ。

女性にもご存知の方は多いと思うけれど、
男性のトイレには大抵、オシッコ用とウンコ用の
2種類の便器が備え付けられているものである。
男性がオシッコをする際は、その2種類の内のオシッコ用、
即ち“立ち便器”を使用することが一般的とされているのだが、
某トイレメーカーの調査によると、ジツは、
男性の25%は“立ち便器”でなく個室にあるウンコ用の
“座り便器”に座ってオシッコをするのだそうである。
座りションベンをするのだそうである。

実際、
調べてみるとオレの友人の中にも何人かの座りションベン派がいた。
彼らはオシッコをする際、トイレに並んだ“立ち便器”は使用せずに
わざわざ個室に入ってオシッコをするのだそうだ。
仕方なくそうなる場合もあるけれど、
あくまでもオシッコは“立ち便器”でするモノ、
個室に入るのはウンコの時だけ、と考えていたオレは、
その事実に、「んな、アホな!!」と驚いてしまったものである。
 
 
 
 
 
 
 
 
では、なぜ座ってオシッコをするのか。
彼らに言わせれば、一言で言うと“安心感”なのだそうである。

「だって、立ってオシッコすると、
 隣のヤツがチンコを覗いてきたりするでしょ」
 
そんな友人の言葉にオレは、

「オマエはアレか!!座りションベン純情派か!!」

そんなツッコミを入れてしまった。
ベツにイイじゃないか、チンコ見られるくらい、と。
見たいヤツには見せたれ見せたれ、サービスしたれ、と。

しかし、彼らが座りションベンをするのには
ソレ以外にも理由があった。

「座ってオシッコをすると、すごく楽なんだよね」

オシッコをする時の力が抜けるあの感覚は誰でも知っていると思うが、
座ってオシッコをすると、自らの体重を便器で支えていられる為に
極限まで力が抜けられるのだそうである。
そしてその時、「ハフゥ〜」と一息つけるのだそうである。
 
「オマエも座ってオシッコしてみるといいよ」
 
だから、やってみた。
 
 
 
 
 
 
 
 
オレは、オシッコ目的だけで
ウンチコーナーに入ることが無い人間なので、
「オレが個室でオシッコしてる間に下痢ピーの人が来たらどうしよう」
などと、少々緊張したのだが、初めて自分で意識して、
オシッコをするが為にウンチコーナーに入ってみた。
 
結果。
 
 
 
すごくイイ!!
 
 
 
何?この安心感!!
何?この落ち着いた感じ!!
まるで、我が家にいるようにリラックスできる!!トイレだけど!!

ハッキリ言って、オレは今まで損をしてきたと思った。
座ってオシッコをすることでこんなにリラックスできるのならば、
早くから座りションベンをするべきだったと。
もはやオレにとって“立ち便器”なるモノは意味が無いに等しい、と。
世の中にこの快感を知らない男子がいるのならば、
是非座ってオシッコをしてほしい、そう思った。
そして、データにあった25%の男性は、
オシッコ時にコレを求めているのだろう、そう思った。
 
 
 
 
 
 
 
 
思えば、立ってオシッコをする事ほど無防備なモノは無い。
無防備すぎるほど無防備なのだ。
ハッキリ言って、隙だらけなのだ。

そんな時、どうだろう。
もし、凶悪な通り魔がトイレに入ってきたら。

男は、一歩外に踏み出せば7人の敵が待ち構えると言うが、
その中の1人が凶悪な殺人犯である可能性だってあるのだ。
もしそうだとすると、
アナタがズラリと並んだ“立ち便器”に立ってオシッコをしてる時に、
凶悪通り魔に襲われる可能性だってあるのだ。
 
 
 
「うわっ、なんか包丁持ってる人が来た!!
 ああ、逃げたいけどオシッコが止まらない!!
 的は外したくないし、ズボンを汚すのもイヤだし・・・
 わ、やべぇ、こっち来る!!
 わー、こっち来んな!!
 オシッコ止まれ!!
 止まれオシッコ!!
 うわわわ、こっち来んな!!
 こっち来んなぁぁぁっ!!
 ギャァァァァァァァァァッ!!」
 
 
 
急所を一突き。
そうなる可能性だってあるのだ。
そしたらアナタはチンコを出した死体となって発見されるだろう。
死んでるうえにチンコが出てる。
まさに、Wの悲劇である。
 
 
 
「もしもし、警察ですか?
 公園のトイレに死体があるんですけど!!
 え?どんな状態か、ですか?
 え〜と・・・とりあえず、チンコが出てます」
 
 
 
こんなんなったらもう、悲喜劇である。
 
 
 
「アソコのご主人、通り魔に襲われてお亡くなりになったそうよ」
「怖いわねー」
「なんでも、オシッコしてる最中に刺されたもんだから、
 おチンコ丸出しだったそうよ」
「気の毒ねー」
 
 
 
こんな噂が広がったらもう、救いようがないってもんである。
 
 
 
こう考えてみると、
立ってオシッコをすることのいかに危険なことか。

その点、ウンチコーナーに入っていれば、
壁というワンクッションをおくために、
その後の行動についても作戦も立てやすくなるのだ。
へたすりゃ篭城戦だって可能なのである。
  
安全性から考えても、
立ってオシッコをするよりも座りションベンの方が、
危険度がはるかに少ないのである。
 
 
 
 
 
 
 
 
だからワタシは、
男性の座りションベンを推奨するものなのである。

「安全」と「安心感」、この2つのキーワードが密接に繋がる場所、
ソレがトイレのウンチコーナー。
古いシキタリにとらわれることなく、どうだろう。
アナタも「座りションベン純情派」になってみては。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
12年前の昨日まで、オレは出張であの近くにいた。
偶然にも前日に仕事を終えることができたので、
次の日にあそこでどんなことが起きるかなど知らずに
気楽に地元に帰ってきたのだが・・・
 
次の日、すなわち12年前の今日、
TVで見たのはきっと誰しもの記憶に一生残るであろう光景だった。
街は火を噴き、もうもうと黒煙をあげ、道路が傾いて潰れている。
ソレが出張の間じゅう、自分が幾度となく通った道だと気付いた時、
オレは、ただただ言葉が出なかったことを覚えている。

あれからもう、12年。

そして、あれからたったの、12年。
 
きっとその時は心を絶望だけが支配していただろうに、
そして、今尚心や身体に深い深い悲しみと傷を負っているのだろうに、人々は、たったの12年で
当時オレが声なくTVで観たあの黒く焼け焦げた街を復興させ、
そして今も、着々とソレを続けているのだ。

ソレを観る時オレは、いつも思う。

人間のチカラって、すごい。
人間の可能性って、すごい。
人間がみんな同じ方向に力を向けた時、
人間がクリアできない問題なんてきっと、何もないはずだ。
 
 
 
 
 
あれから12年後の今日も、
全国各地で蝋燭の小さな炎と共に被災者の為に祈りが捧げられている。
だから、オレもその中の小さな1つの炎となって祈る。

願わくば、あの日に命を失ってしまった方が安らかに眠らんことを。
願わくば、あの日に心や身体に傷を負ってしまった方が
いつの日か心から笑える時が来ることを。
 
人間の力がみんな同じ方向を向いた時、
その力が、深い傷を少しでも癒すことができると信じて。
 
 
 
 
 
そして、12年前にお世話になったナカヤマさんへ。どうか、安らかに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その日までオレは、
スーツにネクタイで働くという事を正直、毛嫌いしていた。
「スーツにネクタイで働くだなんて、そんなもん、ロックじゃねぇ」
そう思っていたからだ。

しかし。
しかしある日、オレは気付いた。
 
 
 
(ロックというのは音楽のジャンルを指す言葉でも、
 ましてやファッションを指す言葉でもねぇ。
 ロックとは、魂が向かう方向を言うのではないか?
 ロックとは、魂の存在する場所を言うのではないのか?
 だとしたら、スーツにネクタイという戦闘服に身を包み、
 朝から晩まで愛する何かの為に働く、
 朝から晩まで愛する何かの為に戦う姿こそ、
 逆にロックと言えるのではないのか?
 いや、サイコーにロックなのではないのか?)
 
 
 
 
 
 
 
 
「・・・スーツにネクタイって、チョーカッケーッ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
ソレは、オレがそれまで働いていたオモチャ屋を辞めて
しばらくした日のことだから、去年の話である。
 
 
 
 
 
 
 
 
その日の夜、オレは早速、
「オレ、次はスーツにネクタイでロックに働きたいたいんだ」
そう前置きをしたうえで、友人に、相談した。
 
「スーツって、どこで買えばいいと思う?」

なんせオレ、礼服以外にスーツらしきモノを持っていない。

「青山とコナカだったらさ、青山の方が若干ロックじゃないか?
 コナカは松岡修造だけど、青山のCMには
 マイケル・オーウェンが出てたからな。
 オーウェンをCMに起用するってことにちょっと、
 ロックの魂を感じるワケよ。やっぱ青山かな?」
 
すると友人は、熱く語るオレにシラケタ口調で、 
「コムサでいいんじゃない?」と言う。
 
オレは次の日、早速店に向かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
店に着くとオレは、困ってしまった。
なんせオレ、スーツという存在と殆ど係わり合いを持たずに
今までの33年間を生きてきたので、
一口に「スーツを買う」っつっても、何を買っていいのか判らない。

しかし、ただなんとなく、
「どんなモノが欲しいか」というイメージだけは持っていて、
ソレは細身のスーツ、というか、ピッチピチのスーツ、であった。
もちろん、パンツの裾はつんつるてんである。
オレ、ピッチピチのつんつるてんが欲しかったのだ。
イメージ的には、ミッシェルガンエレファント、である。
ああいうつんつるてんこそ、
オレにはロックな感じに思えたのだ。

沢山のスーツを前に悩んでいると、
「どのようなモノをお探しですか?」と店員さんが寄ってきた。
オレは、「ピッチピチのスーツが欲しいんです」と言い、
店員さんに、いろんなスーツを出してもらっては試着した。
店員さんが出してくれるスーツに対して、
「もっと細身の」「もっとピッチピチの」と要求してるウチに、
最終的にオレは、その店で売っている細身のラインが特徴の
「イタリアンシルエット」というタイプのSSサイズ、
しかも、「エクストリーム(究極の)」という名が冠された
究極のピッチピチのスーツを買う事になった。
もちろんパンツの裾はつんつるてん。

「暗闇で背びれシビレたいなら、
 稲妻を呼んできてほしいと言えっ!!」(←『バードメン』)

ピッチピチつんつるてんスーツに気分はもう、
ミッシェルガンエレファントであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
しかし、スーツを手に入れたところで、オレには仕事が無かった。

いや、当時古着屋でバイトなんかをしていたのだけれど、
それではスーツを着る機会などあるはずもなく。
オレは、完全に見切り発車の状態であった。

だからオレは、ハローワークに通った。

かといって、オレにやりたい仕事などは無く、
スーツを着て仕事がしたいだけのオレは、
とりあえず、「スーツを着てするであろう職種」の会社の面接を、
片っ端から受けまくった。
某保険会社。
某証券会社。
更にはナントカという怪しげな会社の面接も受けたりしたのだが、
どれもみな、不採用であった。

当たり前である。
仕事に熱意なんて無いのだ。
ただ、スーツが着たいだけだったのだから。

せっかくのスーツを手に入れたのに仕事が無いオレは、
意味も無く街中にスーツで出かけた。
意味無く駅の運行時刻を眺めては多忙なビジネスマンを装ってみたり。
意味無く携帯で話しながら(フリだけ)街中を歩いてみたり。
ビジネスマンといえばやはり「公園でランチだろう」という事で
公園で1人、サンドイッチを食ってみたり(←これは悲しかった)。
そんな虚しい日々をただただ送っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
が、しかし、そろそろ冬が始まるだろうかというころ、
オレは、とある仕事につくことができた。
もちろん、スーツ着用の仕事である。
 
仕事について先月から1ヶ月の間だけ、
忙しい部署の手伝い(ジャンバー着用)に
まわされたりもしたのだけれど、その期間が過ぎると
オレはまた、スーツ着用の仕事に戻された。
それが即ち今日だったので、
オレは今日、ピッチピチのつんつるてんスーツで出勤、

「ロックに仕事するぜ!!イェアッ!!」

そう意気込んで、仕事をしたのだが。
 
 
 
 
 
 
 
 
なんせ、ピッチピチのつんつるてん、である。
動きにくいったらありゃしない。
もはや、初期ガンプラのゲルググのように身体の自由がきかないのだ。
 
しまいにゃ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ビリッ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ぬぁぁぁ!?どこか破れた!???(←正解は、腋の下)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
「何アンタ、スーツ破ったの?」
 
「いや、破ったんじゃなくて、破れたんだけど・・・」

「どれ、早く脱ぎな!!縫ってやっから!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
母親にスーツを縫ってもらってるオレ。

ロックの道は険しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
病院のあまりの混雑に、
待合室の椅子に座れない患者が壁にもたれて立っている。

そんな中、
「ダンナの付き添い」というオバサンたちが待合室の椅子に腰かけて、
「ウチのダンナなんて」「ウチのなんて」と
元気にダンナの病気自慢に盛り上がっている。
 
何かがオカシイ。
 
思えば、大きな病院の外来に訪れた人間をよく見てみると
「患者」という人間はそこにいる人間全体の半分くらいしか
いないように思える。
あとは全部、その「患者」の「付き添い」。
オジサン、オバサンが多い。

その「付き添い」が待合室の椅子を占拠してるが為に、病院なのに
「具合が悪くて病院を訪れてる患者が待合室の椅子に座れない」
という、そんな状態が生まれてるのだから、
何かが狂ってるとしか思えない。
   
立っている側には、おばあちゃんもいた。
腰はまだ曲がっていないけど足が悪いらしく、杖を持っている。
そんなばあちゃんが、壁にもたれて立っている。
その隣でオレは、おばあちゃんが立ってるのに
元気なオバサンたちが椅子に座ってるという状況を
苦々しく思いながら立っていた。

オレはまだ若いから、病気だっていくらでも立ってられる。
でも、おばあちゃんには無理だろう。
そんな状況を目の前にして、元気な「付き添い」の人が
堂々と笑い声をあげておしゃべりしてるのだから、オレは、
世の中、何かがオカシイのではないかと、そう思ってしまうのだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
もちろん、「付き添い」というのは大事な存在である。
オレのようなそこそこ元気な患者にとっては必要ないが、
ある種の患者にとっては、大事な存在である。
だから、「付き添い」の人が患者に付き添って
病院に来る事を悪いとは言わない。
むしろ、「御苦労様」と言いたいくらいで、
待合室の椅子に座るのも全然構わない。

ただソレは、病院が混雑してない状況のみで、であって、
病院が混雑してる状況で患者が、杖をつく老人が立ち、
元気な「付き添い人」が座ってるという状況、
そしてソレを、
看護士も、その横を通った医学生も、
そして、待合室にいた全ての人間までもが、
「我関せず」と見逃している状況を、
オレは、どうしても納得することができない。

もし、医学生がそんな状況を見て何も感じなかったというのならば、
その医学生は、医学の道を志すのは辞めるべきだと、オレは思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
「ウチのダンナなんて」
 
待合室の椅子に座ってる元気な「付き添い」のオバサンたちの
不幸トークはいよいよ最高潮に盛り上がり、
オレのムカツキもいよいよ最高潮に達しようとしていた。

するとその時、
待合室の長椅子の端っこに座っていた20歳くらいの女の子が、
(髪の毛は金髪に近く、鼻にピアスをし、
 冬なのにえらい薄着で左腕に点滴をしている)
おばあちゃんに近づくと、

「ここに座っていいよ」

そう言って、杖をついたおばあちゃんに席を譲って、
自らは点滴をしながら壁にもたれかかった。

ソレを見てオレは完璧に頭にくる。
オカシイだろうと。
どうして点滴をしてる子が立たねばいけないのかと。

オレはもう、イライラッときて
「付き添い」オバサンたちに
「(なるべく丁寧な感じで)おぅおぅおぅ!!」と
言ってやったのだけれど、
オバサンたちは

「自分たちの何が悪いの?」

そんな顔をしてオレを見返しただけであった。
  
世の中、何かがオカシイ。
 
オレは少しだけ、世の中がイヤになった。
 
 
 
 
 
 
 
ただ、1つだけ救いがあるな、と思ったのは
20歳くらいのどう見てもバカっぽい、
いかにも悪そうな女の子が、自分は点滴をしているというのに
自らすすんでおばあちゃんに席を譲ったこと。

「人間、見た目じゃないな」とつくづく思う。

そして、ソレと同時に思ったのは、
よく「今時の若者が〜」なんて言葉を吐く大人を見るけれど、
実際は、今時もクソもないってこと。
 
 
 
 
 
 
 
 
いつの時代にあったって、
どの世代にあったって、
いいヤツはイイし、ダメなヤツはダメなもんなのだ。きっと。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「♪恋をした夜は〜 すべてが上手く行〜き〜そうで〜」
 
そう歌っていたのは確か、
(ロン毛だった頃の)江口洋介だったか。
 
 

 

 
 
わかるっ!!
わかるぜ、(ロン毛だった頃の)江口!!

そうなんだ!!
恋ってやつぁ、なんか知らんが
全てにおいて気持ちを前向きにさせてくれるんだ!!
もちろん不安もあるさ。
でも、その不安を飲み込んでしまうほどどこか前向きにさせてくれ、
そして、恋ってやつぁ、
小さいけれど確かな勇気を持たせてくれるんだ!!

いつまでもその恋が続くと信じる。
いつまでも、恋する人と一緒にと願う。

な?そういうことだよな?
アンタが歌ってたのはそういう事だよな?
(毛先が揃ってた頃の)江口よっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
でも、現実はそんなに甘くなかったよ、江口・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
ああ。
確かにオレも、恋をした夜は全てが上手く行きそうに思ったさ。
迷いのカケラも吹き飛んださ。
 
でも実際は、上手く行かなかった!!

いや、上手く行くも行かないも、ビビッたオレは逃げ出した!!

ああ、吹き飛んだのはオレのほうさ。
吹き飛んだのはオレのチンケなプライドさ。
 
オレ、仕事で部署が移動になるからさ、
もう、時間が無かったんだよ。
コンビニオネイサンに会えなくなるからさ、
だから思い切って、コンビニオネイサンに訊いたのさ。

いや、直接じゃねぇよ?
コンビニオネイサンといつも一緒にいる店員の女の子。
その女の子にさ、うまいこと話を持ってって、
ソレとなーく「みんなは彼氏いるの?」とか訊いたワケさ。
ベツにホントは、「みんな」なんかどうだってよかったんだ。
聞きたいのは「オネイサン」だけ。
でも、うまく誤魔化すために「みんな」を訊いてみたんだ。
 
 
 
 
 
そしたらさ・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「あのコ(オネイサン)の彼氏はねー・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ、オネイサンってやっぱ、彼氏いるんだ・・・
 
い、いや、オレはまだ諦めないぜ!!
彼氏がいるっつったってそんなもん、
ベツに将来を約束したとかそんなんじゃねぇはず。
オレはまだ、諦めねぇ!!
恋という名の四角いリングの上では、
最後まで立ち続けていた者が全てを手に入れることができるのさ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「あのコの彼はね、すっごいカッコイイよー」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ぐっ・・・カ、カッコイイのか・・・

ま、まぁな。
カッコよくないオレにとっては不利かもしれんが、
まぁ、そのくらいのほうが倒し甲斐があるってもんだぜ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「なんか、
    昔のレニー・クラヴィッツみたいな髪形してて・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
何?
レニー・クラヴィッツみたいな髪形!?

バ、バカ言っちゃイカンよ。
この田舎町に、あの髪形が似合うヤツがいるハズがないじゃないか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「だって彼氏、外国人だもん」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
が、が、外国人っ!!
オネイサン、外国人と付き合ってんの!?

ぅっ・・・
おやっさん、今のパンチはちょっと効いたぜ・・・
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
店員:「肌もレニー・クラヴィッツとかあんな感じで・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
色黒か!?
ちうことはやっぱ、色黒か!?
 
く・・・い、今のパンチは効いた・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「タトゥーとかいっぱい入ってて・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
くぅっ・・・どうやら足にきちまったようだ・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「音楽かなんかやってて、
    月に何回かステージに立ってるんだって」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ダ、ダメかもしんねぇ。
やっぱオレ、ダメかもしんねぇ。
もう、目の前が何も見えねぇよ、おやっさん・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
店員:「なんかねー、すっごいラヴラヴみたい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ダウーン!!
オレ、ダウーンッ!!

タオルを!!
誰かタオルを投げてくれ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
だってもう、
勝てる気が全くしねぇんですもの!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
江口よぉ。
どうして世の中には2つの性があって、
人は、異性に恋をするんだろうなぁ。
恋なんかしたって、ツライことばっかじゃねぇか。
なぁ、江口よぉ・・・
 
 
 

  
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
ウミウシはいいよな。
1つの身体に雄と雌、
2つの性が宿ってるからきっと、恋なんてしないんだろうな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そうだ。
来世でオレは、ウミウシに生まれ変わろう。

ウミウシになって、プカプカしてよう(←逃避中)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今年もあとわずか、
約11ヶ月と20日あまりを残すのみとなりましたが、
皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
 
お元気ですか?

お寒い時期ですから、お身体の調子などを
お崩しにおなりになどはおなられてはおりませんでしょうか。
 
 
 
 
  
そういうワタクシは、といえば。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
恋をしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ワタクシ不肖ゲルタ33歳、恋をしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
や、恋っつってもまだ、何にも始まっちゃいないの。
まだ、全く何も始まっちゃいないんです。

なんつーの?
オレのハートにちょっと火がついた、みたいな。
自分でもまだ、自分の気持ちが疑わしい、みたいな。
そんな感じ。
 
 
 
 
 
いや、なんかね。
オレが今やってる仕事の中にね、
沢山のコンビニを、毎日車でまわって歩くという仕事があるのですよ。

で、その中の1つのコンビニで働いてるオネイサンにね、
オレ、ハートをちょっと持っていかれ気味。

や、キッカケはね、ほんの些細なことなんですけどね。

なんか、正月にですね、
そのコンビニのオネイサンに挨拶されたんですよ。
「あけましておめでとうございまーす」って。
いや、そのオネイサンさ、
去年まではなんか、あんまし愛想も良くない感じだったんですよ。
それが、正月のその挨拶の時は、すっごい愛想がよかったの。
すっごい愛想がいい感じで、
とびきりの笑顔で、
「あけましておめでとうございまーす」って。

オレ、ビックリしちゃって。
急に愛想がよくなったもんだから、
しかもとびきりの笑顔だから、オレ、ビックリしちゃって。

そしたらさ、急にオレの頭にふと、とある考えが浮かんだのですよ。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
『あれ?もしかしてオネイサン、オレに惚れてる?』って。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いやいやいやいや!!
わかってる!!
自分でもヘンなこと言ってるのはじゅうぶんにわかってる!!

ああ、勘違いさ!!
ああ、勘違いだね!!
オネイサンはただ、フツーに挨拶をしただけだ!!
オレは勘違いをしているさ!!

でも、いったんそういう考えが浮かんだらもう、ダメなんだ!!
いったんそういう考えが浮かんだらもう、
オネイサンを意識しちゃってダメなんだ!!
なんかもう、オレの頭の中に
『とびきりの笑顔で挨拶 = オレに惚れてるかも?』という
等式が成り立っちゃって仕方ないんだ!!
 
 
 
しかも!!
 
 
 
ある日オレは、そのコンビニでスパゲッティを2つ買ったのさ。
カルボナーラとナポリタン。
昼飯用と晩飯用にと、2つのスパゲッティをいっぺんに
そのオネイサンがいるレジに持っていったのさ。

そしたらオネイサン。
 
 
 
「スパゲッティ、好きなんですか?
 美味しいですよねー。アタシも好きです」って。
 
 
  
そうさ!!
そんなこと言われちゃったらもう、
今のオレの頭の中には
『アタシもスパゲッティ好きです = 今度食べに行きませんか?』
そういう等式が成り立っちゃうのさ!!

わかるか?わかるか?わかるか?わかるか?
この気持ち、わかるか?

意識しちゃうのさ!!
オネイサンはきっとオレのことなんかなんとも思っちゃいないのに、
勝手に意識しちゃうんだ!!
気になって気になって仕方ないんだ!!
で、意識してるうちにだんだんハートが燃えてくる!!
 
 
 
 
 
そして、いつの間にやらフォーリンラヴ、やがてオンリーユー。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
で、最近のオレは1人で勝手に恋に落ちて、
1人で勝手にため息をついてます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
 
 
 
 
 
♪恋に恋焦がれ恋に泣〜く〜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
や、GLAYなんか歌ってる場合じゃなかったぜ!!
冷静になれ、オレ!!
頭を冷やせ、オレ!!
いい年して恋に盲目になってどうする!!

こんな時は、くみこ様にいただいた
『口説きバトン』でいつものオレを取り戻すのさ!!

ありがとうございます!!
くみこ様、バトンをまわしてくださってありがとうございます!!

ワタクシゲルタ、恋愛ごとにおける駆け引きなどは全く苦手で、
ましてや「口説く」という事などはまるっきりダメな人間、
常にストレートパンチしか打てないような人間ですが、
『口説きバトン』、ありがたくチャレンジさせていただきます!!
 
イェアッ!!
アイムセックスマシーン!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『口説きバトン』
 
 
 
 
 
 《注意》
此れは常人には精神ダメージがかなり大きいバトンです。
見る時は5回程深呼吸をし、覚悟を決めてから見て下さい。
以下のキーワードを絡める、
若しくは連想させる口説き台詞を自分で考え、
悶え乍ら回答して下さい。
答える生け贄、もとい勇気のある人々にこの言葉を送ります。

【恥を捨てろ、考えるな】
 
 
 
 
 
■キーワード1『雪』

「雪降ってきたから、とりあえずどこかで休んでく?」
 
 
 
■キーワード2『月』

「今、もしかしてアレの最中?」
 
 
 
■キーワード3『花』

「壁紙が一面、花柄の部屋知ってるんだけど・・・」
 
 
 
■キーワード4『鳥』

「目覚ましのタイマー音が
 鳥の鳴き声のとこあるんだけど、聞きたい?」

 
 
■キーワード5『風』

「風が強くなってきたから、とりあえずどこかで休んでく?」
 
 
 
■キーワード6『無』

「何もしないから!!
 絶対に何もしないから、ちょっと休んでいこう!!」
 
 
 
■キーワード7『光』
 
「とりあえず、暗いところに行きたい」
 
 
 
■キーワード8『水』

「濡れて風邪ひくと大変だから、
 雨が止むまでとりあえずどこかで休んでいこう」
 
 
 
■キーワード9『火』

「オレ、ライター集めが趣味なのね。
 あそこのライター、まだ持ってないんだよねー」
 
 
 
■キーワード10『時』

「とりあえず、『ご休憩』で」
 
 
 
■このバトンを回す生け贄5人
 
ご自由にどうぞー。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
やっぱダメだな。
口説き文句も浮かばないオレには、コンビニオネイサンは無理だぜ。
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふ。

♪恋に恋焦がれ恋に泣〜く〜
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【 地元で行われた
  とある新春イベントを紹介する地元の情報番組を観て】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アナ:「それでは、
    レポーターの○○さんを呼んでみましょう。○○さ〜ん」
 
レポ:「はい、今ワタシは、○○市の○○に来てまーす。
    今こちらの会場では、新年を祝うために
    沢山の人が集まってるんですよー」
 
アナ:「すごい人ですね〜」

レポ:「はーい。
    こちらは祝賀ムードでいっぱいですよー」

アナ:「みなさん、何かを美味しそうに食べてらっしゃいますねぇ」
 
レポ:「はい、そうなんですよー。
    実は今こちらでは、会場を訪れた方に
    無料でしし鍋が振舞われているんですよー」
 
 
 
 
 





アナ:「しし鍋と言いますと?」
 





 
 
 
 
レポ:「はい、いのししのお肉を使ったお鍋でーす」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オイオイ、
食っていいのか?今年の干支を。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レポ:「早速、食べてる方に感想をきいてみましょう。
    あ、こちらのお母さん。
    お母さん、どうですか?しし鍋は美味しいですか?」
 
 
 
 





 
 客:「はい、とっても美味しいです」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オイオイオイオイ、
食ったのか?今年の干支を。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レポ:「それでは、
    このイベントの実行委員長の
    ○○さんにお話をきいてみましょう。
    どうしてこちらの会場では、
    しし鍋を無料で振舞われているのですか?」
 
委員:「はい、今年は亥年ということで、亥年にちなみまして・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちなむなちなむな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レポ:「こちらでは、しし鍋の他にも
    いのししのお肉を使った料理があるんですよねー」
 
委員:「はい、今年は亥年ということで、
    亥年にちなみまして、
    他にも、いのししを使った珍しい料理があります」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちなむなちなむな。料理すんな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レポ:「お客さんの反応はどうですか?」
 
委員:「はい、おかげさまで、
    皆さん、美味しいと仰ってくださいます」
 
レポ:「そうですかー。
    本当に美味しくて、身体が温まりますもんねー」
 
委員:「はい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
レポ:「みなさんも是非、
    会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
    いのしし料理を食べて、
    今年1年をいのししのように元気に過ごしましょう」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いのしし食われてるっ!!
 
元気どころか食われてるっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今年の干支なばっかりに、いのしし、受難!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
新年、明けましておめでとうございます!!
イェェェアッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
皆様、お正月をいかがお過ごしでしょうか。
お正月を楽しんでいらっしゃるでしょうか。
おせち、食ってますか?
餅、食ってますか?

こんばんは、ゲルタです。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
 
 
 
 
 
さて。
皆様は去年から今年にかけて、どんな風に年越しをされたのでしょう。

やっぱ、カウントダウンとかしましたか?

どこかのカウントダウンパーティとかで、
みんなで声を合わせて
「5、4、3、2、1、ハッピーニューイヤー!!」なんつって
盛り上がっちゃったりなんかしちゃったりしちゃって。

あと、ライヴとかでね。
好きなミュージシャンのライヴとかで
カウントダウンなんかしちゃったりなんかしちゃったりして。
そういった年越しをされた方はいらっしゃるでしょうか。
 
ああいうの、イイですよねー。

ああいうの、ちょっと憧れます。

オレ、毎年のように静かに家族と年越ししてるものですから、
ああいうの、いっぺんやってみたいです。
 
 
 
 
  
でもね、やっぱ、オレが一番やってみたい年越しってのは、
オレが一番憧れる年越しってのは、やっぱ、アレ。

以前にも書いたことあるんですけどね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シンデレラ城の前で、年越しチュウ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
やっぱ、コレでしょ!!
ディズニーランドでしょ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なんつーかさ、
こうさ、
年が変る数分前にさ、
ディズニーランドのシンデレラ城の前に立つワケですよ。

もちろん隣には、最愛の女性(ひと)がいて。

で、カウントダウンが始まった頃からね、
2人はシンデレラ城をバックに向かい合って、そして見詰め合って、
カウントダウンが「5、4、」とか、いよいよだぞーって時にね、
愛する2人は熱い抱擁を交わし、
そして熱いチュウを交わしながら、新年を迎えるという。
 
どうですか!?
奥さんコレ、どうですか!?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(※注 ここから妄想が始まります)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
でね、
そうするとね、もう、アレですよ。
どこからともなく、音楽が聴こえてくるワケですよ。
 
 
 
♪チャンチャカチャンチャン、チャンチャカチャカチャカ
 チャンチャカチャンチャンチャカチャカチャー
 
 
 
なんつってね、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ミッキー登場。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ミッキーっつってもね、アレだぜ?
安川じゃねぇぜ?
もちろん吉野でもねぇっ!!
マウスねマウス、マウスの方のミッキーね!!
 
もうね、
シンデレラ城の前で年越しチュウなんかしちゃったりしたらね、
ミッキーだって「こりゃぁ、祝福せねばなるめぇ」ってんでね、
なんでミッキーが江戸っ子口調なのかは知りませんが、
そんな熱い2人を祝福にやってくるワケですよ。
 
あの音楽にのって!!
『ミッキー with etc』が!!
祝福にやってくんの!!
 
もうね、それはもちろんエレクトリカルなワケですね。
熱い2人のために、ミッキーがetcを引き連れて、
エレクトリカルにパレードしちゃうワケですよ。
 
2人のために空に大輪を描く打上花火。
2人のために集いしetc。
そして、2人のために続くパレード。

そんな中2人は、もう一度愛を確かめ合うという・・・

どうですか、奥さーんっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
ふ。
ふふふふっ。

妄想はいつだって自由さ。
妄想はいつだって楽しいさ。

でも。
でもね。

妄想はソレが妄想であるが故に、
いつだって、残酷なものでもあるのさ・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
だってオレ、
そんなロマンチック妄想ばっかしてるロマンチック中毒なオレが
去年から今年に変る瞬間に何してたかっていうと、
オ、オレ、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
灯油入れちょった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本中で沢山の人がカウントダウンに沸きあがってる頃オレ、
新年を迎えて湧き上がってる頃オレ、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
物置で、ヒーターのタンクに灯油入れちょった。
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
何、この現実!?
何、この妄想とのギャップ!?
シンデレラ城の前で年越しチュウを夢見てるのに、
物置の中で灯油だなんて!!

しかもアレだぜ?
その灯油を入れるポンプだってアレ、
電池式のポンプじゃなくて、手でスコスコやるヤツだぜ!?

で、スコスコやってたら
いつの間にか花火がドーンドーン言いやがったからもうオレ、
すっげぇビックリしたのさ!!

「アレ?もう新年になったの・・・かな!?」みてぇな。

何、この現実!!
何、この地味さ加減!!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なんかもう、年の最初からこれでは、
今年がイイ年になるだなんて到底思えません。

イイ事が起こるだなんて、とても思えません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なんつーかもー、早く来年になんねぇかなぁ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「どうしてマミーはペットボトルで販売しないのだろう」
 
 
 
 
 
12月も半ばを過ぎた頃からオレの中で
高校時代以来の『森永マミー』ブームがやってきて、
オレは、毎日のようにマミーを飲んでるのだけれど、
ソレを飲むたびいつも思う。
 
「どうしてマミーはペットボトルで販売しないのだろう」
 
 
 
 
 
オレはジュース類のフタを空けてから一気に飲む人じゃなくて
ちびちびちびちび少ーしずつ飲む人だから、
マミーもペットボトルになってくれればものすごく助かる。
飲んでる途中でフタを閉めて保存できるし、
持ち運びにも便利だから。
 
 
 
 
 
でもマミーは紙パック。

どうしてなのか知らないけど紙パック。
 
 
 
 
 
「来年は、マミーのペットボトルが販売されるといいのになぁ」
 
そんなことばかり考えてた大晦日。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
仕事を終えて家に帰ると、家の中の雰囲気が変っていた。

ベツに模様替えされてたとかそんなワケではないのだけれど、
なんか、雰囲気が違う。
改めて家の中をよーく見てみると、その原因はすぐにわかった。

カレンダーが多いのだ。
 
今年(2006年)のカレンダーの横に、
早くも来年(2007年)のカレンダーが飾られてる。

しかもウチの親、
毎年、年の暮れになると銀行だのお寺だの八百屋だの
あちこちからカレンダーを貰ってくるんだけど、
ソレを全て飾りきらないと気がすまないらしく、
さらに、その貰ってきた来年のカレンダーを
今年のカレンダーの横に飾っちゃったもんだから、
家中が今年のカレンダーと来年のカレンダーで
いっぱいいっぱいになっている。

「今日はどう考えたって12月31日で
 日にちを忘れることはないんだから
 今年のカレンダーは外せばいいんじゃないか?」とオレが言うと、
母親は、言った。
 
 
 
「それじゃぁ
 今年のカレンダーを使い切ったことにならないでしょう?」
 
 
 
日めくりカレンダーでもあるまいし、
「カレンダーを使い切る」という感覚がオレには解らない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
夕食は、年に何回か食べれるお寿司。
 
毎年大晦日は家族で紅白を観ながらお寿司を食べるのが
ウチの家族の恒例の行事になっている。

親父は夕方から酒を飲んでいたらしく、
オレが仕事から帰ってきた時はすでにベロベロ。
母親も、親父につきあって酒を飲んでいた為か少し饒舌になっていた。

そんな母親が
「今年も一年お疲れ様でした」と言う。

続けて母親は「来年はどんな一年だといいと思いますか?」と、
そう訊いた途端に自ら
「お母さんはねー、
 来年はみんな怪我とか病気とかペラペラペラペラ・・・・・・」と
誰も訊いてないのに語りだす。
母親が一通り喋り終えると、続いてベロベロの親父が
「オレは64歳になります!!」と、
なんかワケの解らない宣言を高らかにした。

親父の宣言のあと、母親はオレに向かって
「アンタはどんな一年だといいと思う?」と訊いてきた。
 
 
 
どんな一年だといいか・・・
 
 
 
とりあえずは「結婚」とかそんな夢は持っているのだけれど、
この歳になっても結婚の「け」の字すら見えないオレが
「結婚」なんてそんな大それたこともなかなか言えず、
ちうか、母親に向かってそんなことはなかなか言えなくて、
オレは、言った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「来年は、マミーがペットボトルになればいいと思う」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
*******************************
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
皆様へ。
 
 
 
こんなくだらない日記をいつも読んでくださった皆様、
いつも仲良くしてくださった皆様、
そして、少しでも読んでくださった皆様にとって、
来年がとても素敵な1年になりますことを、
心よりお祈りしています!!

また、
たまたま偶然にこの日記をちょっとだけ読んじゃった皆様にとって、
来年がとても素敵な1年になりますことを、
ちょっとだけお祈りしています!!
 
それでは皆様、良いお年を!!
 
ラヴ。

アハン。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
P.S

東京でお世話になりました皆様、
ホントにありがとうございました!!
そして、好き勝手な文章を書く場をここに与えてくださったI様に、
今年も感謝します!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

挨拶。

2006年12月28日 日常 コメント (4)
 
 
 
こっちの冬の朝は空が灰色だから、
自分の口から出た白い息もすぐに空の灰色に溶けていって、
なんだか、寂しくなる。

その灰色の下、暗い気持ちで職場までの道のりを
バイクでビビビビと走っていくとその途中に信号があって、
そこを左折するとすぐに大きく曲がった橋に出、
そして、その橋をビビビビとゆっくり上ってていくとその途中、
橋の歩道のところに、いつもあの人はいる。
 
 
 
 
 
『あいさつ婆さん』
 
 
 
 
 
『あいさつ婆さん』ってのはもちろんオレが勝手につけたあだ名で、
ホントは苗字も名前も何も知らない。
もちろん、どこに住んでるのかも知らなくて、
ただ、オレが知ってることといえば、
いつも、オレが通勤の為にそこを通る時間になると毎日のように
その婆さんが橋の途中を向こう側からゆっくりゆっくり歩いてきて、
バイクでビビビビと走ってくるオレに向かって足を止め、
曲がってる背中をうんとこしょと伸ばし、
顔を上げて、しわしわの声で白い息を吐きながらこう言うのだ。
 
 
 
 
 
「おはようごじゃいましゅ(オレにはそう聞こえる)」
 
 
 
 
 
だから『あいさつ婆さん』。
  
一日のうちでほんの一瞬、
たった一瞬すれ違うだけなのに、この婆さんは、
どこの誰とも知らぬであろうオレに向かって挨拶してくるのだ。

いや、オレだけにじゃなくて、
歩いてる人とか、自転車に乗っている人とか、
そういう人とすれ違う度に婆さんはいちいち足を止め、
腰を伸ばして顔を上げ、あのしわしわの声で
白い息をほっこりと吐きながらいちいち挨拶するのだ。
 
 
 
 
 
「おはようごじゃいましゅ」
 
 
 
 
 
だから婆さん、
いちいち足を止めてるから婆さん、なかなか先に進めない。
家から出てどこかに歩いて向かっている途中なのか、
それともどこからか家に向かって歩いて帰る途中なのか、
本当のことはどうだか知らないけど、
婆さん、みんなに挨拶ばっかりしててなかなか先に進めない。
挨拶が返ってこようが返ってきまいがおかまいなしに、
誰かとすれ違う度に足を止め、
婆さんは白い息をぽっこり吐きながら挨拶を続ける。
 
 
 
 
 
「おはようごじゃいましゅ」
 
 
 
 
 
こっちの冬の朝は空が灰色だから、
婆さんがぽっこり吐いた白い息も、すぐに空の灰色に溶けていく。

でも、婆さんが挨拶する度に吐くぽっこりした白い息を見ると、
そのぽっこりした白い息は灰色の空にゆっくりゆっくり溶けていって、
その灰色の空を、少しづつ明るくしてくれてるように感じる。

いつの間にかオレは婆さんと挨拶するのが嬉しくなってて、
婆さんと挨拶を交わす度、
オレの気持ちも少しづつ明るくなっていくような気になる。
 
 
 
 
 
明日はもっと大きな声で挨拶しようかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
映画 ニ ハマル。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ワタクシ、休日を利用して、
映画館で同じ映画を4回観てきました。
 
 
 
 
 
や、4回っつっても、アレね。
2日間の間に同じ映画を4回ね。
 
ハマリまくりですわ。
もう、バカみたいにハマリまくりですわ。
つーか、まだ足りねぇ。
4回観ても、まだまだ観足りねぇ。
なんかもー、4回目観ても、必ず同じシーンで泣くもんな。
そんくらいにハマリまくり。
きっと、暇が出来ればまた観にいきます。
 
や、その映画が何かといえば、
松本大洋原作、マイケル・アリアス監督のアニメ映画、
 
 
 
 
 
 
 
 
『鉄コン筋クリート』

http://www.tekkon.net/
 
 
 
 
 
 
 
 
もう、ワタクシ、この『鉄コン』が大好きでして。
十数年前にビッグコミックスピリッツで
漫画が連載されてた頃からの大ファンでして。

まぁ、ストーリーをアバウトな感じに言えば、
鉄パイプで人をブン殴る、暴力を生活の糧にしてる少年、
クロとシロのお話なんですがね。(←アバウトすぎ)

ワタクシ、このお話が大好きでありまして。

で、今回、その大好きな『鉄コン』の映画化ということで、
大ファンのワタクシはいてもたってもいられなくなり、4回。
『鉄コン』観ること、4回。
 
や、何がそんなに好きなのかといえば、
まぁ、原作の漫画が大好きなんですが、
映画もね、とても素晴らしいのですよ。

(原作が素晴らしいのは当然として)何が素晴らしいってね、
映像がとても素晴らしい。
映画館のスクリーンいっぱいに、
今まで観た事のないようなアニメーションが繰り広げられるのですね。

そして、その絵の美しいこと。
なんでも、ニューヨーク近代美術館(MOMA)が発行する雑誌で
2006年の最もすぐれた映画に選ばれたとかで、
さすがにそれだけのことはあって、もう、めちゃくちゃ美しい。
あの絵を観てるだけで鳥肌が立つくらい。

そして、ただ美しいだけじゃなくて、
その美しい絵の中を、主人公をはじめとするキャラクターたちが
イキイキと動き回るのですよ。
ものすごい疾走感。

もう、原作のファンとしてはめちゃくちゃ嬉しい!!
めちゃくちゃ感激!!
そりゃぁ、4回も観ちまうっつーの!!って感じです。
 
 
 
 
 
あ、あと嬉しいといえばね、その映画版『鉄コン』。

原作のストーリーから(時間の都合上なのだと思うのですけど)
ちょっとハショられてる部分があるのですけど、
それ以外はね、ほぼ、原作どおりなんですね。
 
使われてる台詞までもが原作と同じなんです。
これが嬉しい。

ですから、
原作の冒頭の部分で、主人公の1人であるシロが
「♪ちーんぽちんぽービンビンビン おっぱいボイーン」って、
道を歩きながら歌うシーンがあるのですけど、それも、
映画版で(さすがに「ちんぽ」は聞き取りづらくなってるけど)、
シロがちゃんと歌うんです。

で、そのシロの声を出してる役者さんが、蒼井優なんですね。

蒼井優ですぜ!?蒼井優!!
蒼井優が、あの愛くるしい顔で、
「♪・・・ぽービンビンビン おっぱいボイーン」
っつってるんですぜ!?

更に言えば。

原作で、銭湯ではしゃぐシロが何か言われて返事をする時に、
「うん・・・こっ!!」って言うシーンがあるのですが、
やっぱりそれもちゃんと、
蒼井優が「うん・・・こっ!!」って言ってる。

蒼井優ですぜ!?蒼井優!!
蒼井優が、あの愛くるしい顔で「うんこ」ですぜ!?

そりゃぁ、
原作知らなくたって嬉しくなっちゃうでしょう僕たち男の子!!
 
 
 
 
 
てか、シロ役の蒼井優さんの声の演技がめちゃくちゃ素晴らしいです。
あと、クロ役の二宮和也さんもネズミ役の田中泯さんも
不感症の刑事、沢田役の宮藤官九郎さんも素晴らしい。

オレ、アニメの声は声優さんがやるもんだと思ってましたが
(今でも思ってますが)、それでも、
この作品の各キャラにはそれ以外の声は無いように思えてきます。
そんくらい素晴らしい。
 
 
 
 
 
や、元々原作の大ファンのオレが観れば
「素晴らしい!!素晴らしい!!」の連呼になっちゃうのは当然で、
原作を知らない方にその素晴らしさを伝えるのには不十分だし、
今のオレは、『鉄コン』関連なら全部素晴らしく思えてしまうので
実際に観た方、これから観ようと思ってる方とは
かなりの温度差があるのでしょうけど、
オレの中では、今年観た中で一番イイ作品でした。
ソレは揺るがないです。
 
でも、なんせ独特の世界観がある作品なので、
原作を知らない方には“オススメ”はしないですけど、
原作を読んだ方ならば、観といて間違いは無いと思います。
 
 
 
 
 
蒼井優も「おっぱいボイーン」って言ってるし、ね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日付も変って今日は12月25日。
皆様、いかがお過ごしでしょう。

ステキなイヴを過ごされましたか?
幸せな時間を過ごされましたか?
あー、そうですか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
へっ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ワタクシ、といえばですね、
イヴの夜は、両親を誘って食事に出かけました。

なんつーの?
日頃のお礼っつーかなんつーか、
両親へのクリスマスプレゼントっつーことで。
さすがオレ。
孝行息子。

で、ワタクシのオゴリで、ちょっとお高めのレストランなんかに
両親を招待しちゃったりなんかしちゃったりしたんですが。

ですが。

が。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「何?ホントにおごってくれんの?」

ゲル:「おお、何でも好きなの頼んでいいよ」

 母:「アンタは何を食べるの?」

ゲル:「オレはキングクラブのパスタ」

 母:「あ、そう。
    じゃ、アタシはハンバーグでいいかなー」

ゲル:「何?ハンバーグ?
    もっと高いの食ってもいいんだよ?」

 母:「いやー、
    アタシはハンバーグを久しぶりに食べたいと思ったから」

ゲル:「あ、そう。じゃ、親父は何にすんの?」
 
 父:「んじゃー、オレはー・・・」

ゲル:「うん・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「特選和牛ステーキ」
 
 
 
 
 
和牛ステーキ!!
しかも特選ッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「と、」
 
 
 
 
 
とぉ!?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「タラバガニ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マ、マジーでー!?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マジでか?

おいっ!!
おい親父っ!!
アンタ、息子がいくら「好きなの食っていい」っつってるからって、
特選和牛とタラバガニ食うのか!?
アンタ、息子の金で特選和牛とタラバを食うのかよっ!?

ちうか、
オレはパスタだし、
母親はオレに気を使って「ハンバーグ」つってんだからさ、
なんちうの?

もっとこう・・・

空気読めよ〜!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「あ、タラバガニって2人前と4人前があるな」

ゲル:「あ、そうなんだ・・・」

 父:「じゃ、オレとお母さんとゲルタの3人だから、
    みんなで食べるように4人前を頼もうかなー」
 
 
 
 
 
いいよ!!
オレはカニは食わねぇから2人前にしとけよ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
で。

まぁ、結局親父は
ビールと特選和牛とタラバガニを注文したんですけどね。

なんちうか、ウチの親父、こういったレストランとかに
あんまり馴染みがない60代なもんですから、
ウェイトレスさんにステーキの焼き具合を

「焼き方はいかがいたしましょう?」

そんなん聞かれると、なんか困っちゃうみたいなんですね。

よく、ネタにありますよね。
「焼き方はどうしましょう?」って訊かれて
「生姜焼き」って言ったとか、そんな話。

アレアレ。
ウチの親父、まさしくアレ。
 
ウェイトレスさんに 
「焼き方はいかがいたしましょう?」って焼き方訊かれて、
親父、困ってんの。

カッコつけて「ウェルダン」って言いたいんだけど、
なかなかその「ウェルダン」が出てこない。
 
 
 
 
 
 父:「ん〜と〜・・・、ウェ、ウェ、ウェ・・・」
 
 
 
 
 
おお、親父、ウェルダンにしたいんだな?
ウェルダンを注文したいんだな、親父!!
 
 
 
 
 
 父:「ウェ・・・ウェ、ウェ、ウェ?」
 
 
 
 
 
「ル」だよ!!
次は「ル」だよ!!
 

 
 
 
 父:「ウェ、ウェ、ウェ、ウェ・・・」
 
 
 
 
 
頑張れっ!!
頑張れ親父っ!!
 
 
 
 
 
 父:「ウェ、ウェル、ウェル、ウェル・・・」
 
 
 
 
 
よーし、次は「ダン」だ!!
最後は一言、「ダン」だぜ、親父!!
 
 
 
 
 
 
 父:「ウェル、ウェル、ウェル・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 父:「・・・・・・結構固めに焼いてちょーだい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なんだよ!!
諦めんのかよっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
結局親父は、ウェイトレスさんに
「ウェルダンでよろしかったですか?」
そんなこと言われて、
 
 
 
「おう、中までちゃんと火を通してくれ!!」
 
 
 
だなんて、そんな、
男らしいんだか男らしくないんだか判らない注文をしてました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
注文したタラバガニなんてもう、アレ。
親父、指を洗うフィンガーボウルをカニのタレだと思ってて、
オレが注意するまで
 
 
 
「これにカニつけて食うんだぞ」
 
 
 
とか、知ったかぶりして母親に言ってて、
母親もまた、ソレを信じちゃったもんだから、
ウチの両親、
2人揃って、カニをフィンガーボウル漬けてから食ってたしね。
 
 
 
そうやって食って、「美味いっ!!」だって。

なんじゃそら。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲルタ家のクリスマス、なんかもーメチャクチャ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

FUNK UP!!

2006年12月24日 日常
 
 
 
 
 
 
 
オゥッ!!
メリ〜〜〜〜〜、クリスマァァァァスッ!!

イェェェェェェアッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイッ!!
今日は12月24日だぜ!!
クリスマスイヴだぜ!!
それなのに!!

年に1度の聖なるこの日になんの予定もないオレはもう、
目覚めた瞬間からヤケクソ気味なのさ!!
朝からヤケクソ気味の日記を書いてるのさ、アンダスターン?
イェアッ!!
FUNK UP!!
 
 
 
 
 
 
 
 
ところで、ユー!!
&ユー!!
&ユー!!
 
イキナリの質問だが
アナタには今、心から愛する人がいるのかい?

もし、アナタに心から愛する人がいて、
その愛する人もその気持ちをわかってくれていて
全てが上手く行っているのなら、
どうぞ、今日という日をステキな1日にしてくれ。
 
そして、ユー!!

もし、アナタがひとりぼっちのさみしんぼうならば、
もし、アナタが想う人がいるのにひとりぼっちのさみしんぼうならば、
アナタに訊きたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイ。
その胸にしまってあるピンク色の淡い想いは、先方には伝えたのかい?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイ!!
もし、まだだというのならば、今日はクリスマス・イヴだぜ?
どうだろう、今日というこの日に伝えてみるってのは。

いやいやいやいや、わかってるさ!!
想いを伝えることの恐怖は、オレもじゅうぶんわかってる!!
想いを伝えるってのは怖いもんだ。
手が震える。
足が竦む。
口の中なんてカラカラだ。

でも、今日はクリスマス・イヴだぜ?
今日というこの日は、世界中が不思議な魔法につつまれる日なんだ。
アナタの言葉にも不思議な魔法がかかって、
相手のハートを射止めるかもしれない。
クリスマスに想いが伝えられたら、サイコーじゃないか。

想いが上手く伝わって
アナタが“こちら側”から“あちら側”の人間になっても、
オレたち“こちら側”の人間は、誰も文句は言わないさ。
心から祝福してやる。

それでももし、
想いが上手く伝わらずにダメだった時にはまた、
“こちら側”に戻ってくればいいだけのことだ。
オレたち“こちら側”の人間は、
両手を広げてアナタのことを歓迎してやるさ。
「お帰りなさい」ってね。
そしてオレたち“こちら側”の人間は、
アナタのことを尊敬するだろう。
なんせアナタは、
「“こちら側”から“あちら側”に行こうとした勇敢な戦士」
なワケだからな。
 
で、ダメだった時は、
そん時はそん時で今年もまた、いつもの言葉を叫んでやろうぜ?
 
「モミの木なんか切っちまえ!!
 トナカイなんか喰っちまえ!!」ってね!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オゥ、イェアッ!!
エビバデシンギントゥギャザー!!
レッツ、FUNK!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
♪真っ赤なおっはっなっのー
 
 トナカイさっんっはー
 
 いつーもみっんっなっにー
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 喰べられまっしったー (←スプラッタ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ギャハハハハハハッ!!
オゥイエ!!
FUNK UP!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイ、ユー!!
そこのさみしんぼうなユー!!

これでもし、アナタがその想いを先方に伝える気になったのなら、
オレたちはアナタを応援するぜ!!
健闘を祈る!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヘイ!!
 
お互い、来年もまた、
ここで会わないようにしたいもんだな、ベイビー!!
 
HAッHAー!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 母:「アンタ、明日は何か用事あるの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
痛いっ!!
その質問は、心が痛いっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「ベ、ベツに用事なんかねぇですけど」
 
 母:「なんで?」
 
ゲル:「なんでってなんで?」
 
 母:「いや、明日クリスマスだし、
    何か用事あるのかなーって思って」
 
ゲル:「どーせ何もねぇですよ」
 
 母:「彼女は?」
 
ゲル:「はい?」
 
 母:「前から訊こうと思ってたんだけどさ」

ゲル:「うん」

 母:「彼女とかいないの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
痛い痛い痛い痛いっ!!
心が痛いっ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「何ソレ、嫌味?」

 母:「いや、そんなつもりじゃないけど」
 
ゲル:「いねぇよそんなもん」
 
 母:「あれ?前の彼女は?」

ゲル:「とっくに別れたっつーの」
 
 母:「あ、そうなのー」

ゲル:「そうだよ。悪いかよ」
 
 母:「いや、ベツにいいんじゃない?
    ソレにほら、彼女がいなけりゃ
    プレゼントにお金かける必要なくなるわけだし」
 
ゲル:「まぁね」
 
 母:「で?
    フッたの?フラレたの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イタタタタ!!
心がイタタタタタッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゲル:「ベツにどーだっていいじゃんかよー」
 
 母:「や、どうなのかなーって思って」
 
ゲル:「もう、この言い方で判るべ?
    察しろ!!察してくれ!!」
 
 母:「そうか、そういうことか」
 
ゲル:「そういうことだよ」
 
 母:「じゃー、明日は仕事なの?」
 
ゲル:「いや、休み」
 
 母:「そうなんだ」

ゲル:「うん」
 
 母:「きっとさ、シフト組んだ人はさ、
    ゲルタ君はまだ若いから、って
    そう思って、アンタを休みにしてくれたんじゃないのかね」
 
ゲル:「何?どういうこと?」
 
 母:「だからさ、
    ゲルタ君は若いから、クリスマスにはどこか遊びに行ったり
    何か用事があるんじゃないかなーって、
    そう思ってアンタのとこ、
    クリスマスは休みにしといたんじゃないのかね」
 
ゲル:「あー、そういうことね。
    もしかすると、そうかもしれないね」

 母:「アンタに気をつかってくれてね」
 
ゲル:「かもね」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 母:「ふっ。
    無駄な気づかいだったけどね」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イタタタタタ!!
あイタタタタタタッ!!

棘がっ!!
僕の心に棘がっ!!
グサグサとっ!! 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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